20代の後半に差し掛かると、周りの友達が次々と出世をしたり、結婚をしたり、子どもが生まれたり、マイホームを購入したりと、自分の人生を築き上げる準備を始めます。
こんなときに思うのが
「あれ?自分だけ置いていかれてしまっている…」
という不安感や
「なんであの子だけ幸せになって、自分はこんなに惨めなんだろう」
と悲しい気持ちになってしまうこと。
”幸せ”というものは人によってさまざまというのはわかりつつも、つい周りの人と自分を比べてしまうのが人間です。
負けている部分を見つけては焦燥感に駆られ、もっと頑張らなくては!と無理をしてしまうこともありますよね。
実際にTwitterでもこんな投稿が話題となりました。
社畜なんてなるか!とイキってたニートの末路を書く。
29歳無職、友達ゼロ。2浪2留ぼっち陰キャが成功者やインフルエンサーに影響され勘違いして、意識だけ高いニートになって3年
その結果、何も成し遂げられず仕事も遊びも恋愛も人間関係も何一つまともにできず20代終わった。
俺の人生なんだったの— トニー (@tonny_102) November 22, 2020
30代も間近に迫り、すっかり人生に絶望してしまっているようです。
一見するととてもネガティブな投稿ですが、リプライでは「同志…辛かったなぁ」「わたしのことかと思った」という共感の声が多く、いいねの数はなんと4万を超えています。
じつは悩んでいるのはあなただけじゃない

先ほどの投稿のように、「人生を諦めたい」と悩んでいる20代は意外と多いものです。
試しに周りの友人にも尋ねてみたのですが、皆が皆、それぞれ将来への不安から人生について悩んでいました。
悩んでいるのがあなたひとりだけではないと分かるだけでも少しホッとしませんか?
しかも、20代はまだまだ人生の序盤です。

人生の80%は35歳までに決まる
アメリカで、20代の若者と多く関わっている心理学者のメグ・ジェイ氏は「人生の80%は35歳までに決まる」と言っています。
TEDではこんな言葉を残していました。
20代を有効に活かすのは 最も単純ながら 最も影響力を持っていることの1つです 仕事 恋愛 幸福に関して そして場合によっては 世界への貢献の可能性さえも 決めるのです これは私個人の意見ではなく 事実なのです 人生を決めてしまうような 出来事の80%が 35歳までに起こることが知られています。
(引用元:TED)
20代の10年間は、仕事、結婚、出産など、人生に大きく関係するイベントが次々と発生します。
その変化の多い10年間をどう過ごすかで、残りの人生が決まってしまうのが事実だそうです。
例えば、20代の人に「人生は30歳から」と伝えてしまうと、20代の10年間は何もせずに過ごしてしまい、30代に差し掛かるときにふと「自分の人生には何もない。これからどうやって生きていけばいいの?」と悩んでしまうと言われています。
一度きりの人生です。
多くのチャンスがある20代で人生を諦めず、35歳までに立て直してみませんか?
20代で人生を諦めるのは時期尚早?!人生の80%が35歳までに決まる3つの理由とは?
では、具体的に人生の80%が35歳までにどう決まってしまうのか、メグ・ジェイ氏のTEDを参考にしながらひとつひとつ見ていきましょう。
3-1.キャリアの最初の10年がその後の稼ぎに繋がる
TEDではこんな言葉を伝えていました。
キャリアの最初の10年が、その後の稼ぎに影響します。
20代というと、初めて仕事に就く年代ですが、同時に自分の本当にやりたいことに挑戦し、いろいろと模索するのに適した時期と言えます。
30代に突入すると、なかなか新しいことを始めるのに躊躇してしまったり、体力が追いつかなくなってくるものです。
まだ元気な20代の内に、自分のやりたいことを見つけ、その目的にあった仕事をしてみる。
これが結果的にその後の稼ぎに繋がってくるのです。

3-2.家族以外のパートナーと人生を歩む岐路に立つ
多くの人は、30歳までに結婚するか、将来のパートナーと同棲をしています。
これは人生の中でも大きな変化です。
ですが、周りの友達が次々と結婚していくのを見て焦り、マッチングアプリや街コンなどを利用して「誰でもいいから」と相手を見つけるというのはあまり賛成できません。
仕事と同様に 恋愛に対しても 意識して行うべきなのです 家族を選ぶということは たまたま自分を選んだ というだけの人と 漠然と一緒に過ごしたり 時間を潰すということではなく 誰とどのようなものを望むか 意識して選ぶことなのです
仕事と同じように、自分の人生を、どんな人と一緒に過ごしたいかを考えた上で出会った人と生きることが、人生の中でも大切と言えます。
3-3.自分の考え方や性格が20代の内に決まりやすい

脳は 20代のうちに成人期に向けて 配線し直されると同時に 人生最後の二回目の成長をし ぐんと伸びて仕上がります つまり 自分を変えたいと思うなら 20代こそがその時なのです 性格についても 20代ほど 変化を見せる時期はありません
自分の性格は5歳までに決まるということはよく知られていますが、大人になってからの性格の変化についてはあまり知られていません。
メグ・ジェイ氏によると、20代は成人の発達の重要な期間なんだそうです。
30代になると、自分の考え方の骨格が決まってしまい、なかなか柔軟に対処することが難しくなってきます。
ところが、20代はまだまだ柔軟です。
「自分の人生を立て直したい!」と考えるなら、20代の間に、いろいろな経験をしたり、さまざまな人を会話をし、どんどん自分の考え方を変化させていくことが重要となってきます。

人生を諦めた20代が35歳までに人生を確立させる6つの方法
それでは、どうやったら35歳までに人生を確立できるのでしょうか。
メグ・ジェイ氏のTEDや、人生の先を歩む先輩たちに話を聞いてみたら、こんなことがわかりました。
- やりたいことを自分の視点で考え、決める癖をつける
- 自分のために投資をする
- 運動の習慣を身につける
- 35歳以降のキャリア・収入を確立するキャリア設計を行う
- 家族以外のパートナーを作る
- 自分を知る
4-1.やりたいことを自分の視点で考え、決める癖をつける
まずは、自分の本当にやりたいことを自分の視点で考え、自分で決める癖をつけるところからはじめましょう。
もちろん、他人にアドバイスをもらうことはとても素晴らしいことですが、自分の人生を生きる上で何よりも大事なのは自分の意見です。
20代のうちに自分で物事を考え、決める癖をつけておかないと、35歳以降に自分で何も決めることのできない大人になってしまうかもしれません。
そのリスクを自分で背負わないためにも、まずは本当にやりたいことは何か、そして、そのやりたいことに対して自分の視点で考え、その後どうしていくか決める癖をつけるようにしましょう。
最初は小さなことからでも構いません。
例えば、今自分は何を飲みたいのか、食べたいのか、こんなところから考えるのもおすすめです。

4-2.自分のために投資をする
今このページを見ているあなたは、もしかしたら「お金」のことで人生を諦めたくなっているのではないでしょうか?
人は人生を諦めてしまうとき、お金の悩みを抱えていることも多いんですよ。
アメリカの作家 トーマス・コーリー氏は、お金の使い方についてこんな言葉を残しています。(参考:After studying millionaires for 5 years, I isolated a habit that will keep you from ever building wealth)
「出費を重ねるより、貯蓄に回す方が生活水準を維持できる」
たしかに若いうちはいろいろなところへ遊びに行ったり、流行の服を購入したり、日々お金を使いたくなるものです。
しかし、目先の欲だけで購入しても、自分を一時的に良い気分にさせるだけで、数年経ったら「なぜ買ってしまったんだろう」と後悔することもあります。
「でもやっぱりショッピングがやめられない!」
こんな方は、一度クレジットカードを使うのをやめて、現金支払いにシフトしてみるのもおすすめです。
キャッシュレスも良いところはもちろんありますが、現金で支払うことで「お金を使っている」感覚が目に見えて分かるので、無駄遣いの予防になります。
子どもの頃に戻ったようにお小遣い帖をつけてみるのも良いですね。
「足るを知る」という言葉があります。
多くの物に囲まれた現代では、自分の本当にほしいものをしっかり見定め、無駄遣いをせず貯蓄するということが、将来の自分にとって何よりも良いことなのかもしれません。

4-3.運動の習慣を身につける
人が人生のうちに一番よく動き回れるのは20歳頃と言われています。
(引用元:健康長寿ネット「体力とは」)
この表を見ると分かるように、人は20歳を境に少しずつ体力が低下していく傾向にあるようです。
さらに35歳を過ぎると、だんだん体が思うように動かなくなり、20代の頃のようには動けなくなってしまいます。
20代のうちに、何か自分にあった運動を身につけておくのも大切です。
特にデスクワーク中心の方は、筋力も落ちやすいので、できる範囲で歩いたり、ストレッチをするだけでも全然違いますよ。
運動というとハードルが高いと感じることもあるかもしれません。
あまり運動が得意ではない方は、近所を散歩したり、あまり体を動かさないヨガを始めるのもおすすめです。

4-4.35歳以降のキャリア・収入を確立するキャリア設計を行う
20代のうちに、35歳以降の働き方を想像してみましょう。
本当に今の会社で自分の力を発揮できるのか
この仕事は本当にやりたかったことなのか
もしかしたら、本当にやりたかったことではないかもしれません。
20代は可能性に満ちています。
やりたいことが少しでもある!
こう思う方は、仕事をしながらでも良いので、少しずつ始めてみませんか?
最近は気軽に副業を始める人も増えてきています。
自分が無理せず楽しめる範囲で、35歳以降のキャリアや収入を確立できる物事をスタートしてみましょう!


4-5.家族以外のパートナーを作る
先述でも触れましたが、多くの20代は家族以外のパートナーと生活をともにする機会が訪れます。
日本は年々晩婚化が進んでいますが、それでも歳を重ねれば重ねるほどパートナーを見つけるのはなかなか難しくなるのが現状です。
もちろん、焦って探すようなことはおすすめしませんが、ただ漠然と相手と過ごすだけではなく、誰と、どんなことをしたいのかを意識して選ぶようにしてみましょう。
パートナーがいない方は、連絡帳を改めてチェックして、最近連絡をとっていなかった人と久しぶりに会ってみるのもおすすめです。
人生、何がきっかけかわかりません。
もしかしたら、久しぶりに会った友人や親戚から思わぬご縁が見つかるかもしれませんよ。


4-6.自分を知る
自分の人生を確立させる上で最も大切なのは、やはり「自分自身をよく知る」ことです。
そんなこと言っても、それが難しいから悩んでいるんだ!
こう思ってしまうのもよくわかります。
自分を知るというのは人生をかけてのテーマだからです。
自分の親世代に「自分自身とは何?」と聞いてみても、きっとそれらしい答えは返ってこないと思います。
でも、20代のうちは変化が多く、考え方や価値観も変わりやすい。
これはチャンスと捉えるべきです。
20代のうちにできるだけいろいろな経験をして、そのときに自分はどう感じたのか、どう思ったのかをよく覚えておくと、自分のことが少しずつ分かってくるはず。
そのためには、失敗を恐れず、自分で決めて行動することが大切です。


落ち込んだメンタルをマイナスからゼロまで立て直すには?
人生は山あり谷ありです。
ときには「生きるのが疲れた」と気持ちがマイナスへ傾いてしまうこともあります。
こんなときには無理をせず、まずは気分をマイナスからゼロへ立て直すことだけに集中しましょう。
難しいことはありませんよ。
休養をとる
「なにもしたくない」
と思ってしまうときは、体と心が意識的に休んでと伝えてくれている合図です。
そんなときは思い切って休みをとりましょう。
仕事より自分の体と心の方が大切です。
休むことは勇気がいりますが、休まずに動き続けてしまう方が後々はるかに大きなダメージとなってしまいます。
まずはゆっくり休みましょう。
休み方がわからない方はこんな本もおすすめです。
自分を許すマインドを持つ
頑張り屋さんは自分に厳しい人が多いです。
ちょっとした失敗をしてしまっても、全て自分が悪いとすぐに反省してしまいます。
生きるのに疲れてしまったときほど、自分を許すことに意識を向けてみましょう。
反省は良いことですが、疲れてしまったときには反省が毒のようになってしまいます。
一度反省をすることを中断し、自分をとことん許してあげてください。

ノートにやりたいことを書き出してみる
しばらく休んでいると、少しずつ何かやりたいと思うようになってきます。これは本当です。
意欲が湧いてきたら、ノートを買ってきて、自分がやってみたいことをなんでも良いので書き出してみましょう。
本当になんでも良いです。
これを食べたい、あそこに行きたい、あの映画を観たい。
なんでもない日常のことでも、書き始めると意外と多くあるものです。
そこから少しずつ、書き出したやりたいことに挑戦してみましょう。
そして、できた自分を目一杯褒めてあげてください。
20代で人生を完全に諦めてしまう3つのデメリット|本当に諦めたらこんな人生が待っています
20代で人生を完全に諦めてしまうのは、とても勿体ないことです。
最後に、これからの自分の人生を楽しく生きるためにも、20代で人生を諦めてしまうと起こるであろうデメリットを見ておきましょう。
自分の意思がないイエスマンになってしまう
20代のうちに「自分で決める」をしてこないと、なんでも「はい、はい」と答え続けるイエスマンになってしまいます。
イエスマンは仕事では喜ばれることも多いですが、自分にとっては何も残りません。ただ、虚無だけがそこに存在するだけです。
でも、自分で決めることができないから、どうすることもできない。
どんどんネガティブなループにハマり、なかなか抜け出せなくなってしまいます。


新しいことに挑戦することができなくなる
さらに、自分の意思がないと、新しいことに挑戦する意欲もなくなってしまいます。
新しいことに挑戦するのはかなり勇気のいることです。
20代のうちにいろいろなことに挑戦しておかないと、35歳を過ぎたときに新しいことへ意識が向かなくなってくるのです。
これはちょっと危険かもしれませんね。
借金まみれのリスクも!
また、20代のうちに人の目を気にして、またはマウントをとるためだけに高級品ばかりを買い集め、貯蓄や投資をしなかった場合、借金を抱えてしまうリスクもあります。
若いうちは良いかもしれません。
ですが、35歳を過ぎてから借金をつくると、返済するのがかなりしんどくなってきます。
歳を重ねれば重ねるほど病気のリスクも上がるため、突然病気になっても医療費が払えない!なんてことにも繋がりかねません。
自分の人生を生きる上では、20代の動けるうちに「足るを知る」を意識し、貯蓄しておくことが後々になって重要とわかるはずです。
まとめ
20代という10年間は長いようであっという間です。
特に25歳を過ぎるとあっという間に30歳になってしまいます。
人生も同じです。
長いようで短いのが人生なので、20代で悲観している暇はありません。むしろ勿体無いくらいです。
疲れたときは無理せず休み、意欲が出てきたらいろいろなことに挑戦する。
また、自分の見栄をはらず、足を知るの精神で日々を生きられたらそれだけで素晴らしいことです。
20代は良くも悪くも変化が多い年代だからこそ悲観もしてしまいますが、歳をとればまた良いこともたくさん起こります。
20代で人生を諦めてしまうのではなく、楽しい未来を想像し、将来の自分のために生きてみませんか?