「自分には居場所がない…」
そんな風に思っていませんか?
実際に、子ども・大人ともに「自分の居場所がない」と感じている人は一定数います。

参考:日本財団「18歳意識調査」第24回テーマ:子どもと家族について

参考:居場所がないと感じるときの心理とは?職場や家を居心地よい場所にする方法
しかし、それは決して自分勝手に生きてきたからではありません。
ちゃんと原因があります。
原因をしっかり把握して行動していけば、自分の居場所を作ることは可能です。
では、居場所を作るためにはどうすれば良いのか。
その方法を詳しく解説していきます。
この記事を読めば、自分に居場所がない原因と対処法が分かり、自分の居場所を作れるようになりますよ!
自分勝手が理由じゃない!居場所がないと感じる原因4つ
自分に居場所がないのは、自分勝手だからではありません。
原因を知ることで、居場所を作るにはどうすればよいか分かるようになりますよ。
主な原因を4つ紹介するので、あなたの今の状況と照らし合わせながら確認してみてください。
自分に自信がない
「どうせ自分なんて…」と思っていると、自然と自分から人とのつながりを遠ざけてしまっていることがあります。
例えば、遊びに誘われても「自分がいてもおもしろくならないから…」と断ってしまい、その後遊びに誘われなくなってしまうパターンです。
自分に自信がないので本心をさらけ出すのも苦手で、本当のことを言えずにモヤモヤしてしまったりすることもあるでしょう。
自分に自信がないと、自分の居場所を作るチャンスを逃してしまっているかもしれませんね。


ネガティブ思考
ネガティブな人は、自然と避けられる傾向にあります。
一緒にいる時に、ずっと「いいよ、私のことは…」「どうせおもしろくないって思ってるんでしょ?」など、ネガティブな言動ばかりされたらイヤですよね?
ネガティブ思考は、人を遠ざけてしまいます。
「どうせ私のことを友達と思ってないんだろうな…」という思い込みも、自ら居場所をなくすような行動になっているかもしれません。


自分の役割が分からない
学校や職場など、集団の中での自分の役割が分からなくなってしまったことはありませんか?
「自分は何でここにいるんだろう?」「自分がいなくてもみんな楽しそう…」
そのような状態も、居場所がないと感じる原因の一つです。
放送作家の渡辺 龍太さんも、著書で次のように言っています。
集団の中での自分の役割がわからず、とるべき行動が思いつかない状態に陥ったときに「居場所がない」ということが発生するのです。
引用元:渡辺 龍太(2019)「自分の居場所はどこにある? SNSでもリアルでも「最高のつながり」の作り方」 CCCメディアハウス
自分が必要とされていないと感じると、居場所もなくつらいですよね。

過去にトラウマがある
家庭環境や大きな失敗など過去に大きなトラウマがあると、自ら居場所を作らないようにする場合もあります。
参考:杉山 登志郎 (2019)「発達性トラウマ障害と複雑性PTSDの治療」誠信書房
トラウマはその後に大きな影響を及ぼすので、深刻な方は一度お医者さんに話を聞いてもらった方が良いでしょう。

居場所がないままだとこうなる
「もしもこのまま居場所が無かったら…」
そう考えたことはありますか?
自分の居場所がないと嫌なことがあっても吐き出せず、独りでモヤモヤするだけ。
ストレスを発散するときはモノに当たって、やった後にそんな自分が嫌になり、自分を責めて涙する。
これはあなたが思い描いた未来でしょうか?
おそらく、そうではないはずです。
では、どうすれば自分の居場所を作ることができるのでしょうか?
これから紹介していくので、一緒に少しずつ行動してみましょう。

自分の居場所があったほうが良い理由3つ
自分の居場所を作ろうとする前に、居場所があった方が良い理由を知っておきましょう。
理由を知るとより大事さが分かり、行動に移しやすくなりますよ。
社交欲が満たされる
自分の居場所がある=何気ないことを話せる人がいるということなので、話をすることで社交欲が満たされていきます。
人は多かれ少なかれ社交欲を持っているので、コミュニケーションが取れるというのは大きなメリットですね。

出典:テレワーク中に「チャットするより話したい」と感じるのは「相談したいとき」。一方、話したいことがあっても約半数の人がテレワーク中は会話をしていないことが判明。
人と会わなくても良いテレワーク中でも、何かしらの理由で話したいと思う人は多いようです。

心身ともに健康になる
自分の居場所ができると、友人と遊びに行くことも増えるでしょう。
そうすると行動量が増え、体の健康につながります。
また、辛いことがあっても、帰ってくる場所があるという心の安心にもつながりますよね。
友人関係についての研究でも、次のような一文があります。
友人関係は,様々な世代において,適切な発達や精神的健康を促進する機能を有していると言えるだろう。
引用元:現代青年における友人関係の特徴に関する社会心理学的研究
友人関係は、どの年代でも大事なものです。
自分の居場所ができると、良好な友人関係が築けますよ。
ストレスのはけ口になる
愚痴や不満などを吐き出したいときってありますよね?
自分の居場所がないと、不満を言う場所がなく思い詰めてしまい、最悪の場合、命を絶つケースもあります。
自分の居場所があるとストレスのはけ口になり、メンタル面も安定しますよ。
居場所がない状態を脱する対処法4つ
最後に、具体的にどうすれば良いかを紹介していきます。
どれもすぐに行動に移せるものばかりなので、「これならできる」と思ったものから実践していきましょう!
用が無くても外に出る
一番最初にやるなら、用が無くても外に出るという方法は有効です。
いきなり「友達を作ろう!」と言われても難しいですよね?
外に出るだけなら、まだハードルが低いはずです。
外に出ると、気持ちが前向きになるというメリットがあります。
ネガティブな感情が居場所作りを邪魔していることが多いので、前向きになることは非常に大事ですよ。
社会に自分の居場所があるかと引きこもりの関係を研究した論文でも、以下のような一文があります。
社会場面における自己効力感が高まることで,ひきこもりへの親和性が低下する可能性が示された。
引用元:社交不安症状と対人的自己効力感が大学生のひきこもり親和性に与える影響
まずは、外に出るところから始めてみると良いですね。
積極的にコミュニケーションを取る
自分の居場所がないと感じる人は、コミュニケーション量が少なくなりがちなので、意識的にコミュニケーションをとっていくようにしましょう。
そうすると、友好関係もでき、自然と自分の居場所もできてきますよ。
「居場所がない」という状況を打破するためには、周りの人と関係を築いていくことが重要だという研究もあります。
新しい人脈をいきなり作るのは難しいので、学校や職場などの知り合いに積極的に話しかけるところから始めてみましょう。


新しいコミュニティに参加してみる
徐々に行動を起こせるようになってきたら、新しいコミュニティに参加してみるとさらに良いですよ。
大人ならオンラインサロン、子どもなら習い事や塾など、今の時代はたくさんコミュニティがあります。
株式会社ビルドサロンが実施したアンケートでは、幅広い年代がオンラインサロンに興味を持っているという結果が出ました。

出典:【株式会社ビルドサロン】オンラインサロンに入会しようとしている人の傾向とは?オンラインサロン専門企業が調査
リアルな関係だけではなく、オンライン上にも自分の居場所があると、また違った体験ができるのでオススメですよ。


一人の時間を充実させる
ここまで周りと関係を作ることに焦点を当ててきましたが、一人の時間を充実させることも大事です。
周りに依存しすぎてもダメなので、一人の時間もある程度充実させたいですよね。
没頭できる趣味を作れると良いと思うので、興味があるものを片っ端からやってみましょう!
1人キャンプのようなアウトドアな趣味だと、行動量も増えて健康にもつながるので良いですね。



まとめ:居場所がないのは自分勝手だと思わず行動していこう
「自分の居場所がない」のは、自分勝手だからではありません。
ネガティブな感情や過去のトラウマが原因になっていることが多いです。
原因をしっかりと把握し行動していくことで、自分の居場所は自分で作っていけます。
ハードルが高いと思うかもしれませんが、まずは外に出てみるだけで大丈夫です。
行動すれば、心身ともに健康になったり、最悪の事態を防ぐことができます。
ゆっくりでいいので、少しずつ行動していきましょう!