毎日使用する洗顔料。どんな成分が使われているかご存じですか?
実は、洗顔料の中には悪い成分が含まれていることがあるのです。
知らずに使い続けてしまえば、肌トラブルを起こしかねません。
今回は、洗顔料の中に含まれる悪い成分について解説します。
1.洗顔料によく含まれている悪い成分とは?
洗顔料は洗浄剤という成分のほかにも、界面活性剤や保湿剤など、さまざまな成分が含まれています。
サリチル酸
サリチル酸は、ニキビ用の洗顔料によく含まれている成分。
肌の炎症を抑えてくれる一方、乾燥し過ぎてしまいます。
サルチル酸のニキビケアは思春期ニキビまでだと言われていますので、大人ニキビをケアするなら別の成分が含まれたものを選ぶようにしましょう。
エタノール
エタノールとはアルコールのこと。コロナ渦になってよく使用されるようになった消毒液がありますよね?
その消毒成分と同じです。肌の引き締めやニキビ予防に効果的ですが、肌に刺激的なことが特徴として挙げられます。
特に敏感肌の方が使うと刺激を感じやすいと言われていますので、注意しましょう。
鉱物油
鉱物油とは、石油からプラスチック製品を作った後に排出される廃油のこと。
安価であるうえ大量生産しやすいことにより、多くの洗顔料に使われています
。
この説明を聞いて、良い印象を抱く方はいませんよね…。
鉱物油は肌に浸透しにくく、保湿作用は期待できません。
また、吸着性が高く、なかなか落ちにくい側面がありますので、毛穴を塞いでしまい肌トラブルにつながりかねません。
この成分は避ける方が無難ですよ。
ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)やラウレス硫酸ナトリウム(SLES)
洗顔料を泡立てる成分であるラウリル硫酸ナトリウム(SLS)とラウレス硫酸ナトリウム(SLES)。
洗顔料を選ぶ際に、泡立ちの良さを重視している方は多いのではないでしょうか。
しかし、基本的に泡立ちのいい洗顔料にはこの2つの成分が配合されています。
泡立ちがいい一方、肌には刺激が強い側面があります。
肌トラブルを起こしかねませんので、注意しましょう。
防腐剤や合成保存料
防腐剤や合成保存料は、洗顔料を長持ちさせるために必要不可欠な成分です。
しかし、洗顔の目的である肌をキレイにすることにはまったく関係のない余分な成分と言われています。
洗顔と関係のない余分な成分は肌に刺激を与えるため
、
アレルギー体質の方や敏感肌の方などは刺激を感じやすい側面があると言えるでしょう。
パラベン
近頃では「パラベンフリー」と書かれた洗顔料が増加しているほど、警戒するべき防腐剤の1種です。
広い範囲の微生物に対して高い抗菌性をもっていますが、敏感肌の方には刺激が強い成分と言われています。
香料や着色料
香料や着色料は肌に刺激を与えやすいため、避けるようにしましょう。
どうしても香りにこだわりのある方は、合成香料でなく、天然由来のものを選ぶことが大切です。
界面活性剤
洗顔料に欠かせない成分の1つである界面活性剤。
水と油を混ぜ合わせるために配合されており、強い洗浄力を持つことが特徴です。
皮脂や汚れだけを落とすだけでなく、保湿成分やバリア機能を落としてしまいます。
保湿成分が落ちてしまったり、バリア機能を破られてしまえば、乾燥の原因となるのです。
(参考:界面活性剤の皮膚への吸着性と洗顔料によ る選択洗浄性)
無添加や弱酸性…実は肌に悪い影響を与えることも!
無添加や弱酸性、よく洗顔料に表記されている言葉ですよね。
無添加や弱酸性の洗顔料は、肌の弱い赤ちゃんから、アトピー肌や敏感肌、ニキビ肌、乾燥肌などの肌トラブルを抱えている人たちにまで使用されている洗顔料です。
健康的な素肌や潤いのある水々しいお肌を目指す女性は、きっと無添加や弱酸性の洗顔料に心惹かれているのではないでしょうか?
私もよく、無添加や弱酸性の洗顔料を見ると、「最近肌荒れが悪化しているから、購入しようかな…」と手を伸ばしてしまいます。
しかし、無添加や弱酸性は肌に悪い影響を与えることがあるのです。どうして悪い影響を与えてしまうのかをご紹介します。
合成界面活性剤が入っている
合成界面活性剤とは、水と油を混ぜ合わせるための物質で、非常に洗浄力が高いことが特徴です。
皮脂や汚れだけを落としてくれればいいのですが、保湿成分やバリア機能を落としてしまいます。
保湿成分が落ちてしまったり、バリア機能を破られてしまえば、乾燥の原因となるのです。
さらに、皮脂を落とし過ぎてしまう効果もあり、肌の油分と水分のバランスを崩してしまうというデメリットがあります。
肌に優しそうな無添加や弱酸性の洗顔料でも、合成界面活性剤が入っていることが多いので注意が必要ですね。
「肌に優しい」「敏感肌に」「弱酸性」「天然由来」「無添加」という言葉をよく目にしますが、合成界面活性剤が入っているため、デメリットもあるのです。
合成界面活性剤と天然由来の界面活性剤
洗顔料にほとんど使用されている界面活性剤。
ここまで皆さんの不安をあおってしまいましたが、このままだと洗顔料を使えなくなってしまいますよね。
界面活性剤は、2種類に分けることができます。その違いを解説していきましょう。
合成界面活性剤とは?
雑誌やインターネットに書いている界面活性剤は、石油由来の合成界面活性剤を呼んでいるこが多いです。
先ほどもお伝えした通り、合成界面活性剤は非常に洗浄力が高く、乾燥の原因になってしまいます。
天然由来の界面活性剤とは?
界面活性剤の中には、合成界面活性剤だけでなく、天然由来の界面活性剤があります。
天然由来の界面活性剤は、石油由来のものと比べると刺激は少し弱め。
洗顔料を選ぶ時には、天然由来の界面活性剤を選ぶことが大切だと言えるでしょう。
しかし、界面活性剤が長時間肌に残っている状態を保つと、肌に負担がかかってしまうのは否めません。
やさしく、時間をかけずにしっかりと洗い落とすようにしましょう。
(参考:界面活性剤の皮膚常在菌への影響)
上手な洗顔料の見つけ方
洗顔は毎日行うものですよね。朝と夜に洗顔する方も多いのではないでしょうか。
清潔なお肌を保つために、毎日使う洗顔料は大切に選びたいものです。
最後に、今回ご紹介した情報をもとに、上手な洗顔料の見つけ方をご紹介します。
悪い成分が入っていない洗顔料を選ぶ
まず大切なのは、先ほど述べた悪い成分が入っていない洗顔料を選ぶことです。
サリチル酸、エタノール、鉱物油、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、ラウレス硫酸ナトリウム(SLES)、防腐剤、合成保存料、パラベン、香料や着色料、界面活性剤には注意して購入しましょう。
洗顔料のタイプを選ぶ
洗顔料は、固形タイプ、フォームタイプ、泡タイプ、ジェルタイプ、そしてパウダータイプ、ピーリングタイプ、泡立たないタイプなどの種類に分けることができます。
固形タイプの基本成分は石鹸。
それに加え、界面活性剤が配合されることもあります。
しかし、顔の皮脂や汚れを落とすという洗顔の目的の基本に立ち返るなら、できるだけシンプルなものを選ぶことが重要ですね。
固形の洗顔料はそのまま使用せず、泡立てて使用しましょう。
敏感肌や乾燥肌の方におすすめです。
フォームタイプは油分が多く含まれている傾向があります。
洗浄力は高いものから低いものまでさまざまで、しっとりタイプからさっぱりタイプまで、いろいろなタイプなものが販売されています。
また、乾燥肌用の洗顔料として、界面活性剤だけでなく、水溶性や油溶性の保湿成分を配合したものもありますよ。
自分で泡立てる必要がないタイプで、非常に人気がありますよね。
きめ細やかな泡で洗うことができるため、肌への負担を軽減することも可能です。
肌トラブルを抱えている方には特に使いやすいでしょう。
ジェルタイプの特徴は、水分量が多く、泡立ちやすいということ。
先ほどの泡タイプと同じく、肌への負担を軽減することができるでしょう。
また、洗浄力が高いため、さっぱりタイプと言えます。
乾燥肌の方にぴったりですね。
パウダータイプは、水分を含んでいないため、防腐剤などの添加物を少なくしたり、無添加にできることが特徴です。
そのため、肌への刺激が少ないメリットがありますね。洗浄力は高いものから低いものまでさまざまです。
敏感肌や乾燥肌、肌トラブルを抱える方におすすめですよ。
ピーリングとは、角質を化学物質で除去すること。
ターンオーバーを正常に促す効果があります。
しかし、刺激も強いため、毎日の使用は控えた方がいいでしょう。
また、肌トラブルを抱える方も避けた方が賢明です。
泡立たないタイプの洗顔料は、敏感肌の方向けです。
弱酸性であったり、アミノ酸系や天然由来の界面活性剤を使った洗浄力が低かったりと、肌に優しい洗顔料となります。
しかし、時に洗浄力の低さを誤魔化すために強い界面活性剤を含んでいることもあるため、注意が必要です。
(参考:理想的な洗顔料の開発)
まとめ
毎日行う洗顔。洗顔料にはさまざまな成分が配合されていることがわかりました。
サリチル酸、エタノール、鉱物油、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、ラウレス硫酸ナトリウム(SLES)、防腐剤、合成保存料、パラベン、香料や着色料、合成界面活性剤には注意して購入するようにしましょう。
また、泡タイプやフォームタイプ、ジェルタイプなど、それぞれの肌に合った洗顔料も紹介しました。
自分に合った洗顔料を選び、キレイな肌を目指しましょう!