「自分には何一つ才能がない」
「何をやっても続かないし、うまくいかない」
「どうやってみんな才能を見つけているんだろう?」
「誰しも自分にしかない才能を持っている」と聞いたことはあっても、実際にそれを自覚している人は決して多くはありません。
身近に才能がある人がいると、「自分は何もなくて虚しい」と自信を失ってしまう人もいるでしょう。
一例としてある調査では、女性の場合約8割以上の人が「自分には自信がない」という結果を公表しています。
引用:PRTIMES『【オトナ女子の5人中4人が自分に自信がないと回答】将来不安に思っていること第1位は「お金」について!でも待って!自分の可能性に気が付いていないだけかも…!?』(対象:女性1,358名)
では、どうしたら自分の才能を見つけて自信を持って生きられるでしょうか?
本記事では、何一つ才能がないとお悩みの方に向けて、「才能とは何か」「才能を見つけたい人はどうしたらよいか」を詳しく解説します。
自分に失望して動けなくなる前に、ヒントをもとに実践して「新しい自分」と出会いましょう。
1.何一つ才能がないと思いこむ人の特徴5選
何一つ才能がないと自覚する人には、特徴があります。
ここでは、よく見られる5つの例を見てみましょう。
1-1.周囲からの評価=自分の存在意義だと思っている
才能に悩む人は、いつも他人からの評価を気にしています。
あなたも、周囲と比較するクセを持っていませんか?
「あの人は、自分より充実した趣味を持っていて羨ましい」
「自分より得意なことがあってずるい」
「あの人と比べると自分はダメだ」
周囲と比べて自分より優れている人を見ると落ち込んでしまう方は、自分より他人に目が向いているため才能にも気づけない可能性があります。
また、他人に評価されることで自分は存在を認められると無意識に思っているケースもあるでしょう。
1-2.自分の「好き」「得意」に気づいていない
自分の特技や長所を聞かれてすぐに答えられない人も、才能も自覚するのが難しいと言えるでしょう。
というのも、「自分には才能がない」と思いこむ人は、いつも自分の短所に目を向けています。
長所は持っているのに、それよりもほかの人にできて自分にできない「短所」が気になってしまうのです。
それゆえ、自分のよい部分に気づけないと、才能を見つけるのは難しいかもしれません。
1-3.過去の失敗からコンプレックスを抱いている
過去に大きな失敗をしている人も、自分には才能がないと自覚する傾向があります。
失敗や悲しい経験は、いつまでたっても記憶に残るもの。
そのため、失敗することで劣等感が生まれる人もなかにはいるでしょう。
このタイプの方は、失敗するたびに「自分にはダメだった」「才能がないから、うまくいかないんだ」と自己評価をどんどん下げていきます。
その結果、自分には才能がないというループに陥り、新しい挑戦も中途半端に終わってしまうのです。
1-4.新しい行動を起こすまでに時間がかかる
何かに挑戦するときに、始める前にやる気がなくなってしまう人や、準備に時間がかかりすぎてしまう人も要注意です。
才能を見つけたいと感じている人は、「才能=成功させるもの」と認識しています。
ゆえに、「失敗しないように完璧な準備を整えてから取り組まないと」と思って、なかなか始められないケースもあるでしょう。
責任感が強く、完璧主義な人は、新しいチャレンジに強い動機づけがないと行動できません。
動機がないと、始める前に諦めることが多くなったり、言い訳をしてやらなくなったりします。
そして、いつの間にか「才能発掘はしたいけど、何にも挑戦できない状態」を自ら作ってしまうのです。
1-5.自己肯定感が低い
完璧主義にも通じる部分はありますが、自分に対して厳しすぎる人は才能を自分で認めるのが難しいでしょう。
「目標はあるけど、今の自分には無理だ」
「このレベルではまだ才能とは言えない」
こんなふうに感じるものがあるとしたら、自分に対する評価が低いのかもしれません。
自己肯定感が低いと、自分のよい部分もマイナスにとらえてしまうものです。
高い目標を持つことはよいことであっても、自分を否定するほどの目標はかえって自分を苦しめてしまいます。
2.そもそも才能とは?持っておく必要があるのか?
あなたは、才能と聞くとどんなイメージを持ちますか?
才能を見つけたい人にとって、才能は「自分で発掘するもの」が強いかもしれません。
しかし、実際にはそんなことありません。
ここでは、才能とはどんなものを言うのかを見てみましょう。
2-1.才能は人から与えられる称賛や肯定の中で実感できる
辞書上では、才能はこんな意味として載っています。
物事を巧みになしうる生まれつきの能力。才知の働き。
引用:Weblio辞書
生まれつきの能力と書かれているため、「もう大人になってしまったor成長した自分には関係ない」と思う方もいるでしょう。
しかし、「才能は自分で決めるもの」とは書かれていません。
つまり、才能とは呼べないと思うものでも、他人から見たら「才能」と思われているケースもあるということです。
ひょっとしたらあなたの身近にいる人は、あなたのことを「才能が豊か」だと認識しているかもしれません。
また、人の役に立って褒められたときに初めて「これって才能かも」と気付くこともあります。
- ほかの人では終わらなかった作業を自分は時間内に片付けた
- 話すのは苦手だけど、手紙などは人よりも早く書ける
- みんなが飽きているゲームを自分はもう◯年もずっと続けている
ふとしたときに「あなたは◯◯できていいよね」と言われたら、それはあなたの才能と呼べるのかもしれません。
2-2.自分に長所や特技があることだけが才能ではない
才能は、必ずしも自分が自覚する長所であるとは限りません。
たとえば、人に自慢できる技術やスキルを持っていたとしても、それを活かす環境に身を置かない人は、それが才能だと知る機会を持っていません。
あなたにも本当はできることがあるけど、それを活用する場面がないだけなのかもしれません。
長所だと思っているものと才能と呼べるものが、別のものである可能性もあります。
言い換えれば、自分では短所だと思っているものが、人にとっての才能であることも。
つまり、才能は自分のいる環境によっても大きく左右されると言えます。
2-3.才能がある人は自分が人より優れているとは思っていない
才能は、自分の中だけで完結できるものではありません。
「才能がある」と言われている人は、自分の残した結果を他人に評価されて才能だと認められています。
また、いくら周囲に「才能がある」「天才」と言われても、本人は他人より優位に立っているとは思っていないかもしません。
実在の人物で言えば、国内外でさまざまな記録を残している野球選手のイチローさんがよい例でしょう。
彼は、自分に才能があることに溺れることもなく、むしろ自分の目指す目標に向かってひたすら鍛錬を重ねているイメージです。
実際に、名言としても知られている言葉があります。
努力をすれば報われると本人が思っているとしたら残念。第三者が見ていると努力に見えるが本人にとってはまったくそうではない、という状態になくてはならない。
つまり、「才能=人より優位に立てるもの」ではなく、「才能=目標に向かって必死に頑張れるもの」というイメージのほうが近いのかもしれません。
3.才能がほしいと思うひとがすべきこと【5つのすすめ】
では、どうしたら何一つ才能がない人でも、才能を見つけられるでしょうか?
最後に、才能を見つけたいと感じる人に伝えたい「5つの考え」を紹介します。
3-1.自分には「何一つ才能がない」と思うのをやめる
一番に「自分には才能がない」と考えるのをやめることをおすすめします。
「才能がない」と自分で言い切ってしまうことで、うまくいかなかったときの言い訳ができてしまうからです。
「人は、才能がないと訴えることで今の自分を守ろうとしている」と実業家の堀江貴文さんも著書で述べています。
結局、「自分は凡人だから」と言ってしまった時点で、「自分は今のままでいい」「努力したくない」と言っているようなものなのだ。
どうせ言うなら、せめて努力してから言うべきだと思う。
アドラー心理学を解説した書籍でも、この構図を問題視しています。
引きこもりの例
- 引きこもりになる原因があった
→現在引きこもりである - 現在も引きこもりを続けている理由
→外に出たくないから
→最初の原因とは違う目的や原因を作って自分を守っている
→自分で作った原因(言い訳)にとらわれているから引きこもりをやめられない
つまり、言い訳がなくなれば引きこもりも解消されて自己成長につながるということ。
「才能がない」を「引きこもり」に当てはめて考えると同じことが言えるでしょう。
そのため、まずは「才能がない」と言い訳できる自分をやめる姿勢が大切です。
3-2.自分をもっと知ろうとする
「才能がない」を「才能があるかも」と変えるには、自分をもっと理解していくことも重要です。
自分を理解する方法はいろいろとあります。
- 周囲に自分の特徴や、よい部分を聞いてみる
- 自分の過去をふり返りハマっていたことなどを思い出す
- 昔から今でもずっと続けられていることがないかを考える
あなたのことをよく知っている人なら、あなたの長所や短所を理解しているかもしれません。
また、周囲から見える自分は「自分が思う自分」とは違うものです。
ひょっとしたら日頃の何気ないクセや行動が、人にとっては「すごい」と思われている可能性だって十分ありますよ。
自分を知ることは「自分には才能があるかも」を発見できるヒントとなるでしょう。
3-3.才能のためではなく「人生を楽しくするため」の目標を作る
才能の発見に気を取られてばかりでは、残念ながら現状は変わりません。
自分を見つめ直すうえで、過去や未来に目を向けると、自分が本当にやりたかったことや楽しいと感じることがきっと見つかります。
その発見を活かしていくためには、目標設定が大切です。
才能を見つけるのではなく、将来的に才能となるかもしれないものを伸ばしていける目標決めをおこないましょう。
目標を持つことで、新しい自分の一面や、興味のあることをもっと頑張りたいと思えるかもしれません。
あるいは、昔は失敗したけどもう一度やってみたいと思えるものと出会える可能性も。
才能は、見つけるために頑張るものではなく、人生をよりよく過ごすためのものと考えるときっと心も軽くなるはずです。
3-4.自分が目指していることを達成した人に近づいてみる
頑張ってみたいことができたら、目標を実践している人を探してみるのもよいでしょう。
もし自分の目標に近い人が周囲にいたら、ラッキーです。
その人に話しかけたり、日頃の習慣を聞いたりしてマネしていけば、自分が頑張りたいことも続けられるかもしれません。
周囲に目標となる人がいない場合は、ネットやSNSなどで検索してみるのもアリです。
発信活動している人の情報は、とても参考にできます。
勇気を出してメッセージなどを送ってみれば、思わぬヒントをもらえる可能性もありそうです。
自分で情報収集して、理想を達成している人の環境に近づいていけるよう意識してみましょう。
3-5.自分が挑戦することで人の役に立てることがないかを探す
才能はなかなか自分では自覚できないものです。
そこで、「続けられる」「頑張れる」と思ったものを、人や仕事、日々の生活のために役立ててみましょう。
長所は、人のために使ったり、役立てたりしてようやく実感が得られます。
その頃には、あなたも周囲から「才能があるね」と褒められる立場に変わっているかもしれません。
また、自分にできることを精一杯やって、人から褒められながら達成感を得ることはとても重要です。
「才能」にとらわれることもなくなりますし、自己肯定感を高めることにもつながります。
「才能を見つけたい」気持ちが強すぎて自分のよい部分をつぶさないよう、楽しみながら日々を積み上げてみましょう。
4.(まとめ)何一つ才能がない人でも人生は自分らしく生きられる!
何一つ才能がないと感じる人に向けて、才能の本質や、見直すべき考え方をお伝えしました。
そもそも、才能を見つけるために生きる必要はないのです。
どんなに才能豊かだと言われる人でも、きっと失敗していますし、落ち込んで悩むこともあるでしょう。
それでも彼らは自分の意思で決めて後悔のない人生を歩むため、満足できることに取り組めているから、今も続けられています。
あなたも失敗を恐れず、自分にできることを頑張っていけばそれで十分です。
自分を認めながら生きていけば、途中で人生の目標が見つかったり、それが人の役に立ったりするときがやってきます。
「才能<人生の充実」のために、まずは自分の長所ややりたいことに目を向けてみてください。
才能の有無にとらわれなくなれば、自己肯定感も高まり、今より生きやすい人生が待っています。