あなたのまわりに「この人ちょっと苦手だな・・・」と思う人はいませんか?
でも苦手だなと思う人に出くわした時、自分に「人間性を見抜く力」が備わっていたとしたら相手の態度や言葉で傷つくことを減らすことができるかもしれません。
平穏な日常を送るために、円滑な人間関係を築くことはとても重要なのです。
この記事では、身近な人がどのような人間性の持ち主なのか知りたい人のために「人間性を見抜く方法」を考えてみました。
超能力者でない限り、完璧に人間性を見抜くことは難しいですが、ポイントを押さえればある程度相手の人間性の傾向はわかるものです。
どれも簡単な方法ですので、今人間関係に疲れている人やそうでない人にも、今後人間性を疑うような人に出会ってしまったときの参考になればと思います。
1.人間性を見抜く相手の7つの行動
まずは人から敬遠されがちな人の典型的な行動や傾向をご紹介します。
今まで人間関係で嫌な思いをしたことがある人なら、以下のような人に出会ったことあるかもしれません。
1-1.ピンチの時の対応力
人間の本質がいちばん出やすいのはピンチの時だと言われています。
ピンチの時にどんな態度を取るかによってその人の人間性を見ることができます。
明らかに自分に非がある時に責任転嫁したり逃げ出してしまったりするような人は、本来そのような人間性の持ち主という可能性があります。
普段好感度が高い人でも案外ピンチの時にはイメージと違う人間性を露呈するかもしれません。

1-2.整理整頓、身なり
「服装の乱れは心の乱れ」という標語もあるように、整理整頓や身なりはその人の内面を写す鑑と言われています。
仕事場の机の上が散らかっている人や、清潔感のない格好をいつもしている人は自分に対する規律が甘いため、机や服装が汚なくてもあまり気にならないのです。
1-3.時間にルーズ
「アパレル求人・アルバイト情報サイト-ガールズウーマン-」が行ったアンケートによると、「面接時に遅刻をしたことがあり、かつ遅れる理由を企業に連絡しなかった人」が8.7%いることがわかりました。
質問1:どんな理由で遅刻しそうになったor遅刻しましたか?
質問2:その時企業には連絡をしましたか?
引用:【アパレル面接の体験談】遅刻連絡に対する担当者の反応は?好印象な電話の仕方とは?
時間を守らない人は自分に甘く「自分のために相手の時間を削ってもらっている」という意識が低い傾向にあります。
また約束の時間をメモするなど、きちんと記録しないために時間を守れないのも一因です。
いずれにしても「相手に迷惑がかかる」という意識が低く、社会人としての人間性に問題があると言えます。
1-4.なんでも人のせいにする
何でも人のせいにする人は、自分の身を守りたいという自己保身欲の強い人に多い傾向です。
これまでの人生で責任をとる機会がほとんどなく今までやってきた人、または幼少期に甘やかされて育った人かもしれません。

1-5.自分の話ばかりする
自分の話ばかりする人は自分に自信がなく、自分を認めて欲しい、自分のことを知ってほしいという気持ちが強い傾向があります。
また人の話を聞かず、すぐに「それわたしはね・・・」と自分の話にすり替えてしまうため人から敬遠されることも多いようです。
ちなみにDomaniが「周りに自分の話ばかりする人はいる?」というアンケートを行ったところ、約3割の人が「いる」と回答しています。
引用:【心理カウンセラー監修】自分の話ばかりする人にみられる特徴とは?100人の体験談と一緒に解説

1-6.人によって態度が変わる
人によって態度が変わる人も男女問わず少なからずいます。
このような人は人間関係についてとても割り切った考え方の持ち主で「自分にとって損か得か」で人を見ています。
日頃から愛想がよく、上司に対しては丁寧に接しますが、逆に自分より下だと思った相手にはマウントを取ろうとします。
それをあえてやろうとしてではなく、自覚なくやっている人も多いのも特徴です。

1-7.言い訳ばかりする
一言「すみません」と謝ってくれたら済むことなのに、やたら言い訳ばかりする人っていますよね。
言い訳ばかりする人は基本的に自分の非を認めたくないタイプで、できないと思われたくない気持ちが強いのが特徴です。
言い訳には、自分の身を守るために保険をかけようとする気持ちが表れています。

2.人間性を見抜く7つの質問
就活情報サイト「キャリch」が採用担当者10名に行った調査で「面接で変わった質問をする意図は、ほぼ全員が「学生の“対応力”を見極めるため」と回答したと伝えています。
参考記事:就活情報サイト「キャリch」
つまり質問をして、相手の返答の内容よりはその質問に対する対応力を見ることで人間性を見抜こうとしているということです。
では、どのような質問で人間性を見抜くことができるのか、できるだけ日常会話で不自然にならない質問を7つ挙げてみました。
2-1.「最近話題のあのニュース、どう思いますか?」
政治や社会問題などの難しいことじゃなくても、その時旬のニュースについてどう思うのか聞いてみてください。
とにかく否定して自分の主張をゴリ押ししてくるような人は、人間性に少し問題がある人かもしれません。
反対に苦手だと思っていた人と意外な共通項を発見して、少し距離が縮まることもあるかもしれませんよ。
2-2.自分が困っていることを「どうしたらいいと思う?」
この質問に対して、いろんなパターンを想定して一緒に考えてくれる人ば信頼できる人だと言えます。
自分の考えを押し付けて否定してくるような人であれば、あまり深くかかわらない方がいいのかもしれません。
2-3.「苦手な人のタイプはいますか?」
苦手なタイプを聞くことで、相手の性格・人柄の傾向をある程度予想できます。
さらに「なぜその人が苦手なのですか?」と付け加えて聞いてみると「自分が〇〇な性格だから、△△な人は苦手なんだよね」という風に、自分で自分の性格を話してくれることもあります。
気になる人には一度聞いてみてくださいね。
2-4.「今まで人間関係で困った経験ありますか?」
過去の人間関係のトラブルを聞くことで、これまでのトラブルの傾向を知ることができます。
また、そのときどう対処したのかも聞くことができれば、その人のトラブルへの対応力も知ることができるのでおすすめの質問です。
2-5.「ストレスを感じたとき、どのような方法で発散していますか?」
相手のストレス発散法も気になるところですが、上手にストレス発散できる人か、ストレスを溜めやすい人かを見ることができます。
ストレスをうまく発散できない人は、人に八つ当たりをしたり、我慢しすぎるあまり急に会社に来られなくなって仕事に穴をあけてしまう可能性があります。
うまくストレスを発散できずに溜め込んでしまう人だなと思ったら、取り返しがつかない状態になる前に救いの手を差し伸べることができるかもしれません。
2-6.「今幸せですか?」
この質問も、答えよりは質問に対する反応でその人の性格の傾向がある程度わかります。
「幸せ」「幸せじゃない」いずれにしても、きちんと答えてくれる人は素直な性格です。
「なんでそんなこと聞くの?」と、答えてくれない人は少し疑り深い性格かもしれません。
唐突に聞くのは不自然な質問なので、話の流れでうまく聞けそうな時に試してみてください。
2-7.「宝くじに当たったら、大金を何に使う?」
お金の使い方にも、その人の人間性が出るといわれています。
特にカップルにおいてはこの「お金の使い方」は重要なポイントです。
カンザス州立大学の研究では7年かけて4,500組のカップルを調査したところ、離婚の最大の要因はお金に関する意見の相違だったという結果が出ています。
金銭感覚が合っているかどうかは結婚相手に求める条件として、とても大事なことです。
金銭感覚が違う=そもそもの価値観も違う可能性大ですので、数年でズレが生じ、すべての面において疲れてしまうかもしれません。
質問の答えとして、具体的に使い道を答えてくれたり、有意義な使い方を話してくれる人は計画性がある人と言えます。
結婚前のカップルであれば、パートナーの答えに共感できるなら、金銭感覚の相違でもめることも少ないのではないでしょうか。
3.人間性を見抜く力をつける方法3つ
名古屋大学大学院の川合伸幸准教授らの研究によると「サルはズルをした人を見抜く」という驚くべき研究結果が報告されています。
では、人間性を見抜く力を身につけるにはどうしたらよいのでしょう。
おサルさんでも人間性を見抜けるのなら是非人間であるわたしたちも身につけたいところです。
以下の3つにまとめました。
3-1.じっくり人を見る
初対面の人の第一印象がとてもよかったら「きっといい人なんだろうな」とほっとした気持ちになるのではないでしょうか。
でも、いわゆる「ファーストインスピレーション」も大事ですが、直感だけに頼らずもっとじっくりその人のことを見てみましょう。
少し時間をかけて「なぜこの人はこんなことを言うのか」「自分がこの人だったらどうするだろう」など、さまざまな角度から人を見ることで、自然に人間性を見抜く力が鍛えられていきます。

3-2.先入観を捨てる
「あの人は有名な大学を出ているから」
「あの人の家はお金持ちらしい」
あなたの身の回りに輝かしい経歴を持った人はいませんか? まぶしい経歴はその人のことを少しひいき目に見てしまいがちです。
しかし、だからといってその人の人間性が立派だとは限らないのです。
先入観を捨てフラットな目で人を見ることができるようになれば、公平な目で人間性を見抜くことができるでしょう。

3-3.少し疑ってみる
上の2つの方法でその人の人間性がだいたいわかってきたなと思っても、一度「少し疑って考えてみる」のも一つの手です。
「本当にそうだろうか?」という、違う角度から見てみることによって、今まで見えなかったものが見えることがあります。
一見「疑う」という言葉は後ろ向きなイメージですが、「苦手だと思っていたけど、良い人だった」というパターンも十分あります。
良くも悪くも一度少し疑った目で考えてみましょう。
4.人間性を見抜くことによりもたらされる効果
ここまで人間性を見抜く方法をお話ししましたが、では人間性を見抜くことによって自分にどのような効果がもたらされるのでしょうか。
4-1.円滑な人間関係を築くことができる
仕事やプライベートの人間関係において、嫌な思いをしてしまうこともあるでしょう。
でも相手の人間性を見抜くことができれば、対処の方法を考えることができます。
もし人間関係で嫌な思いをしている方は、以下の4つの方法をためしてみてください。少しでもストレスが軽減されるかもしれません。
- 適度に距離を置く
- 相手を変えようとしない
- こっそり味方を増やす
- 「そういう人」だと割り切って接する


4-2.幸福感を得られる
『エン派遣』がサイト利用者を対象に「仕事のストレス」のアンケート調査を行なったところ、「仕事上でストレスをどの程度感じますか?」との質問に「かなり強く感じる」「強く感じる」と回答した方は、全体の67%という高い割合でした。
また、京都大学こころの未来研究センターの内田由紀子氏らが行った研究では「人間関係への満足は幸福感を予測することが知られている」とされています。
これらの結果から、人間関係に悩んでいる人は多く、人間関係が満たされていると幸福感を感じる人が多いということが分かります。

5.まとめ
人間性を見抜く力が備わっていれば、人間関係のストレスに悩まされることが減り、日々を楽しく過ごすことができるでしょう。
自分の心の健康は自分でしか守ることができません。
人間関係のストレスをため込まないよう、人間性を見抜く力を身につけて穏やかな日常を過ごしていただくことを願っています。