自分の言動にいつも後悔してしまう、なんてことはありませんか?
「なんで自分は嫌なほうばかりを選んでしまうんだろう」
「自分の行動にいつも納得できなくてつらい」
「過ぎたことなのに、あとになってから◯◯すればよかったと毎回のように思ってしまう」
ある調査データでは、人生で後悔していることがあるかについて聞いたところ、男女ともに80%以上の人が「後悔した経験がある」と答えていました。
引用:noel『男女200人に聞いた!人生で後悔していることがある人の割合』
どんな人でも、後悔するタイミングは存在するとわかります。
後悔ばかりする人は、自分からはもちろん、人から見てもマイナスなイメージがありますよね。
どうしたら、後悔しない人になれるのでしょうか?
そこで本記事では、後悔ばかりする人の心理や、改善するための方法を丁寧に解説いたします。
あなたのつらいその気持ちも、自分で対処できるようになるかもしれません。
1.自分の行動に後悔ばかりする人の心理とは?5つの特徴を紹介

後悔ばかりする人の心理状態には、特徴があるんです。
ここでは、よく見られる5つの心理を解説していきます。
1-1.他人からの評価ばかりを気にしている
後悔ばかりする人は、常に他人からの視線を意識する傾向があります。
「こんなことを言って、あの人に嫌われてしまったかも」
「あの人は◯◯を選んだのに、なんで自分は違うほうを選んでしまったんだ」
周囲の「どうしたか」「どう思ったか」にとても敏感なため、少しでも「違う」と感じると、後悔の念に悩まされてしまうのですね。

1-2.失敗するのが怖い
後悔の心理として、失敗を恐れる気持ちが隠れていることもあるでしょう。
また、自分の不安や心配なことと向き合うのが怖いなど、よりネガティブな感情が含まれているケースも。
- 〇〇するのが怖くて、結局できなかった
- 失敗したらどうしようと思うと、やりたいことができず妥協してしまう など
何事にも悲観的な人は、後悔ばかりする人になりやすい状態かもしれません。

1-3.自分を認めるのが苦手
後悔の気持ちが強い人の心理には、自己肯定感が低いことも挙げられます。
というのも、自己肯定が難しい人は重要な選択を迫られる場面で自信を持てず、いざというときに人任せにする可能性があるからです。
たとえば、自己肯定感が低くなる要因のひとつに、幼少期の過ごし方があります。
特に、子ども時代に親のために頑張りすぎてきた人は、自己肯定感が低くなりがちです。
精神科医の山下悠毅さんも、「いい子」で居続けることが自己肯定感を下げると書籍で述べています。
「どうせ自分なんて」と謙遜する一方で、だらしない人を見ると許せない──こうした生きづらさを抱える人が増えています。
それは子どもの頃から「いい子」になろうと努力しすぎてきたせいかもしれません。
引用:山下悠毅『いい子をやめれば幸せになれる』弘文堂、2018年(紹介文より抜粋)

1-4.目標のハードルが高すぎる
完璧主義で目標設定が高すぎる人も、後悔ばかりする心理状態に陥りやすいでしょう。
80%くらいなら及第点のところ、120%の品質を求めるなど、ですね。
また、責任感が強く、目標のためなら自己犠牲もいとわないという人も含まれます。
誠実で人に尽くすタイプだと、本来の自分の答えを後回しにしてしまうんです。
過ぎてしまってから「なんであれを選べなかったんだろう」と自分を責めて後悔してしまいます。

1-5.迷いが多く自分の気持ちをよく理解できていない
後悔ばかりする人の心理で多いのが、自分の気持ちをよくわかっていないこと。
曖昧なイメージのままで行動を選択してしまうため、何がしたいのかが結局わからないまま。
時間がたってから「自分の判断が間違っていた」「違和感がある」と気づきはじめます。
何かを決める、もしくは相手に伝えるときに「とりあえずこれでいいか」となってしまう人は、後悔する気持ちのタネを自分でまいているかもしれません。

2.後悔ばかりする人の心理はどこから生まれるのか?3つのケース
では、後悔ばかりする人の心理は、いったいどこから発生してしまうのでしょうか?
一例として、幼少期の育ち方も特徴の項目では挙げましたが、ほかの代表的なケースを3つ解説いたします。
2-1.過去の失敗が原因で判断力を低下させている
あなたは、自分の選択のせいで過去に大きな失敗をしたという経験がありませんか?
- 自分の行動で、仲間の心身に関わるトラブルが起きた
- ちょっとしたミスで、大きな損失を作ってしまった
- 伝え方が下手なせいで、ケンカになり、疎遠になってしまった
過去の嫌な経験は、長引く不安感をあなたに植えつけてしまうんです。
似たような場面に遭遇すると「また失敗したらどうしよう」と心配になり、冷静に判断ができず、結果的に後悔するような事態を招いてしまいます。
また、「過去の問題は自分のせいだと認めたくない」という気持ちも重なって、期待と異なる事態を無意識に引き起こしてしまっている可能性も。
過去の研究では、ネガティブな経験が要因で失敗を再び引き起こしてしまうと示したものもあります。
失敗に付随するネガティブな感情が強く過度な恐れを抱くために、失敗を学習機会として捉えて向き合うことも対応策を講じることもできず、結果として同様の失敗を繰り返してしまうこともありうる。
引用:池田、三沢『失敗に対する価値観の構造』

2-2.選択肢が多すぎて迷ってしまう状況に置かれている
現代では、どんな場面でも複数の選択肢があり、迷ってしまいますよね。
自由度は高いものの、そのかわりにさまざまな未来の可能性があり「これを選べば安泰」というものは少ないでしょう。
特に、「未来がよい状態になる」と予測するのが難しい場面では、そのときに一番強い感情が優先されてしまいます。
つまり、現在の心の状態が大きく反映されてしまうと言えるでしょう。
複雑な現代社会が悩みの要因になることは、超心理学研究者でもある石川幹人さんも書籍内で述べています。
悩むのはその人自身が悪いわけではなく、単純に、生き残りやすいように遺伝で決められてきたのに、現代では社会が高度に変化してその遺伝情報がそのまま今に適用できないからです。
引用:石川幹人『その悩み「9割が勘違い」 科学的に不安は消せる』KADOKAWA、2020年
2-3.自分の気持ちを我慢して他人の意見に従っている
自己肯定感が低いと、他人の意見に依存する体質になってしまい、自分の判断が正しいのかわからなくなる場合が増えてきます。
心の奥では「こうなりたい」「◯◯をしたい」と思っても、「相手に従わなくては!」という気持ちが優先されて、本音とは違う選択をしてしまうんです。
納得していないままで選んだ行動は、やはり後悔につながりやすいと言えるでしょう。

3.後悔をなくすために今すぐできること5選|後悔するクセは自分で改善可能!
後悔ばかりする人は、もう自分の心理状態を改善できないのでしょうか?
実は、後悔するクセはまだ直せるんです!
今すぐにでも実行できる5つの改善法を最後に紹介いたします。
3-1.自分の選択を後悔ではなく「反省点」と捉えよう
後悔の裏には、今後も同じ失敗をくり返さないためのヒントが満載です。
「あのとき〇〇すればよかった」を「どうしたら次は△△を防げるだろうか」というように、視点を変えて考えてみましょう。
「後悔した内容=自分の未熟さが生んだ結果」だと客観的に見られれば、次に同じ選択を迫られた場面で確実に活かせます。
「以前は気づけなかったけど、今回は気づけた」と自分の学習として捉えてみるんです。
日本の偉人たちも、後悔を反省と捉えることが大切だと訴えています。
「反省はしろ!後悔はするな!」
松岡修造さんの名言
「自分の思ったことをやり続ける事に後悔はありません。それでもし失敗しても後悔は絶対に無いはずですから」
イチローさんの名言
後悔する前に気づけることは、きっと多くあるはずですよ。
3-2.自分の本当の悩みを明確にする
自分が本当に悩んでいることを理解することも、後悔しない人になるためには大切です。
後悔は、自分の期待と実際の結果が違うから起こっているとも言えます。
そのため、自分が本当に期待していることは何なのかを知っておく必要があるでしょう。
「人生を後悔しない人になるためには、悩みや苦しみの原因を理解するのが重要」と述べている書籍もあります。
また、なぜ自分は後悔してしまうほど悩んでいるのかについて、考えてみてもよいですね。
もし自力では悩みや後悔の具体的な原因がわからないなら、専門家を頼ってみるのもアリです。
カウンセリングやチャットサービスなどで相談してみると、案外かんたんに自分の悩みが発見できるかもしれません。
専門家との会話では、うつなどの精神疾患が見つかることもあるため、ほかにも不安要素があるなら専門機関を受診してみることをおすすめします。

3-3.本当はこうなりたい自分像をじっくりと探ってみる
後悔したことを振り返り、悩みも明確にしたら、次はどうしたらいいかを考えてみましょう。
「後悔しないために、本当はどうなればよかったのか」
「どうすれば後悔しないほうを選べたのか」
なるべく具体的に時系列で考えます。
抽象的だと、次回からどうしたらいいのかが曖昧なままです。
後悔するということは、「本当はこうなりたい」という自分がいることの裏返しとも言えます。
また、どうしたらいいかを考えることは、ビジネスの世界でも重要視されており、公私ともに活用していけるでしょう。
ビジョンを実現するうえで障害となるものに目を向けるのではなく、その障害を乗り越えて成功するにはどうすればいいかを考えよう。
参考書籍:マーク・マチニック『後悔しない生き方』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2021年
失敗した過去のヒントを頼りに、自分のよりよい未来をイメージしてみましょう。

3-4.周囲の意見に耳を傾けすぎない
自分の意見やビジョンがある程度明確になったら、周囲に惑わされない自分を作ります。
後悔ばかりする心理状態の人は、いつでも人の意見に流されがちです。
自分で決めたことに責任を持って取り組むためにも、周囲の意見には振り回されないようにしましょう。
あくまでも人の助言は参考程度にする、でよいです。
ぶれない自分の軸を持てると、重要な場面で他人に流されない人になれますよ。

3-5.行動する前に目標を決める
最後に、次の目標を定めましょう。
目標を決めると、それによってどんな結果が訪れたとしても「自分で決めたことだから」と受け入れられるものです。
「結果的に想像とは違ったけど、自分なりにやれることはやった」
「自分は頑張った」
上記のように、過程も含めて自分を認められます。
ただし、絶対に後悔しない目標を定めることは、選択肢の多い現代では不可能とも言えるでしょう。
そこで「どれを選んでも現時点の自分は満足できる」という目標を定めるんです。
そうすれば、たとえまた失敗したとしても、自分を責めずに過ごせます。
4.(まとめ)後悔ばかりする人は「成長」のタネを持っている!
後悔ばかりする人の心理や要因、改善法を詳細に解説しました。
後悔の気持ちには「もっと成長したい」「自分を変えたい」という思いが強く眠っています。
この気持ちに気づいて行動できるかが、今後の別れ道です。
この記事を読んだあなたなら、もう次にやるべきことが見えています。
ぜひ後悔の気持ちを新しい目標に変えて、自分の選択に自信を持てる人に変わりましょう。
成長して、堂々と行動できる未来が待っています。
