「断乳してから、肌荒れがひどくなってきた……」
赤ちゃんのお世話で毎日がいっぱいいっぱいになりがちな産後ママ。
「断乳後の肌荒れはいつまで続くの?」
「どうして断乳、卒乳後に肌トラブルが起きるの?」
「肌荒れはなんとかしたいけど、ていねいに肌のケアをしている時間なんてない」
などなど、悩みはつきません。
そこで、この記事では、断乳前後の肌荒れ対策方法をまとめました。
「断乳、卒乳後の肌荒れ対策方法をサクッと知りたい!」というママさんは参考にしてください。
断乳前後に起こる肌荒れの原因は「ホルモンバランスの乱れ」
「こどもを生んでから、肌質が変わった」
という話は、産後ママのあるあるです。
実際の調査結果でも、以下のように「妊娠・出産によって肌質が変わったと感じる」と回答する女性が過半数を超えています。
【引用元】コズレ子育てマーケティング研究所
具体的には、
・吹き出物が出るようになった(大人ニキビの発生)
・肌が乾燥しやすくなった
・目の下にクマができる
・シワが気になりだした
・今まで使っていた化粧水が合わなくなった(肌がピリつく)
・毛穴が目立ち始めた
・顔色が悪く見える
・老け顔に見える
……などなど、産後の肌トラブルは人それぞれで悩みがつきません。
中には、肌荒れだけでなく、
・抜け毛が増えた
・白髪が出始めた
・以前よりも疲れやすくなった
・気持ちがふさぐ
など、心身の不調を覚える女性もいらっしゃいます。
では、どうしてこのような肌の不調が起こるのでしょうか?
肌の不調の原因
断乳後に肌が不調になる原因を一言で言うと体内のホルモンバランスが乱れているためです。
出産後~授乳中のママのからだは、プロラクチンというホルモンが増加。
このプロラクチンが出ている間は、母乳が分泌され、乳腺が発達するんですね。
同時に排卵の抑制も行われます。
言うなればプロラクチンは、赤ちゃんにおっぱいをあげるために分泌されるホルモン。
よって、断乳・卒乳すると、プロラクチンは必要なくなるため、分泌がストップするというワケ。
その代わりに今度はエストロゲンやプロゲステロンといった、別の女性ホルモンが増えていきます。
エストロゲンやプロゲステロンは皮脂の分泌を促し、生理を起こし、次の妊娠の準備をはじめるんですね。
中でも、プロゲステロン(黄体ホルモン)は、生理前に活発になる女性ホルモンです。
次の妊娠に備えて骨盤内に血液を貯め、体温を上げる働きをもちます。
一方でプロゲステロンはからだの血行を悪くし、肌荒れやイライラとも密接な関係があります。
ホルモンバランスの入れ替わりは女性の本能。
とはいえ、このような急激なホルモンバランスの変化は、身体がついていけないこともあります。
結果として肌荒れやイライラやストレスなどを引き起こす原因につながります。
断乳による肌荒れ|対策方法5選
断乳後に肌荒れが起きやすくなる原因は「女性ホルモンのバランスが乱れるため」とお話しました。
よって、ある程度、時間をおけば断乳後の肌荒れが落ち着く可能性もあります。
……ですが、できることなら1日でも早く、不快な肌荒れを対策したいところ。
断乳後の肌荒れをほおっておいて、敏感肌や乾燥肌が進行してしまうのも心配ですよね。
以下の「断乳前後の肌荒れ対策方法5選」をチェックし、できるところから肌荒れ対策をしてみるのもおすすめです。
肌に負担のかかるスキンケアをやめる
断乳後だけに限りませんが、肌荒れ対策の第一歩は、「肌に負担のかかるスキンケアをやめてみる」のが効果実感が早くおすすめです。
特に、クレンジングや洗顔石けんは肌に負担をかけるものも多いため、慎重に選ぶ必要があります。
成分内容にもよりますが、肌に負担をかけやすい洗顔は、シートタイプのふき取りクレンジングやオイルクレンジングです。
肌刺激を避けるならば、ジェルタイプやクリームミルクタイプの洗顔アイテムを選んでおくと、乾燥をまねきにくく◎
クレンジングの洗浄力と刺激の強さは比例します。
【洗浄力高い、肌刺激も強い】
ふき取りシートクレンジング
V
オイルクレンジング
V
ジェルクレンジング
V
クリーム、ミルククレンジング
【洗浄力低い、肌刺激おだやか】
■ふき取りクレンジング
シートである性質がゆえに、メイクを浮かせるための油分が少なめで界面活性剤は多めな作りとなっています。また、肌をこすってメイクオフするので、物理的にも肌ダメージに繋がりやすいです。
■オイルクレンジング
しっかりめのメイク落ちはスルンと落とせますが、メイクと同時に肌にとって必要な皮脂も落としてしまいがち。
その他、ピーリングでの角質ケアやビタミンC濃度の高い美容液なども肌の負担になりやすいため、断乳後で肌トラブルが起きているときは、避けたほうがいいでしょう。
徹底した「肌の保湿」でバリア機能を高める
「保湿不足」は、肌荒れ、肌トラブルに直結します。
保湿が足りないと肌のバリア機能が弱まり、「ちょっと髪が皮膚に触れただけでもかゆい」といった敏感肌タイプにまっしぐら。
また、吹き出物・大人ニキビも保湿不足が原因となります。
(乾燥状態をなんとかするために、肌が皮脂を過剰分泌しようとするため)
「保湿が肌荒れ対策には必須」という一般論はご存知のかたも多いかと思います。
ただ、そうはいっても
「赤ちゃんもいるし、ちょっと目を離すと何をしでかすか分からないし、自分のことにかまっていられない!」といったお悩みもつきません。
理想としては、洗顔後に保湿美容液とセラミドクリームでスキンケアするのがベストではあります。
ですが、どうしてもスキンケアに時間をかけられない場合は、オールインワンタイプの保湿アイテムを利用するなどして、こまめに肌に潤いをあげてください。
食生活の見直しとおすすめ食材について
当然といえば当然ではありますが、食生活は肌の状態にダイレクトに影響します。
バランスのよい食事が推奨されるのは周知の事実。
以下に、断乳後のママにおすすめな食べ物を以下に紹介します。
手に取りやすいものから試してみてくださいね。
豆、大豆製品に含まれるイソフラボンは、体内で女性ホルモンに似た働きをします。
断乳後だけでなく、いつまでも女性らしくあるために積極的に摂りたい栄養素です。
豆や大豆そのものだけでなく、豆腐、味噌、おから、きなこ、ヨーグルト、豆乳ドリンクなどでも摂取できます。
★参考
大豆食品に含まれるイソフラボン化合物は、女性ホルモン様作用や抗酸化作用を持つことから、ホルモン補充(骨粗鬆症の予防等)などの目的で広く摂取されている。
【引用元】大豆イソフラボンの有効性と安全性を考える
オリゴ糖は豆類、バナナ、ブロッコリー、カリフラワー、アボガド、たまねぎ、ねぎ、 ねぎ、ごぼう、アスパラガス、にんにくなどに含まれます。
オリゴ糖は腸の善玉菌のエサになることでも知られており、腸内環境を整える働きに期待が持てます。
便秘が続くと、肌が荒れてニキビも発生しやすくなります。
便秘はお肌の大敵。オリゴ糖を含有した食材も意識して取り入れてみてください。
★参考
便秘になると腸が栄養を吸収できなくなり、結果として美容や健康に悪影響を及ぼす恐れがあります。オリゴ糖は体内の善玉菌(ビフィズス菌など)を増やし、腸内環境を整える効果が期待されます。
友利新先生(皮膚科・内科医)
【引用元】日本女性の約66%が便秘!原因はビフィズス菌の減少、今注目の「腸内メンテ」
ビタミンB2は、肌調子を整える栄養素です。成長ビタミンとも言われています。
魚、卵、乳製品に多く含まれます。
ビタミンB6も皮膚炎にアプローチする働きに期待が持てます。
いろいろな食材に含まれる栄養素です。中でもレバー、肉、バナナ、まぐろ、かつおなどの魚類に多く含まれています。
野菜や果物を多めに食べて、ビタミンをからだに取り込みましょう。
1ミリでもストレスをやわらげる
肌荒れの最大の敵は、ストレス・睡眠不足・運動不足。
そうはいっても、赤ちゃんと暮らすご家庭だと、ママの睡眠時間の確保さえもままならない場合があります。
環境によっては家事のストレス、家族の非協力など、ストレスの元となる事象が地雷のようにあちこちに存在します。
そんな、ストレス被害も甚大な中で「ストレスは肌によくないよー」と言葉だけで語っても、なんの解決にもなりません。
すぐに環境を変えることは難しいです。
ただ、少しでもストレスをやわらげるためには、適度な運動やリラックスできる時間、睡眠時間の確保は必須です。
軽いストレッチや温かい飲みものなども上手く利用すると、ほんのちょっとずつかもしれませんがストレス対策になる場合があります。
断乳後の肌荒れで悩むママさんの中には「ハーブティーでリラックスしている」という人もいらっしゃいます。
ハーブティーは種類が豊富で、抗酸化作用の高い茶葉やリラックス効果のある茶葉など、お好みに合わせて選べます。
・ルイボスティー
・ローズヒップティー
・カモミール
・スペアミント
・セージ
天然ハーブを使ったホットドリンクで一息つくのもおすすめです。
★参考
近年、医療、健康、美容などの分野で、ハーブが再び注目されてきています。
ハーブのもつ抗ストレス効果や老化防止効果が、現代人の抱える体や心のトラブルに有用と考えられるためです。
【引用元】特定非営利活動法人 日本メディカルハーブ協会
皮膚科、専門医に相談する
断乳後の肌荒れがひどすぎて、
・肌が痛い
・肌がかゆい
・ぬるま湯で洗うだけでもヒリヒリする
・敏感肌向けの化粧水すらピリピリしてしまう
・とにかく色々つらい!!
と感じたときは皮膚科などの専門医でご相談ください。
専門医に診てもらい、お薬を使うと肌荒れの緩和が早くなります。
断乳後の肌荒れはいつまで続くの?
断乳後の肌荒れには個人差があるため、一概に「断乳〇ヶ月でニキビができにくくなってきた!」といった具体例を挙げることはできません。
肌荒れが起きないママさんもいらっしゃいますし、断乳後、生理が再開して数年たっても肌荒れがおさまらない、といったママさんもおみえです。
できるだけ早く断乳後の肌荒れを終わらせるには、ここまでで解説した
「肌刺激を減らす」
「保湿をじゅうぶんに行う」
「肌やからだに良い食材を取り入れる」
「睡眠をしっかりとる」
「適度に運動する」
「ストレスをためない」
などの生活習慣の見直しが大切です。
授乳中でも、断乳すれば肌荒れがよくなるの?
授乳期間中に肌荒れが起きてしまい「断乳すれば肌荒れが良くなるのかな?」といったギモンをよく耳にします。
しかしながら実際に断乳後に肌荒れが起きている人もいらっしゃるため、授乳中であるか、断乳後であるかには関わらず、産後の肌荒れに関しては個人差があります。
断乳すれば肌荒れがおさまるわけではないためご注意ください。
断乳後の肌荒れ|原因と対策まとめ
この記事では、断乳後、卒乳後に肌荒れする原因と対策方法について解説しました。
肌荒れ原因…女性ホルモンバランスの変化、乱れにより肌荒れが発生する
・肌に負担のかかるクレンジングをやめてみる
・角質ピーリングや、濃度の高いビタミンCコスメも避ける
・肌をしっかり保湿する
・大豆食品、オリゴ糖、ビタミンB類を摂る
・睡眠時間をなんとか確保する
・極力、ストレスを貯めない
・どうしてもつらいときは皮膚科で相談する
肌荒れ対策方法は、パッと見ると地味なものが多いです。
とはいえ、ひとつひとつをじっくり改善していくことで肌荒れが落ち着く可能性が高くなります。
一気にぜんぶ行うのは難しいかもしれませんが、できることから小さくはじめてお肌の調子を整えましょう。