「あれ、やらないとな〜」
「〇〇をしたほうが良いとはわかっているんだけど……」
「頭ではやるべきだと思っているんだけど、体が動かないんだよね」
頭では「行動しないと!」と思っていても、実際には行動できないことってありませんか?
仕事でも私生活でも、行動できない場面は数多くありますよね。
実は、「できない」と感じる気持ちには、さまざまな原因がひそんでいるんです。
そこでこの記事では、頭でわかっていても行動できない人の心理と、行動するための方法を解説していきます!
行動できる人になるには、手順を踏んでステップアップしていくことが大切!
- 行動するための準備をする
- 行動に移す
- 行動を継続する
順序立てて解説していきますね!
今だけでなく、今後も行動できる人を目指して頑張りましょう。
頭でわかっていても行動できない原因はなに?

頭でわかっていても行動できないのは、なぜでしょうか?
あなたが抱えている本当の気持ちをひもといてみましょう。
楽をしたいから・しなくてもいいと思っているから
「行動しないほうが楽」「別に自分がしなくてもいいかな」という気持ちが勝ると、行動する気力が減ってしまいます。
「自分が行動しなくても、周囲には影響が出ない」
「別に迷惑をかけるわけじゃないし、まあいいか」
行動してもしなくても今の状況が変わらないなら、ムダな労力は使わないようにしよう、と思うのが人間です。
そのため、行動したほうが良いと思っていても「行動しないほうが楽」と脳が判断してしまうと、それが表にも出てしまいます。


やりたくないから
純粋に気分がのらなくて「やりたくない」と心のどこかで思ってはいませんか?
やったほうがいいのはわかるけど、なんとなくやりたくない気分。
一度でもやりたくないと思うと、なかなか行動にうつすのは難しいですよね。
失敗したくないから
失敗を心の奥でおそれている、とも考えられるでしょう。
私たちには「ホメオスタシス」と呼ばれる、環境を変えないようにする機能が備わっています。
つまり、行動することで環境が変わることを、体が拒否しているんですね。
また、これまでの失敗経験が思い出されて、行動するのがプレッシャーに感じる場合も。
人は重圧や失敗経験による葛藤で、不安を感じると「回避行動」を取るようになるんです。
行動する理由や意味をよくわかっていないから
なぜ行動しないとダメなのか、行動になんの意味があるのか、を理解していないと行動の必要性が軽減し、動けなくなります。
「行動したほうがいいのは、なんとなくわかるけど、詳しくはわからない」
「行動することで何につながるのかを説明するのは難しい」
頭ではわかっている「つもり」でも、きちんと考えてみると、よくわかっていないケースもあるのかもしれません。

行動したあとの結果が見えていないから
行動によってどんな未来が待っているかを想像できないと、行動してもどうなるのかがわからず、尻込みしてしまいます。
「行動したらどうなるのかわからないから、なかなか行動に踏み出せない」
「行動したら自分はどう変わるのかがわからない」
結果が見えていないものに、挑戦するのは怖いですよね。
そのため、「いざ動くのはやっぱり怖い!」となるから、体が動かないのかもしれません。

生体リズムが乱れているから
そして、物理的な原因も考えられるでしょう。
それが生体リズムの乱れ。
生体リズムは、私たちが生きていくために、1日の中で体がリズムに合わせて変化することです。
<生体リズムのイメージ>
引用:公益財団法人長寿科学振興財団
このリズムが乱れると、体そのものだけでなく、精神面にも影響を及ぼすとされています。
そのため、生体リズムの乱れが原因で、あなたに行動させまいと心や体が動いている可能性もあるんです。

頭でわかっていても行動できない人は行動する準備から始めよう!

行動に移せない理由は、さまざまでした。
どんな理由であれ、行動に移せる人になりたいですよね?
しかし、いきなり行動するのはNG。
まずは、行動する準備をおこないましょう。
行動できていない自分を認める
まずは、行動できない自分を責めるのではなく、認めてあげることからです。
頭でわかっていても行動できていない状態を、きちんと受け止めましょう。
これは、潜在意識に寄り添うことにつながります。
潜在意識は、自分が無意識に思い込んでいる価値観や習慣のことです。
あなたの潜在意識が「行動したくない」「行動する必要はない」と訴えている現実を知りましょう。
自分の潜在意識を理解することは「自分を変えるための第一歩である」と伝えているビジネス書もあります。
また、「〜だから、〜したくない」といった言い訳もきちんと受け入れてあげましょう。
言い訳ばかりして行動できない、と自分に嫌悪感を抱くのではなく「自分はこんな言い訳を持っているんだな」と感情を許してあげます。
自分の感情を素直に認めてあげると、安心できますよ。

行動の目的や内容を理解する
次に、行動する目的を把握したり、具体的な行動内容を理解すること。
あなたは今、自覚していなくてもこんな状態になっているかもしれません。
頭でわかっていても行動できない=心では理解できていない部分がある
なんのために行動するのかがわからないことなんて、やりたくありませんよね。
また、どうやってやればいいのかわからないことも同様です。
たとえば、会議資料の準備。
- なんのソフトでどんな資料を作ればいい?
- この資料を作ると会議でどんな役に立つの?
理解できていないことを、いきなり始めるのは大変です。
「頭でわかっていても行動できないこと」は、どんな行動なのかを今一度振り返ってみましょう。

行動したら自分がどうなるのかをイメージする
そして、あなたが実際に行動できた場合、あなたにはどんな変化が起こりますか?
自分が行動するイメージを持てていないと、不安がこみ上げてきて行動に移すのは大変かもしれません。
- これをしたら、自分は〇〇になれる
- 〇〇するためには、自分が△△という行動をすればいい
行動したあとの結果を具体的にイメージしてみましょう。
行動して良い結果が見えるとわかれば、自然と行動に移す準備は整っていきます。
自分ならできると信じる
最後に、「自分はできる」と思い込ませること。
頭でわかっていても行動できないのは、あなたの中の意識がそうさせているから。
そのため、自分の行動を制限している潜在意識に「行動できる」と教えてあげましょう。
「行動したい」「今までは難しかったけど、今なら行動できる」と心の中で語りかけてみてください。
声に出してみてもよいでしょう。
ここまでくれば、行動する準備は万全です!

頭ではわかっていても行動できない状態から実際に行動へ移す手順

行動するための準備が整ったら、実際に行動に移していきます。
ただし、やみくもに挑戦すると、また失敗したときにつまずいてしまうかもしれません。
そこで、行動できるモードになった自分を、さらに動きやすくしてあげます。
行動したいことを書き出す
まずは、どんな行動をしようと思うのかを全部書きだしてみてください。
これまで行動できなかったことの中から、「行動したいと思ったこと」を紙に書いてみます。
その際には、「数字を入れる」のがポイントです。
数字を入れて具体的に書くことで、よりゴールや内容が明確になりますよ。
たとえば……
- 10日までにAとBを完了させる
- 3カ月で◯キロやせる
- 7日以内に△△へ行って、これをする など
期限や目標数値を書いてみるのがおすすめです!


行動するための時間や場所を用意する
次に、行動できる環境を作りましょう。
あなたを取り巻く環境があなたに悪影響を及ぼしているなら、その環境を改善してみます。
- Aをやるための時間を1時間確保する
- 職場や仕事を変える
- 部屋を整理して行動できる場所を作る など
物理的に行動に移せる環境を整えてみましょう。
行動せざるを得ない環境に変える
そして「行動するしかない」状態にしてみます。
これは、勇気がいるかもしれません。
それでも、やると決めたら、もう逃れられない状況を自分で作り出してしまうんです。
アメリカでコメンテーターなどをしているメル・ロビンズ氏は、「5秒の法則」を提唱して、書籍はアメリカでベストセラーとなりました。
5秒ルールは、 誰にでもできるシンプルな方法です。
「5、4、3、2、1」と カウントダウンして、
自分のなかの恐怖心を無視し、 勇気と自信の声に従って行動するのです。
5秒カウントをしたら、とにかく行動すると決めて、自分で行動を促しましょう。

頭でわかっていても行動できない人が行動を続けるには?5つのヒント

頭でわかっていても行動できない人は、ひとつの行動ができても、ほかのことでまた立ち止まってしまう可能性があります。
そのため、1回きりにならないように、自分で行動を継続する工夫が必要です。
そこで、最後に行動を続けるためのヒントを5つ紹介します。
できそうなものだけ取り入れてみてくださいね。
1.小さな目標や夢を作る
行動したいことを書き出すのがおすすめ、と行動の手順でお伝えしました。
それをさらに発展させて、行動の先にある「少しだけ大きな目標や夢」も作りましょう。
目標があると人は頑張れます。
ただし、目標が大きすぎると、途中で挫折するかもしれません。
「怖いけど、ちょっとだけ頑張ればいけそう」なレベルから、まずは設定してみましょう。
目標や夢は、書いて壁に貼っておくなどして、目に見える形で残しておくのがおすすめです。


2.なんでもいいからまずは5分
5秒ルールで行動に取り掛かったら、まずは5分間その作業を続けてみましょう。
始めた直後は「やっぱ嫌だな」と思っても、5分続けていれば、自然と熱中できるものです。
脳でドーパミンが分泌されて、「作業興奮」状態にすることで、行動に集中できるようになる人間の仕組みを利用するんです。
最初は何気なく始めたことでも、続けていると次第に気分が上がって集中&熱中できるようになること
「作業興奮」は、ドイツの精神科医であるエミール・クレペリンが提唱したと言われています。
また、作業興奮を利用して自分をコントロールすることの有効性は、教育学者の齋藤孝さんも書籍内で提唱していますよ。

3.行動するときには宣言する
そして、行動するときには宣言してからおこないます。
「今から、これをやろう!」
「今日中にこれに挑戦する!」
宣言の方法には、いろいろありますので、あなたが取り組みやすい方法を実践してみてください。
- 声に出す
- 友人や同僚など周囲に話す
- SNSで発信する
- カレンダーや手帳に書く
宣言することで、やる気もアップしますし、「行動できる!」と自分に思い込ませられます。
4.できた!を増やしていく
行動したあとは、そのままではなく、自分で「できた!」と実感しましょう。
自分で自分を褒めてあげるイメージですね。
行動に移せたという成功体験が増えていくと、自信につながります。
そして、「またやってみたい」「行動できる自分になれた」と前向きになれますよ。
小さなことでも、なにかを行動に移せたら「できた!」と口に出しましょう。
5.自分を認めて上手に付き合っていく
最後に、自分との付き合い方を見直すこと。
「頭でわかっていても行動できない自分」を素直に認めて、肯定してあげるクセをつけます。
1回だけではなく、行動に行き詰まったら、毎回自分を認めてあげるんです。
自分の感情や状況をきちんと理解して、うまく付き合っていけると、この先またつまずいても立ち直れます。
また、自分と上手に向き合える人は、人ともうまく関係を築きやすいのです。
そのため、ときには、行動をサポートしてもらえたり、励ましてもらえたりするかもしれません。
行動を継続できる自分を、ゆっくり作っていきましょう。

「わかっていても行動できない」は自分で変えられる!
頭でわかっていても行動できない原因や対処法をお伝えしました。
<行動できない原因>
- 行動そのものに不安ややりたくない感情があるから
- 行動する目的や意味を実際には理解していないから
- 生体リズムの乱れで精神にも悪影響が出ているから
<わかっていても行動できない人が行動するには?>
- 行動できない自分を認めて、行動できる自分のイメージを持つ
- 紙に書く・時間や場所を用意するなど、行動する環境を整える
- 目標を持って宣言する
- できた!を増やして、つまずいたらまた自分を認めること
「頭でわかっていても」は、実際のところ「心や脳はわかっていない」状態かもしれません。
まずは、あなたが「行動したくない」「行動できない」原因を理解して、自分の素直な状態を受け入れることから。
自分を認めて、一歩ずつ前に進む姿勢を作りましょう。
無理する必要はありませんので、まずは小さな「できた!」を作るのもよいですね。
頭でわかっていても行動できない自分とは、今日でお別れしましょう。
