「上司が苦手で会社に行くのがツラい」
「恐怖心で萎縮して、頭が回らない」
苦手な上司に悩んでいるあなた。
結論、苦手な上司を克服する必要はありません。
そして苦手な上司に萎縮してしまう必要もないのです。
この記事は苦手な上司に萎縮してしまう理由やおちいるマイナス面、萎縮しない心の持ち方を解説します。
上司からのパワハラがきっかけで人生のさまざまな可能性に気づき、結果自由な未来へ行動し始めた私だからこそお伝えできること。
心の持ち方を変えるだけで、今の環境は変えられるのです。
1.苦手な上司に萎縮してしまう5つの理由

苦手な上司に萎縮してしまう理由は以下の5つ
- 度々否定され自己肯定感が下がる
- 立て続けに叱責され恐怖心がつのる
- 権力で追い込まれ反対意見が言えない
- 横柄な態度で見下され自分を卑下してしまう
- 何ごとに対しても威圧的なので緊張してしまう
それぞれ見ていきましょう。
1-1.度々否定され自己肯定感が下がる
上司からことごとく否定されると、以下のように思ってしまいがち。
「なんでこんなにダメなんだろう」
「ホントにオレは役立たず」
自己肯定感が下がるのは、否定されると自分の悪い面だけがクローズアップされるから。
ただでさえ日本人は自分を低く見がちです。
内閣府の調査を見ても、諸外国と比較して日本人の自信のない国民性はあきらかです。

出典:内閣府「特集今を生きる若者の意識~国際比較から見えてくるもの」
この自信のない国民性がマイナスに作用するのです。
わたしも上司にことごとく否定された経験があり、ときには人格否定に及ぶことも。
悲観的になり、罪悪感さえ感じてしまうようになりました。
結果として、いつも自分を否定する自分ができあがってしまったのです。

1-2.立て続けに叱責され恐怖心がつのる
立て続けに叱責されると、萎縮してしまうのは当然。
人の心はデリケートなので。
- 叱責する=精神的に攻撃する
以下のようにパワハラ被害で一番多いのが、精神的に攻撃されること。
「いつでもやめてもらっていいんだぞ!」
「何度言えばわかるんだ!もう何もするな!」
このように叱責され続けると、恐怖心だけがつのりもはや何も考えられなくなります。

1-3.権力で追い込まれ反対意見が言えない
上司は部下を不利にするのが可能。
今の安定を手放したくないから、部下は反対意見が言えません。
堀江貴文氏は自著で、安定した仕事や人間関係について以下のように述べています。
なぜバランスをとろうとする人が多いのか。
それは、今の安定を手放すことを恐れているのだろう。
だが、みんな薄々と気づきはじめているのではないだろうか。
この世に、安定した仕事や人間関係など存在しないということを。」
参考書籍:「本音で生きる」堀江貴文:著(2015)SBクリエイティブ㈱
安定を手放したくないから、理不尽な上司に多くの人は従ってしまうのでしょう。

1-4.横柄な態度で見下され自分を卑下してしまう
言葉に出さなくても、あからさまに態度の横柄な上司。
見下されたような感じで、いい気はしません。
- 乱暴に物を置く
- 「バン」とドアを強く閉める
- 「チッ」と舌打ちする
- 「ハーッ」とため息をつく
こんな態度の上司、あなたの周りにいませんか?

1-5.何ごとに対しても威圧的なので緊張してしまう
会社で上司に萎縮してしまう場合、決まってその上司は威圧的です。
威圧的な上司は計算づく。
威圧すればおとなしく言うことを聞くだろう、と計算しているフシがあります。
職場は常に緊張状態で、威圧的上司に対して極端に反応してしまうので、ターゲットにされた部下は心身ともにますます不調に。
人事院の発表では、以下のような威圧的な行為はパワハラにつながると指摘しています。
- 椅子を蹴飛ばしたり、書類を投げつけたりする
- 部下の目の前で、分厚いファイルを何度も激しく机にたたきるける
- 自分の意向と違う時は意に沿った発言をするまで怒鳴り続け、また、自分自身にミスがあると有無を言わさず部下に責任を転嫁する
「言うことをきかせる」前提であえて威圧する上司は、もはや会社から退場すべき存在なのです。

2.上司に萎縮した場合におちいる3つのマイナス面

職場で苦手な上司に萎縮してしまった場合、プラスは一つもありません。
上司に萎縮してしまった場合におちいる、以下3つのマイナス面を見ていきます。
- 正常な思考が保てなくなる
- ネガティブにしか考えられなくなる
- ストレスからうつ病になる可能性がある
それぞれ見ていきます。
2-1.正常な思考が保てなくなる
苦手な上司に萎縮してしまうと、普通なら何でもないことが正常に考えられなくなります。
精神的に追い詰められると考える気力が湧かないので、気がつかなかったり、忘れてしまったり、考えられないミスすることも。
さらに上司に怒られ、思考停止なりミスを繰り返す、負のスパイラルにはまってしまうのです。
2-2.ネガティブにしか考えられなくなる
自己肯定感が低い人は、以下の特徴があります。
- 自分が好きでない
- 悲観的
- 反抗的
- あきらめやすい
苦手な上司に萎縮しているときは、自己肯定感が下がっているとき。
ものごとを悲観的に捉えてしまいます。

引用:「(会社行きたくない)と泣いていた僕が無敵になった理由」加藤隆行:著(2019)㈱小学館
こうなると何をやっても上手くいかないのは、容易に想像できますね。

2-3.ストレスからうつになる可能性がある
職場での緊張が続くと、うつ病になる可能性もあります。
うつ病は「心の風邪」と言われますが、それはだれにでもなりえる病気だから。
以下はうつ病の初期症状です。
- 朝起きたときの倦怠感がひどい
- 体がだるくて、洗面や着替えに時間がかかる
- ふとんから出てこられないこともある
- 午前中いっぱいは気分がすぐれない、午後から夕方にかけては少し楽になる
うつ病の場合、身体的な症状が先に自覚される場合が多いようです。
あなたは大丈夫ですか?
もし苦手な上司の行動がパワハラと思われる場合は、第3者機関に相談する方法ありますので、以下サイトを参照してください。

3.苦手な上司に萎縮しない6つの心の持ち方

どうすれば苦手な上司に萎縮しない心が持てるのでしょう?
私がパワハラ上司に遭遇し悩んでいたとき出会った名書、「嫌われる勇気」に答えがありました。
本書から得たポイントを含め以下6つを紹介します。
- 上司と自分の課題を切り離す
- 上司への承認欲求を捨てる
- 上司から嫌われてもいいと思う
- どうしようもない上司なら失脚させる
- 会社をやめて環境を変える
- 会社を利用しながらもう一人の自分をつくる
それぞれ見ていきましょう。
3-1.上司と自分の課題を切り離す
「これはだれの課題なのか?」を考え、どこまでが自分の課題で、どこからが上司の課題なのか、冷静に線引きしましょう。
- 上司の威圧的な態度
- 理不尽な叱責
- 人格否定
あきらかに上司が始末すべき課題であり、あなたには関係ありません。
課題の見分け方はシンプルで、「その選択によってもたらされる結末を、最終的に受け入れるのはだれか?」を考えるとわかります。
威圧的な態度や理不尽な叱責、人格否定する上司から人は離れていきます。
結果、その現実を受け入れるのはその上司なのです。
上司がどれだけ理不尽な怒りをぶつけてこようと、それは「わたし」の課題ではない。
理不尽なる感情は、上司自身が始末するべき課題である。
すり寄る必要もないし、自分を曲げてまで頭を下げる必要はない。
わたしのなすべきことは、自らの人生に嘘をつくことなく、自らの課題に立ち向かうことなのだ。
引用:「嫌われる勇気」岸見一郎・古賀史健:著(2013)ダイヤモンド社
課題の分離ができていれば、苦手な上司に萎縮してしまうことはありません。

3-2.上司への承認欲求を捨てる
「上司に認めてもらいたい」という気持ちは捨てるべきです。
人は承認欲求が捨てられないもの。
適切な行動はほめてもらえ、不適切な行動は罰せられる賞罰教育をこれまで受けてきたからです。
しかし上司に認めてもらうことばかり考え仕事すると、あるべき姿からかけ離れてしまいます。
たとえば仕事の主眼が「他者の期待を満たすこと」になってしまったら、その仕事は相当に苦しいものになるでしょう。
なぜなら、いつも他者の視線を気にして、他者からの評価に怯え、自分が「わたし」であることを抑えているわけですから。
引用:「嫌われる勇気」岸見一郎・古賀史健:著(2013)ダイヤモンド社
わたしもパワハラ上司に認められたい気持ちを捨てた瞬間、心が随分軽くなりましたよ。

3-3.上司から嫌われてもいいと思う
苦手な上司からは嫌われてもOK。
嫌われる勇気を持つことは、自由に生きているあかしであり、自らの方針に従って生きていることのしるしなのです。
自由を行使したければ、そこにはコストが伴います。
そして対人関係における自由のコストとは、他者か嫌われることなのです。
中略、他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを怖れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない。
つまり自由になれないのです。
引用:「嫌われる勇気」岸見一郎・古賀史健:著(2013)ダイヤモンド社
苦手な上司から嫌われると、以下のようなメリットが出てきます。
- 食事や酒の席に誘われなくなるからプライベートが充実する
- 休日ゴルフの誘いがなくなるからリフレッシュできる
- 接触時間そのものが減るから嫌な思いをするのが減る
苦手な上司に嫌われるコストを支払えば、思いがけないメリットがあるのですね。

3-4.どうしようもない上司なら失脚させる
どうしようもない上司なら、失脚させることも視野に入れましょう。
上司の理不尽さに不満を抱いてるのは、あなただけではないはず。
わたしの職場での経験談です。
高圧的な独裁営業部長(経営者にはうまくすり寄り好かれていました)に、すべての部下が萎縮し会社内は緊張状態に。
「社長、A部長のままではみんな会社から離れてしまいますよ。」
女性事務員さんから経営者への何気ない一言で、その営業部長は飛ばされました。
直属の上司がどうしようもない場合、周囲と協力して更に上に働きかける手もあります。

3-5.会社をやめて環境を変える
理不尽な上司が経営者なら、会社をやめる選択もあります。
環境を変えるのが一番手っ取り早いから。
ビジネス上の問題解決を考えるメディアBizHitsのアンケートでは、65%の男女が上司が理由で会社をやめたいと思っています。
出典:PRTIMES「嫌いな上司の特徴ランキング!男女500人アンケート調査」
「ゆるく考えよう」の著者ちきりんは、日本の組織や人の特徴のひとつは「やめる判断が遅い」ことで、以下のように述べています。
多くの学生は就職のとき、「会った人がすばらしい人だった」などという、ほとんど意味のない理由で会社を選びます。
そんな適当な理由で入った会社でも、やめるとなるとやたらと悩むのです。
「自分の頑張りが足りないのではないか?」と考える人までいますが、生まれて初めて選んだ仕事が、自分の人生を賭けたい仕事であったなどという「運命の出会い」は起こらないのが普通です。
引用:「ゆるく考えよう(人生を100倍楽にする思考法)」65Pちきりん:著(2011)㈱イーストプレス
会社をやめることを、ネガティブにとらえる必要はありません。
より幸せな人生を送るための、ベストな選択かもしれないのです。


3-6.会社を利用しながらもう一人の自分をつくる
もっともおすすめなのがコレ。
わたしも実践している方法で、副業しながら次の準備に備えるのです。
いきなり退職はリスキーなので、副業しながら会社の資源を利用します。
会社は学びの宝庫。
- ITスキル
- 営業力
- プレゼン力
- 戦略立案力
- 行動計画立案力
会社は、フリーランスで稼ぐための要素にあふれています。
苦手な上司は適当に流して、自分磨きに集中しましょう。
「会社に使われる人、会社を使う人」の著者楠木新氏は、副業生活を経て作家になった経験から、「会社は天国だ」と述べ、理由として以下を挙げています。
- とにかく人に会える
- いろいろな情報交換ができる
- 対人関係を学べる
- 基本マナーが身につく
- 出張は小旅行
- 遊び仲間や飲み友だちがつくれる
このように会社を利用しつつ副業に集中すると、会社でのイヤなことなど忘れるほど忙しくなります。
苦手な上司に萎縮していた自分も、忘れていくでしょう。
まとめ|上司が苦手で萎縮するくらいなら環境を変えよう
以上、苦手な上司に萎縮してしまう人へ、わたしの経験をふまえながら解説してきました。
この記事をまとめると以下の通り。
- 否定され自己肯定感が下がるから
- 叱責され恐怖心がつのるから
- 権力で追い込まれるから
- 横柄な態度をとられるから
- 威圧的で緊張を強いられるから
- 正常な思考が保てなくなる
- ネガティブ思考になる
- うつ病になる可能性がある
- 上司と自分の課題を切り離す
- 上司への承認欲求を捨てる
- 上司から嫌われてもOK
- 上司を失脚させるのもアリ
- 会社をやめて環境を変える
- 会社を利用しつつ副業する
あなたはいま、苦手な上司に萎縮してしまい冷静でないかもしれません。
しかし抜出す方法は無限大。
考え方を少し変えてみてください。
心が軽くなり、素の自分を取り戻せるはずですよ。
