「物事に夢中になれない私は、魅力のない人間なのかな」
「好きなのに熱中して取り組めないってことは、向いていないのかな?」
夢中になれるものがないと、不安になったり毎日がつまらなく感じたりしますよね。
「同じ毎日を過ごし、どんな出来事にも打ち込めない自分は、人として心が欠落しているんじゃないか」と悩むかもしれませんが、夢中になれないのには原因があるんです。
今回は以下の内容について、お話しします。
- 夢中になれない原因
- 夢中だったものが夢中でなくなった原因
- 好きだけど夢中になれないのは向いていないということか
- 夢中になれるようになる方法
- 夢中になれるものを見つける方法
きっと読み終わる頃には、【夢中になれない寂しい人間】という悲観的な気持ちはなくなっているはずです。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
夢中になれないの6つの原因
夢中になれないのは以下6つの原因が関係しています。
- 周りの刺激が邪魔している
- 自分の心にふたをしている
- お金がない
- 時間をとれない
- 失敗を恐れている
- 無理に探そうとしている
ひとつずつ解説しますね。
周りの刺激が邪魔している
周りの刺激があって邪魔になると、心が乱れて夢中になれません。
なぜなら集中できない環境だと気が散って夢中になれないからです。
まず夢中の定義を見てみましょう。
ある事をするのに熱中して我を忘れること。物事に心を集中すること。また、そのさま
引用:日本国語大辞典
夢中とは、【自分自身を忘れてしまうくらい心を集中しないとできないもの】です。
こんな経験はありませんか?
学生の頃勉強をしようとテキストを開いたはずが、気づいたらスマホを見ていたりテレビのお笑い番組を楽しんだりして結局勉強出来なかった。
私はしょっちゅうありました。
けれどなぜか図書館や学習室に行くと、気づいたら3時間くらい集中して勉強ができたんですよね。
この違いは【周りに視覚や聴覚を刺激するものがあるかないか】です。
実際にテレワークをしている社会人に、集中力がきれた理由を聞いたアンケートがあります。
引用:ネクストレベル
多くの人がスマホやテレビ、そしてネットサーフィンなどの刺激によって集中力が切れてしまっていることがわかりますね。
自分の心にふたをしている
自分の心にふたをして素直になれないと、夢中になれません。
なぜかというと、興味をもったことを素直に試してみなければ、時間を忘れてしまうほど打ち込めるものに出会えないからです。
やりたい!と思ってもやっても意味がないか・自分にできるはずがないと、やりたい気持ちにふたをしてしまうなんてことが、大人になるとよくありますよね。
たとえば、大人になってから初めてピアノを弾いて【楽しい】と感じたとしましょう。
しかし心にふたをしていると、「この年齢から始めても、できるようになるはずがないか」と楽しい気持ちを閉じ込めて、続けずに諦めてしまうのです。
そのままピアノを続けてみなければ、ピアノの魅力もわからないですよね。
このように【楽しい】と感じる気持ちにふたをしてしまうと、夢中になる機会を逃してしまいます。
お金がない
お金に余裕がないと、楽しめることが限られてしまう上に新しいことを始める心の余裕もなくなります。
なぜかというと、お金に余裕がないと興味を持ったことを始めるお金が使えないからです。
もちろん、興味を持ったことがお金のかからないものであれば関係ありません。
ですが、ジムに行き体験をしてみて、楽しかったから始めよう!と思っても入会金に月額料とお金がかかりますよね。
ほかにも友人の車がかっこよくて興味をもち、自分好みの車を買って仕上げてみたいなぁと思っても車体に維持費・部品代・工具とやはり何かとお金が必要です。
このお金を捻出できる余裕がないとき、始めたくても始められないでしょう。
実際サラリーマンのお小遣いが、いくらなのか平均をみてみました。
男性会社員の毎月の平均お小遣い額は38,710円と、前年より709円減少。2010年以降、金額で大きな変化は見られない。
女性会社員の毎月の平均お小遣い額は34,398 円と、前年より544円増加するも2015年からほぼ横ばい。
また専業主婦のお小遣い額は、以下の通りです。
引用:暮らしの小箱
しかも、お小遣いの中で昼食代・交際費を捻出している方もいます。
そうなると、「興味をもったから始めよう」とお金をつぎ込むのにはとてもハードルが高いですよね。
結果、夢中になるまでに到達できなこともあるでしょう。
時間をとれない
時間がとれないのも、夢中になれない原因のひとつです。
大人になると、自分の時間を確保するのは非常に難しくなりますよね。
ここで、世間のママの自由時間がどれくらいあるか調査した結果を見てみましょう。
引用:フェリシモ
子どもに手がかかる年代のママは、1日に1時間しか自由時間がない人が約半数もいます。
もし時間があったとしても子どもが寝ている時間だけで、家をあけられないといった制限もあるかもしれません。
もちろん仕事をフルタイムでしている方も、同じように時間を捻出するのは難しいでしょう。
子どものように時間に制限がなければ興味のもったことをすぐに始められますが、大人になると興味をもっても始めにくいのが現状です。
結果、大人になると、楽しみに打ち込めるほどの時間が余っていないので夢中になりにくくなります。
失敗を恐れている
失敗を恐れて一歩を踏み出せないことも夢中になれない原因の一つでしょう。
なぜなら、失敗を恐れていると、やってみたい素直な気持ちをさえぎって興味をもったことを始められないからです。
人は何かに挑戦する時、失敗を怖がりやすい一面があります。
実際あなたは、過去の成功と失敗どちらをすぐに思い出せますか?
ロシアの心理学者のブルーマ・ツァイガルニクがこのような効果を発見しています。
ツァイガルニク効果(ツァイガルニクこうか、Zeigarnik effect)は、達成できなかった事柄や中断している事柄のほうを、達成できた事柄よりもよく覚えているという現象。
引用:weblio辞書
このように人は失敗したことは記憶によく覚えているので、その失敗の二の舞いになりたくないと考えてしまい一歩を踏み出せないでいるのです。
無理に探そうとしている
無理に好きになれそうなものを探しても、なかなか見つかるものではありません。
なぜなら夢中になるものは探すだけで見つかるものではなく、興味があるものをもっと追求した先で生まれてくるものだからです。
たとえば私は、趣味が欲しいなと思って、ネイルグッズを買ってみてやってみたけれど全くハマりませんでした。
これは最初好きでもないのに好きになれるかな?と考えて興味がないのに始めたからです。
興味を持ちやってみて、「最高に楽しい!」「もっと知りたい!」と心が動かなければ夢中になれません。
今まで夢中だったことに夢中になれなくなる原因
今まで夢中だったけれど夢中になれなくなった経験はありませんか?
実は夢中になれなくなった原因は2つあります。
ほかに興味が行き始めた
もともと夢中になっていたこととは別のことに興味が行き始めると、夢中だったことに夢中になれなくなります。
なぜなら、夢中になるエネルギーが新しいものに移動するからです。
たとえば私の主人はバイクが大好きで、週末は必ずモトクロスコースに走りに行っていました。
そんな時、友人に誘われ釣りにいったらドハマリ!
バイクへの夢中な気持ちはどこにいったのか、気づいたら毎週末は釣りに出かけ夜はYouTubeで釣りを勉強するのが日課になったのでした。
このように夢中になるものは、移り変わっていくこともあります。
目標を達成した
目標を達成すると、夢中でなくなってしまうことがあります。
熱中するうえでは、適度な目標を持っていることが重要だからです。
しかし、目標を達成してしまうと、新たに目標を作らない限り目標がなくなり、夢中になれなくなります。
たとえばダイエットにのめりこみ運動や食事制限をしたのに、目標体重に達したらダイエットの熱がさめてしまうなどはまさに目標を達成したから夢中が終わった例です。
無我夢中でダイエットが成功すると信じ頑張った結果、目標体重になり成功した。
成功と同時に、フロー状態は終わり夢中でなくなってしまったのですね。
好きだけど夢中になれないこと=向いてないことなの?
好きだけど夢中になれないのは向いていないことなのでしょうか?
答えは【夢中になれないことと、向いていないことは関係がない】です。
もちろん向いていることであれば、自分自身の成長を感じやすいので夢中になりやすい傾向があります。
ですが、夢中になるには興味をもって意欲的に行動しているかどうかであって、適性があるかどうかは関係がありません。
私は、嫌々やっていたピアノが上達してしまい、合唱コンクールで伴奏担当をいつもやらされていました。
これは夢中ではないのに、向いていたのでしょう。
逆に動物看護士の仕事に夢中になっていましたが、昇進することもなく失敗をくりかえした経験もあります。
この経験は、夢中なのに向いていなかったのでしょう。
このように【夢中になれない=向いていない】ではないのです。
仕事が夢中になれない人は多い?
仕事にやりがいを感じず夢中になれない人は、どのくらいいるのでしょうか?
結果からお伝えすると、仕事が夢中になれない人は多いのが現状です。
実際に、やりがいをもって働いているかを調査した結果があるので見てみましょう。
なんと6割以上の人が仕事にやりがいも持てず、夢中になれていないんですね。
仕事は人生の中でも、時間を多く割き日々のモチベーションに直結してきます。
毎日の仕事が夢中になれたらどれほど楽しい人生になるか、はかり知れません。
仕事が夢中になれないと悩んでいる場合には、以下の本がオススメですね。
子どもが夢中になれる思考を見習おう
子どもは夢中になれる天才です。
なので、子どもを見習ってみるのも良いでしょう。
私の子どもは1歳と3歳ですが、見習いたいくらい遊びを全力で楽しみます。
ではなぜ、子どもは周りが見えなくなるくらい楽しめるのでしょうか?
保育園で夢中になる過程を追った研究によると、夢中になるまでの過程は以下です。
- きっかけ
→【これは何かな?という発見や不思議】 - 夢中スイッチ
→【触ったり確認したりして夢中になる】 - 夢中ゾーン
→【初めての感触や体験に感動し周りの友達と共有する】 - 夢中ゴール
→【周りと共感しあい心が満たされる】
子どもは、何をするにも初めての経験で、新鮮なことが周りにあふれかえっています。
そのため素直に吸収でき、夢中になっていくのです。
また子どもの場合は、時間もあり、失敗を恐れず、スマホなど周りの刺激に邪魔されることもありません。
周りの刺激をなくして素直な自分の気持ちと向き合えるので、夢中になりやすいのでしょう。
そんな子供の姿勢を見習ってみると、大人でも夢中になりやすくなります。
夢中になれるようになる4つの方法
夢中になるには、自分自身の心と向き合う必要です。
この章では夢中になれるようになる方法を4つ紹介します。
- 自分時間を作る
- 気持ちをノートに書き留める
- 周りに流されない
- 自分の心と向き合い興味を持つ
自分時間を作る
周りの刺激に邪魔をされず、自分だけの時間を作りましょう。
まずは夢中になりたいことに取り組む時間を作らなければ、夢中になることができません。
なので、朝の時間や寝る前の時間など、確保しやすいところから「自分だけの時間」を作るようにしていきましょう。
気持ちをノートに書き留める
楽しい・嬉しいと感じたときに、何をしたら気持ちに変化があったのか書き留める日課をつけましょう。
もちろん嫌だったことやつらかったことも、書き留めてくださいね。
なぜなら書き続けることで、感情を客観的に受け止められるからです。
感情を客観的に受け止められると、自分が何をしているときに楽しめるかがより良くわかり、その楽しめることに取り組めば夢中になりやすくなります。
実際にノートに感情や出来事を書き留める筆記開示は、自己理解につながることがわかっています。
ネガティブな感情体験の筆記は過去を再体験することで現在の自己の把握につながり、未来への展望も見えてくると推測する。
ポジティブな将来の筆記は夢や目標を実現するための優先順位や価値について考え、自分に何が必要であるか考えるようになると思われる。
引用:筆記療法に関する研究
誰かに見せる必要はないので、ぜひ気軽に試してみてください。
ノートにうまく気持ちが書けない方は、この魔法のノートがおすすめです。
周りに流されない
周りに流されないで、自分の気持ちのままに行動する癖をつけましょう。
周りの人に流されなくなると、自己肯定感が上がり、興味をもったことに素直に取り組めるようになります。
興味を持ったことに素直に取り組めるようになれば、嫌なことに取り組むよりも、夢中になりやすくなるでしょう。
以下の記事では周りに流されずに生きる方法を紹介しています。
あわせて読んでみてください。
ぜひ参考にしてくださいね。
自分の心と向き合い興味を持つ
自分自身にも周りの出来事にも興味を持つことで、夢中になれるようになります。
なぜなら新たな発見が楽しさに繋がり、追求していくうちに夢中が生み出されるからです。
興味を「ある特定の対象に注意を向け、それに対して積極的に関与しようとする心理的状態および傾向性」であると定義する。
フロー状態にある時には対象について積極的に関与するため,興味が高い状態であるといえるが,興味はフロー以外の多様な心理的状態も内包している。
フロー現象(熱中)は、イコール夢中な状態です。
つまり、物事に興味を持って積極的に関わる姿勢を持つと夢中になりやすくなるんですね。
夢中になれるものを見つける5つの方法
ここでは、夢中になれるものの見つけ方を5つ紹介します。
- 好きになったことの共通性を探す
- 若い頃に熱中していたもの試す
- 最初から大きいことをやろうとしない
- 自分の時間にあったものを探す
- 興味を思ったものを深堀する
好きになったことの共通性を探す
好きだな・楽しいなと感じたものに、共通性がないか探してみましょう。
なぜなら同じ共通性を持ったものは、好きになりやすいからです。
たとえば、オリンピックの平野歩夢選手は、スノーボードとスケートボードの二刀流ですよね。
この共通性は【滑る単独のスポーツ】といったところでしょう。
フリージャーナリストの池上彰さんは【新聞の切り抜き】と【海外の地図集め】が趣味だそうです。
この共通点は【社会情勢をしれるツール】でしょう。
このように、好きになるものには共通性があります。
これまで自分自身が好きだと感じたものの共通性を探っていくと、夢中になれるものが見つかります。
若い頃に熱中していたもの試す
若いころに熱中していたものを、もう一度試すのも良いでしょう。
なぜなら一度夢中になっているので、また夢中になる可能性が高いからです。
理由があって挫折したものや、できなくなったものはありませんか?
もしあったらまた始めてみれば、他のものより早く夢中になれるでしょう。
最初から大きいことをやろうとしない
夢中になるものを見つけるためには、最初から大きいことをやろうとするのはやめましょう。
なぜなら目標が高すぎると挫折をしやすく、自分にはできないだろうと感じやすいからです。
自分の技能よりもあまりにも技能が高い挑戦はフローになりにくく、同様に技能より下の課題でも、つまらなさを感じてフローには至らない。
自分の技能よりも少し上の水準に挑戦する時、人は自己の限界に挑戦する意欲が湧くが、その時に自分でも思いもしない能力を発揮しやすいということなのだ。
つまり、少し頑張れば達成できる目標設定ほど、夢中になりやすい傾向があるというわけです。
自分の時間にあったものを探す
自分の時間にあったものを探してみましょう。
なぜなら生活のリズムが合わなければ、夢中になっても継続しにくいからです。
1時間しか趣味に使えない生活をしているのに、何時間も使わないとできないものを趣味にするのは難しいですよね。
時間が限られていても、読書や音楽・物書きなどできるものはあります。
長期的に興味をもって楽しむためにも、あなたの生活にあう趣味を探すべきでしょう。
興味を思ったものを深堀する
興味を持ったら、深堀していきましょう。
なぜなら知って興味を持ち試して、さらに興味を持つというループで夢中になっていくからです。
実際にわたしの兄はアニメが大好きなのですが、最初のきっかけは一冊の漫画でした。
そこから同じ作者の本を買い、そしてアニメを見て声優を調べてグッズを買う。
という感じでどんどん深堀していくことでアニメに夢中になったのでした。
今では立派なアニメヲタクになりました(笑)。
このように何度も興味をもち深掘すると夢中になっていくのです。
興味をもったらまず深堀して、少なくとも1カ月は継続してみてくださいね。
夢中になるものが見つかると人生は良い方向へ
今回は夢中になれない原因についてお話ししました。
この記事で紹介した【夢中になれない原因】は以下の6つです。
- 周りの刺激が邪魔している
- 自分の心にふたをしている
- お金がない
- 時間をとれない
- 失敗を恐れている
- 無理に探そうとしている
大人になればなるほど、外部要因や生活の縛りがあり楽しめないのが現状です。
しかし夢中になれるようにすることは、大人でもできます。
時間を忘れるくらいうちこめるものがあると、日々が楽しくなり人生はより充実したものになるでしょう。