「自分と向き合うのが大切と聞くけど、怖くて向き合えない」
「自分が嫌いで向き合うのが気持ち悪い」
「自分のことが嫌いな人には、不可能では?」
自分自身のことをもっと知り、今後どうしていきたいかを明確にするために必要と言われているのが、自分と向き合うこと。
しかし、もともと自分に自信がなかったり、コンプレックスが多く嫌いな面が多かったりする方にはとても難しいものです。
実際にネット上に公開されているアンケートでも「自分が嫌い」と感じている人は55%もいるとわかりました。
引用:feely.jp
では、どうしたら自分のことが嫌いな人でも、自分と向き合えるでしょうか。
この記事では、自分と向き合うのが怖いと感じる方にむけて、気持ちを軽くしながら向き合っていける方法を6種類紹介いたします。
「怖い」「苦しい」という気持ちが少しでも軽くなる一助になれば幸いです。
どうか無理せずに取り組んでみてくださいね。
1.自分と向き合うこととは何?
あなたは「自分と向き合う」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?
「自分を理解すること」
「嫌な部分を認めること」
「自分を受け入れること」
こんな印象がある方も多いでしょう。
どれも正解と言えます。
しかし、それだけではありません。
ここではまず、自分と向き合うことの本質を知りましょう。
1-1.過去と今の自分を理解しながら未来を考えること
自分と向き合うことには、現状の自分だけでなく「過去」と「未来」の自分を考えることも含まれています。
過去の自分
→これまでどんな人生を送ってきたか
今の自分
→どんな気持ちをもって日々を生きているか
未来の自分
→自分はこれからどんな人生を迎えるか
「自分」の要素には「愚かさ」「醜さ」「弱さ」など、自分が見たくない部分ももちろん含まれています。
しかし、そんなダメな自分も含めて過去や今があることを理解し、今後の人生を考え直すことこそが「向き合っている」と言えるでしょう。
1-2.自分と向き合うのは悩んでいるとき
「自分と向き合うべき?」と感じるのは、自分に悩んでいるときです。
たとえば、以下の状況になったときに、人は「自分と向き合うこと」を意識します。
- 自分らしい生き方や価値観がわからず迷ったとき
- 周囲の環境に影響されていると気づき、その問題を解決したいとき
- 自分が我慢して生きていると気づいたとき など
あなたも何らかの事情で、自分と向き合う必要性を感じたのではありませんか?
しかし、いざ向き合おうと思うと怖い気持ちがこみ上げてきてしまう。
実は、それはとても自然な感情なのです。
その理由については、次の項目でお話しいたします。

2.自分と向き合うのが怖いと感じる5つの理由

自分と向き合うのが怖いと感じる人は少なくありません。
なぜそう感じてしまうのかには、きちんと理由があります。
ここでは代表的なものを5つ見てみましょう。
2-1.思い出したくない過去の失敗や自分の弱みが見えてくるとわかるから
あなたには、振り返るのもイヤになるような経験はありますでしょうか。
過去のつらい経験や失敗は、あなたにとても大きな影響を与えています。
その経験が「自分のせい」で起こったことならなおさらです。
自分の過去を思い出そうとすると、必ず嫌な思い出が勝手に浮かんでくるため、思わず逃げたくなってしまいます。
自分のつらい経験に基づいた「弱み」を認めたくない気持ちから、自分と向き合うことにも恐怖心が芽生えてしまうのですね。
あるいは、イヤな自分を見るくらいなら、向き合わないほうがラクと無意識にとらえている場合もあるでしょう。

2-2.完璧な理想をいつも求めているから
真面目で責任感が強いと「自分が求めている自分」へのハードルも高くなりがちです。
あなたも、いつも頭の中で結果を想像してから行動していることがありませんか。
事前にイメージしてから動いて、実際に想定内の結果が出ると安心しますよね。
しかし、現在の自分に着目すると、うまくいっていないことに気づきます。
「理想の自分」と「現実の自分」とのギャップを自然に感じとってしまうのです。
その結果、理想と現実が違うことをわざわざ認識したくない気持ちが出てきてしまい、自分と向き合うことが「怖いもの」となってしまいます。

2-3.やりたいことや自分の考えがわからずモヤモヤしているから
自分と向き合うには、自分の気持ちや考えをしっかりと知っておくことが必要だとは思っていませんか?
たとえば「本当の気持ちや何を考えて生きているのかがわからない状態では、いくら自分と向き合っても答えが出ないかも」という不安がある方。
また、今の人生が自分のものではないような気がする方。
好きなことを聞かれて、何も思い浮かばない方。
そんな方は「自分」について何を答えてよいかわからない漠然とした不安が、自分と向き合うことへの恐怖心につながっているのかもしれません。

2-4.人のせいにしてしまいそうだから
今の自分は「〇〇のせいでこうなった」と頭に思い浮かぶのを自己嫌悪する気持ちから、自分と向き合うのが怖いと感じることも。
置かれている環境や、周囲の人間関係に振り回されていて、すべての現実を「周囲のせい」にしてしまう自覚がある方が、これに当てはまるでしょう。
ついイライラして周りに責任転嫁してしまうことを、自分でも嫌っていて悩んでいます。
そんな自分と向き合うのは、誰だって怖いものです。

2-5.遺伝子の影響で不安になりやすいタイプだから
自分の性格や環境にかかわらず、遺伝子の影響で自分と向き合うのが怖いと感じてしまうケースもあります。
特に日本人は、心配性で不安や恐怖心を抱きやすい「S型系統」の不安遺伝子が多いと言われているのです。
S型(内向性性格遺伝子):ネガティブな性格、慎重派
L型(外向性性格遺伝子):ポジティブな性格、度胸がある
※アジア人はL型の保有率が少ないとの統計あり
同じS型でも個人差があるため、強い方は特に「怖い」と感じやすいのかもしれません。
3.自分と向き合うことの必要性は?向き合うとどうなるの?
「自分と向き合うのが怖いから向き合わないほうがラク」と考える方も、もちろんいるでしょう。
しかし、もしこの状況のまま生きていくなら、あなたはいつまでたっても今のモヤモヤ状態から抜け出せません。
ずっと苦しい気持ちのまま、その理由もわからず、思い通りにならない人生を送り続けることになる可能性もあるでしょう。
自分の嫌な部分と向き合えないせいで、頑張っているのに報われないのは悲しいことです。
自分と向き合うことには、あなたが思っている以上にメリットがあります。
これから解説する「自分と向き合うと見えてくる未来」を知ると、向き合ってみたい気持ちが生まれてくるかもしれません。
3-1.自分のやりたいことがわかり無駄のない人生を進めていける
自分と向き合えば、本当の気持ちややりたいこと、目標が見えてきます。
過去と現在の自分から、今後の自分の指針も見えてくるのです。
そうすれば、目標に向けて必要なことだけを取捨選択できる人間に変われるでしょう。
時間を有効活用できますし、周囲からの誘惑にも惑わされることが減ります。
3-2.自分が大切にしているものだけを選べて迷わなくなる
自分と向き合えば、自分の大切にしたいものもわかります。
大切なものがわかれば、いざというときの心の支えにできるでしょう。
困ったときや不安なときも「大切なもの」を基準にすれば、心配な気持ちや怖い気持ちも軽減されます。
また、何かを決めるときも大切なものを軸として判断するため、迷いも生じにくくなるでしょう。

3-3.自分の強みにフォーカスする生き方に変えられる
「自分と向き合う=弱い自分と向き合う」だと思ってはいませんか?
自分と向き合うことは、強い自分を知ることでもあるのです。
そのため、強みと弱みの両方を知ったうえで、強みを活かす生き方にシフトしていけます。
また、失敗しても自分の弱い部分を責めずに、強いところにだけ着目して行動できるでしょう。
「自分には強みがある」と自覚しているだけで自己肯定感も自然に高まります。

4.自分が嫌い・向き合うのが怖いと感じる人でもできる!自分との向き合い方6つ

では、ここまで読んでみて「怖いけど自分と向き合ったほうがいいかも」と感じた方に、苦しい気持ちを抱えながらでもできる向き合い方を紹介します。
複数の方法を組み合わせても大丈夫ですし、どれかひとつに絞ってやってみるのもアリです。
できそうなものにまずは挑戦してみましょう。
4-1.自分に向けられている気持ちをいったん外に向ける
あなたは今「自分」に対してとても敏感になっています。
そのため、いったん自分から離れてみることも有効な手段です。
たとえば、こんなことをしてみてはいかがでしょうか。
- 好きなものを食べる
- 友人と会って話す
- 好きな場所へ遊びに行く
- 何もしないでリラックスしてみる
あえて自分と向き合わず「今すぐしたいこと」に注目して、活動してみるのです。
そうすれば「自分へのストレス」も軽減されて、頭がスッキリします。
ひとまず落ち着いた状態にすれば、自分と向き合ってじっくりと考えてみたい気持ちが戻ってくるかもしれません。
そのときが来るまで、今はのんびりと今を楽しむのもよいでしょう。
4-2.自分と向き合って嫌な気分になるのは当たり前だと自覚する
自分と向き合って嫌なことを受け入れるのが「向き合う」だと人から言われても、自分ではまだ自覚できていない可能性があります。
そこで、自分自身に状況説明して、客観的に向き合うことを自覚させる方法もおすすめです。
心理学の世界で「メタ認知」「インナーチャイルド」などと言われている方法ですね。
心の中にいる「もうひとりの自分」に話しかけることで、状況理解や課題の明確化、自己評価を客観的におこなえます。
引用:奈良教育大学『メタ認知の概要』
たとえば、こんなふうに話しかけてみます。
「自分の嫌な部分を認めたくないと今は思っている」
「でも、自分と向き合うにはそんな自分も認める必要がある」
「自分と向き合えたら嫌だった自分のことも好きになるかもしれない」
声に出して言う必要はもちろんありません。
ただし、すぐに心の中で違う感情が湧いてきてしまう場合は、声に出したり、紙に書いたりすることもおすすめします。
4-3.現在の考えをとにかく書く習慣をつける
「何からしたらいいかわからないけど、とにかく一歩進んでみたい」という気持ちがある方は、書くことから始めてみるのもよいでしょう。
手を動かして書くことで、自分の気持ちを心の中にしまっておく必要がなくなります。
書く内容は、はじめはなんでもかまいません。
まずはとにかく書いてみることが大切です。
書き出すことの例
- 今日の気分
- 今日あったこと
- 今日これからやること
- 今の悩み
- 目の前に見えている状況や風景の描写
- 周囲にいる人への思い など
「モーニングページ」と呼ばれる習慣を身につけると、自然に自分の気持ちを整理できるようになります。
創造性を育てる活動をしているジュリア・キャメロンさんが提唱した方法。
毎朝3ページ、心に浮かんだものをそのまま書き留めて、心や脳の情報や感情を整理するもの。
モーニングページによる効果は、頭のスッキリ感だけではありません。
自分でもこれまで気づいていなかった感情や性格、やりたいことを把握するアイテムとしても使えるのです。
自分が書いた言葉を読み返す必要もありませんし、単語を並べるだけでも、殴り書きでも大丈夫。
嫌なら捨ててもかまいません。
しかししばらく続けると、大切にしている感情やずっと嫌だと思ってきたものと向き合えるかもしれない、と気づけます。
そのときは、ぜひこれまで書いたノートを読み返してみてください。
「自分と向き合えた」と実感できるはずです。
4-4.人に自分のことを聞いてみる
自分ひとりでは、向き合うことがどうしても怖いなら、ほかの人に頼ってみるのもアリです。
信頼できる友人や家族、恋人など、一緒にいて安心できる人に「あなた」のことを聞いてみましょう。
聞く内容は、なんでもかまいません。
「自分はどんな人に見えている?」
「自分には何が強みだと思う?」
「どこが弱い部分だと感じる?」
信頼できる人からの言葉なら、素直に受け止められるかもしれません。
また、人に聞くことで自分が客観的にどう見えているかを理解でき、自分と向き合えたと実感しやすくなります。
他者からの評価が個人の自尊心を高める、と明らかにする研究結果もありました。(参考:信州大学『個別的自己評価が自尊心に及ぼす影響』)
自分でも気づいていなかった「自分のよさ」がわかると、それだけで自分を責めていた苦しい気持ちも軽くなりそうですね。

4-5.改めて自分の弱みと強みを考えてみる
怖いかもしれませんが勇気が湧いてきた方は、思いきって「自分の強みと弱み」を明確にしてしまうのもよいでしょう。
しかし、これは自分の弱みを責めるためにするわけではありません。
あくまでも「なぜ自分は生きづらいのか」「自分と向き合えていなかったのか」を明確にするためのものです。
また、現状のモヤモヤや苦しい気持ちを解決するための「強み」を見つける目的もあります。
ただし、弱みと強みは、ひとりで闇雲に考えても答えが出ないかもしれません。
そんなときは、書籍を利用して浮き彫りにしてみる方法もあります。
こちらの書籍は、人間に備わっている8つの知能のうち、自分はどの知能が優れているのかを発見できるものです。
8つの知能
- 論理・数学的知能
- 言語的知能
- 音楽的知能
- 空間的知能
- 博物的知能
- 身体・運動的知能
- 対人的知能
- 内省的知能
参考書籍:有賀三夏『自分の強みを見つけよう~「8つの知能」で未来を切り開く』ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス、2018年
知能に当てはめて考えてみると、自分のこれまでの行動や言動にも納得して向き合えるかもしれません。
ちなみに私がやってみたところ「言語的知能」「博物的知能」「内省的知能」が特に高いとわかりました。
こうして自分と向き合うための記事を書いているのも、自分の強みに沿って行動できた結果なのかもしれません。

4-6.どうしたら自分が求めている理想の自分に近づけるかを考えて動き出す
自分と向き合うには、「未来」を考えることも含まれると冒頭でお伝えしました。
そこで、未来に目を向けて、どうしたら自分は変わっていけるのかを具体的に考えてみましょう。
自分が求めている理想と現在とのギャップにただ苦しむのではなく、どうしたら本気で近づけるかを改めて考えてみます。
ほかの方法も試して、もっと深く向き合いたい気持ちが芽生えた方なら、さらにしっかりと考えられるはずです。
過去に失敗した経験ではなく、うまくいった経験に注目して、それを活かせないかと考えてみるのもよいでしょう。
理想の自分に近づくために考えることの例
- 人に褒められた経験は?
- 今日嬉しかったことは?
- 明日は何をすればいい?
- 自分には何が足りない?
- 何かを買えば変わる? など
自分の気持ちから、理想へのステップをなるべく細かく&小さくして具体的に考えていきましょう。
ここまできたら、あなたはもう怖がらずに自分と向き合えていて、やるべきことも見えているはずです。
5.(まとめ)自分と向き合うのは怖いけど未来を変えたいなら必要なこと
自分と向き合うのが怖いと感じる方に向けて、向き合い方を紹介しました。
- 好きなことをして日常から離れる
- メタ認知を使って客観的に状況を理解する
- モーニングページの活用
- 信頼できる人の意見を参考にする
- 強みと弱みを8つの知能から把握する
- 理想に近づくための行動を明確にする
方法によって、自分に「合う」「合わない」があると思います。
しかし、過去や今の自分を認めて、未来も変えていきたいなら、どれもやってみる価値はあるでしょう。
自分と向き合うのは決してラクなことではありません。
そのため、怖いと感じるのは当たり前ですし、とても自然な感情です。
今は自分を嫌いなままでも、モヤモヤした気持ちのままでも大丈夫ですので、ぜひ挑戦してみてください。
自分と向き合って強みややるべきことがわかれば、自然に新しい方向へ歩み始める自分になっています。
この機会に、ぜひ自分と向き合う勇気を「行動」に変えてみてくださいね。
