「何もできない自分が情けない…」と感じてしまったことはありませんか?
誰しも一度はそのような経験があるはず。
実際、男性・女性共に、90%近くの人が自分を情けないと感じたことがあるそうです。
出典:自分が情けないと感じる瞬間10個&惨めになった時に元気づけてくれる言葉3つ
では、なぜ自分のことを情けないと感じてしまうのでしょうか?
それは、「自分はダメだ」と決めつけているからです。
そこから、自己嫌悪に陥る負のループに入ってしまいます。
その考えを変えていければ、だんだんと情けない自分を変えていけますよ。
今回は、何もできない自分が情けない・嫌いだと思ってしまう理由と、その対処法を紹介します。
この記事を読めば、考え方や行動を変え、明日から少しずつ自分を受け入れられるようになりますよ!
何もできない自分が情けないと思ってしまう理由3つ
何もできない自分が情けないと思ってしまうのには、理由があります。
対策を考えるには、何事もまず理由を知ることが大事です。
ここでは3つ紹介していくので、まずは理由を知り、自分の気持ちに対しての理解を深めていきましょう。
1.周りと比べて劣等感を強く感じている
一つ目の原因は、周りと比べて劣等感を強く感じてしまっていることです。
例えば、「あの人はできているのに、自分はできていない…」「あの人はもう終わっているのに、自分は終わっていない…」など思ったことはありませんか?
誰しも感じたことがあると思いますが、ここでのポイントは劣等感を強く感じてしまっている点です。
心理学者のアドラーは、次のように言っています。
あなたが劣っているから劣等感があるのではない。どんなに優秀に見える人でも劣等感は存在する。
引用元:『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』 小倉広(2014)ダイヤモンド社
どんなに優秀に見える人でも劣等感は持っています。
劣等感を持つことは悪いことではありません。
しかし、強く感じ過ぎると自己嫌悪に陥ってしまうので、周りと比べ過ぎるのは良くないですね。
周りはあまり気にし過ぎない方がよさそうです。
まずは、自分のことを気にしていきましょう。


2.人に頼るのが下手
人に頼るのが下手な人も、自分のことを追い込んでしまいがちです。
「すべて自分でやらないと!」と思うと仕事を抱え込んでしまい、手が回らなくなり、失敗して落ち込むという負の連鎖に陥ってしまいます。
実際に仕事がうまく振れないなど、コミュニケーションがうまくできない人が、自分のことを責めて落ち込んでしまうことが多いようです。
責任感があるのは良いことですが、すべて自分でやらなければいけないと思うと苦しいですよね。
人に頼ることを覚えていきましょう。

3.自分へのハードルが高すぎる
これも責任感が強い人に多いですが、完璧を求めすぎてしまうのも自分を情けないと思う理由の一つです。
「100点を取らなければダメ」と思ってしまうと、80点のものを作っても全然ダメと認識してしまうので、情けなさを感じてしまうんですね。
しかし、100点をずっと出せる人はいなく、80点でも十分な出来なんです。
完全主義についての論文で、このような一文があります。
“やるべきことは完璧にやろう”という気持ちをもって物事に取り組むことは、自らを向上させる上で大切である。しかし、どんなことにおいても完璧を目指し、完璧にできなければ何もかも失敗だと思うようになると、やる気も消えうせてしまう。
引用元:大学生における完全主義と抑うつ傾向および絶望感との関係
やる気が損なわれてしまうので、完璧を求めすぎるのは良くないということですね。
ほどほどでもいいと思えるようになると、もっと楽になりますよ。

何もできない自分を情けないと思わなくなる考え方5つ
では、自分のことを情けないと思わないためにはどうすればよいのでしょうか。
まずは、考え方を変えることが大事です。
すぐに意識できることを5つ紹介するので、できるところから変えていきましょう。
1.完璧じゃなくていい
まずは、完璧じゃなくていいと思うことです。
思い返してみてください。
全く失敗をしない完璧な人っていますか?
おそらくいないと思います。
誰しも失敗はするものです。
いつも100点じゃなくていいんですよ。
実際、若手社員に期待することとして、仕事の質より挑戦することややりきることを求める人が多いというアンケートもあります。

参考:若手社員に最も期待していることは“失敗を恐れずに挑戦すること”
「いつも100点」ではなく、「いつも80点」を目指すようにしましょう。
そうすれば、気も楽になり、仕事もきっとうまくいくようになりますよ。


2.意識的に前向きな言葉を発する
「どうせ私なんて…」「きっと無理…」
自然と発する言葉が後ろ向きになっていませんか?
人間の行動は、発する言葉に影響されます。
例えば、アスリートが試合前に「自分はできる」と言い聞かせているのを見たことはないでしょうか?
それは、自分の気持ちをあげるためというのもありますが、実際に自信がみなぎり体の動きが変わるなど、パフォーマンスにも影響するのです。
ニューヨーク大学のバルフ教授が行った実験で、言葉は行動に影響を与えるのかというものがあります。
バルフ教授は被験者に、バラバラの言葉を使って短い文章を作る作業をしてもらいました。
その際、一つのグループにだけ老人を連想させるような言葉(杖や孤独)を入れて実験を行ったところ、作業後に廊下を歩いてもらった時、老人を連想させる言葉を扱ったグループは、その他のグループに比べて歩くスピードが遅かったそうです。
これは、言葉が行動に影響を与えていると言えそうですよね。
そのため、意識的に前向きな言葉を発するようにしていけば、行動にも良い影響を与えるでしょう。
「何もできない」→「何ならできる?」
「私はダメだ…」→「どうすればもっとよくなる?」
このように考え方を変えていければ、情けなさから解放されるきっかけになりますよ。

3.物事をポジティブに捉える
先ほどの前向きな言葉を意識的に発することにもつながりますが、物事をポジティブに捉えることも大事です。
例えば、仕事で何かミスをしても「会社が倒産するほどのミスじゃなく、自分が少し怒られるくらいで良かった」と思うようにしましょう。
そうすると、怒られているときでも少し気持ちが楽ですよね。
また、ポジティブに考えることで、心にも体にも良い影響があると言われています。
ポジティブ・イリュージョンは精神的健康を保ちつつ,リスクに関しても誤った判断を起こさないようにするという望ましい効果が見られ,自己をより高く評価することで精神的にも身体的にも健康でいられるようになると考えられる。
引用元:前向き思考の危機回避効果 ポジティブ・イリュージョンとリスク認知またはリスクテイキング行動の関連
真面目過ぎるあなたは、少し楽観的に、前向きに考えるくらいがちょうどよいはず。
物事をポジティブに捉える練習をしていきましょう。


4.あなたは他の誰かではない
あなたは、他の誰かになろうとしていませんか?
「あの人みたいにやらなきゃ」と思うと、少しでもできないところがあると辛くなってしまいますよね。
劣等感に関しての研究で、次のような一文があります。
劣等感をあまり感じない者は,個をより確立させており,適応的に他者と関係を持つことができると捉え,情緒的には安定している状態にある。
引用元:劣等感とその補償について:質問紙とTATを用いた調査より
「自分とは何か」というものを確立していると、心が安定し、周りの人とうまく付き合っていけるようです。
周りは「あなた」を求めています。
「あなた」と付き合っていきたいんです。
他の誰かではなく、「あなた」として生きていきましょう。
5.周りの人はあなたに頼られたい
周りに迷惑をかけたらいけないと思っていないですか?
実は、周りはもっとあなたに頼られたいと思っているはずです。
仕事で成長したと感じる瞬間は?というアンケートで、「誰かに頼られた時」が最も多いという結果もあります。

出典:「仕事での成長」について
なので、どんどん周りに頼って自分のできないことは手伝ってもらいましょう。
きっと、快く受け入れてくれるはずです。
そうすれば、自分の物事も進み、周りも成長を実感できますよ!


すぐ実践!何もできない情けない自分から抜け出す具体的行動5つ
考え方を変えられたら、次にそれを行動に移しましょう。
しかし、具体的にどうすれば良いんだ!と思いましたよね?
そんなあなたに、具体的な行動を5つ紹介するので、これを参考にできるところから行動に移してみましょう!
1. 自分の中で合格ラインを決めて仕事に取り組む
完璧にやろうとすると、どうしても終わりが見えないものですよね。
そんな時は、自分の中で合格ラインを決めて取り組むようにしましょう。
例えば、プレゼン資料を作る時に「表は3つ入れたらOK」「誤字脱字がなければOK」などです。
それが決まっていれば、ここもあっちもとならずに、ある程度のクオリティで終われます。
80点を目指すのに有効な方法ですね。
最初はラインを作るのが難しいと思いますが、慣れていけば楽に生活できるようになりますよ。
信じられないかもしれませんが、一度騙されたと思ってやってみてください。
予想以上に効果がありますよ。
2.その日頑張ったことを口に出す
先ほど、言葉は行動に影響を及ぼすというものがありました。
なので、あなたがその日頑張ったことを口に出すようにしましょう。
「会議で意見を言えた俺すごい!」「後輩のミスをカバーした私頑張った!」など、言葉に出していくことにより自尊心が上がり、行動もさらに良くなっていくはずです。
実際、私もこれを行ったところ、帰宅後に落ち込むことが少なくなりました。
すっきりした状態で、翌日また仕事へ行けるようになりますよ。

3.これまでした失敗を振り返る
あなたはこれまで失敗したことはありますか?
誰しも失敗の一つや二つあると思うのですが、この記事を見ているということはあなたは生きていますよね。
失敗しても死ぬわけではありません。
めちゃくちゃ怒られて、その時はすごく落ち込むかもしれませんが、時間が経つと笑い話として話せることも多いはずです。
失敗してその後どうなったかを振り返ると、人生を脅かすような失敗はなかったですよね?
「これもいずれは笑い話になる」と考えて、乗り越えていきましょう!
4.自分の良いところを書きだす
どんなに小さくてもいいので、「細かい業務が得意」「人に伝えるのが得意」などあなたの良いところを書き出してみましょう。
そうすると、「こんなところが自分にもあったんだ」と振り返るきっかけになります。
自分の良いところを改めて振り返る機会ってなかなかないですよね?
自分の良いところを再認識できると、自然とテンションも上がってきますよ!
脳科学者のエレーヌ・フォックス氏も、自分の強み弱みを知ることにより、幸福へと向かうことができると言っています。
加えて、あなたはどういう人かを改めて知れるので「個の確立」にもつながっていき、他の人と比べないようになっていくはずです。

5.他の人を頼る
周りの人はあなたに頼ってほしいんです。
ならば、目一杯頼りましょう!
仕事をお願いする、手伝ってもらう、先輩に聞くなど周りをとことん頼ってください。
そうすれば、あなたは楽になり、周りは成長を実感できます。
win-winということですね。
お互いに良い影響があります。

まとめ:何もできない情けない自分とはおさらばしよう
何もできない情けない自分を変えるには、自分を受け入れ、周りを頼ることです。
決してあなたはダメではありません。
一歩踏み出せれば、明日から自分のことを少し好きになれますよ。
できるところから変えていき、素敵な人間になっていきましょう!
