人見知りで自分を出せないと、多くの場面で生きづらさを感じますよね。
たとえば、こんなお悩みを抱えていはいませんか?
- 緊張して声が小さくなりがち
- 人前だと意見を上手に伝えられない
- 警戒心が強く仲良くなるまで時間がかかる
- 人の目を見て話すのが苦手
- 自分が人からどう思われているのかをいつも気にしている
- 自分に自信がなく、ちょっとしたことですぐに落ち込む
- ひとりでいる時間が落ち着く など
20〜40代の男女500名を対象にしたアンケートによると「88%もの人が自分のことを人見知りだと感じている」という結果が出ていました。
引用:MENJOY『人見知りする人の特徴は?原因と改善する方法』
また、「思う」と答えた人のうち、71%の人が「人見知りを克服したい」と答えています。
つまり、人見知りを自覚する人の多くが、心の中では改善したいと思っているんです。
そこでこの記事では、人見知りなせいで自分をうまく出せない方に向けて、克服法と原因を解説いたします!
「人見知りを直して自分を出せるとどうなるのか」もわかりますので、具体的なイメージを持ちながらぜひ取り組んでみてくださいね。
あなたも、きっと今日から自分を変えられます!
人見知りで自分を出せない人の克服法5つ

人見知りで自分を出せない人が、いきなりハードルの高いことに挑戦すると、余計に状態が深刻化してしまうかもしれません。
そこで、かんたんなことから始めて、段階を踏みながら自分と向き合ってみましょう。
5つの克服法を紹介します!
1-1.コミュニケーション力が高いと思う身近な人を観察する
まずは、自分ではなく周囲を観察することから始めてみましょう。
あなたの周りで人気者や友達が多い人、「この人に頼めば間違いない」と信頼されている人はいますか?
彼らが、どんな風に話しているのかを意識的に見てみます。
- 話し方のクセはある?
- 話しているときの表情は?
- 立ち方や立ち位置は?
- どんな内容の話をしている? など
人とのコミュニケーションが円滑で、上手に会話できる人々をじっくり見てみてください。
彼らは、過去の失敗や人に知られたくない恥ずかしい話もオープンに話してはいませんか?
それも、けして気遣いができ、優しい人ばかりではありませんよね。
なかには、少々気性が荒くても、言葉遣いが悪くても、自分の話を面白く堂々と話す人もいるはず。
つまり「自分をよく見せること」が、コミュニケーション力の向上に直結するわけではないのです。
まずは、その事実に気づきましょう。


1-2.人付き合いはマウントの取り合いではないと理解する
次に、日常的に人と比較していることを認識すること。
人見知りの人は、無意識に人と比べて自分の立ち位置を気にするクセを持っています。
「この発言をしたら、あの人から嫌われるかも」
「自分があのグループの人と話すと目立ちそうだからやめよう」
「あの人のように説得力のある意見は言えないから、無難なほうに合わせよう」
空気を読むのが得意とも言えますね。
しかし、人付き合いは「ポジション争い」ではありません。
人との会話で勝負する必要も、欠点を探すことも、良いか悪いかを判断する必要もないのです。
あなたはあなたであり、無理に周囲の立ち位置に合わせなくても大丈夫。
そのため、人との会話でマウントを取る必要はないと認識しましょう。

1-3.今の自分を受け入れる
そして、現時点での自分を責めずに承認してあげることも大切です。
「人見知りな自分が嫌だ」「人とうまく話せない自分を許せない」とマイナスに自分を評価するのをやめてみます。
過去の経験を振り返ると、きちんと自分を出して達成できたことがあるはずです。
今の自分を否定するのは、過去の頑張りも否定することにつながります。
「人見知りだけど、ここまでなんとかやってこれた」と褒めてあげましょう。
それでも、うまく自分を受け入れられない人には、瞑想(めいそう)もおすすめです。
瞑想は、企業や医療分野でも幅広く取り入れられ、脳科学の知見からも効果があるとわかってきています。
瞑想にはストレス軽減のほか、痛みの緩和や、うつ病の再発率を下げる効果などがあると言われています。(中略)うつ病の治療の一つに、磁気刺激や直流電気刺激を用いて直接的に脳に与える治療法が最近開発されています。瞑想はこういった最新の治療法と表裏一体的で、言ってみれば自分自身の力で脳を刺激し、ゆっくりと脳を変化させていく作業だと言えます。われわれの脳には変わる力があり、瞑想はそれを無理のない方法で促すのです。
瞑想によって、人付き合いへのストレスを減らせますし、自分とじっくりと向き合う時間が作れるのです。
1日5分、ただ座って呼吸するだけでも立派な瞑想となるでしょう。
自分と向き合う時間を作り、過去の自分を振り返りながら、今の自分を肯定してあげてくださいね。

1-4.この人となら会話がつらくないと感じる人を見つける
自分と向き合えたら、いよいよ行動にうつすときです。
「この人なら、なんか話せる」という人を見つけて、声をかけましょう。
会話でのポジションも、優劣も気にせずに話せる人がきっとあなたの周りにもいるはずです。
たとえば、こんな人が当てはまります。
- 自分からあいさつができる
- 目を見て話してもしんどくない
- 共通で盛り上がれる話題がある
- 相手のすごいと思ったところは素直に褒めてあげられそう など
それでも、はじめは緊張しますよね。
恥ずかしさや緊張でドキドキしてしまうなら、まずは心の中でイメージトレーニングしましょう。
話しかける内容や最初の言葉を考えておくだけでも、気持ちは落ち着きます。
また、相手に声をかけるときは「ゆっくり話すこと」を意識しましょう。
緊張しているとつい早口になってしまい、相手もびっくりしてしまうかもしれません。
話す前には一度「ふ〜」と深呼吸してから、一言目を発しましょう。
体を動かす方法も有効ですよ。
勇気を出して話しかけてみると、次第に相手とも話せるようになるので大丈夫です。
そして、過去の失敗や恥ずかしい内容も話せたら「素の自分を出せた」と胸を張って言えます。

1-5.無理のない範囲でほかの人にも興味を持ってみる
自分を出して話せる人ができたら、あとは興味の範囲を広げていくだけです。
もちろん、無理して苦手な人と話す必要はありません。
しかし「この人と話せたらいいのにな」「もっと仲良くなりたい」と思う人を増やすことは、人見知りを克服するきっかけとなるのです。
気になる人がいたら、自分の話を優先しすぎず、まずは相手の話を聞いてみましょう。
あいさつして、何か質問してみるのがよいですね。
質問して相手が答えてくれたら「新しい人と会話できた」「新しい人と話すのは怖くない」と自信につながります。
相手も自分が話せたと感じると、そこから話題を広げてあなたの話を聞いてくれるでしょう。
ここまでくれば、もう「人見知りで自分を出せない人」ではなくなっています。
また「自分は人ときちんと話せるんだ」とわかれば、何かでつまずいたときに過去のあなたを肯定する材料にもできますよ。
無理のない範囲で、交流できる人を増やしてみましょう。

人見知りで自分を出せなくなる原因3つ

克服方法がわかったところで、なぜ自分を出せないのかを今一度理解しておきましょう。
自分を理解しておくことは、克服法を実践するときにも役立ちます。
ぜひ自己分析しながら、読んでみてくださいね。
2-1.日本人特有の気遣いが「自己主張の抑制」を生んでしまう
1つめは、日本人特有の考え方によるものです。
冒頭で人見知りの割合が8割を超えていたように、日本人は人見知りになりやすい傾向があります。
過去の研究でも、これは明らかになっていました。
日本人の特徴的考え方として、お互いに相手を気遣い、配慮する心が要請されている「配慮的要請」とし、一方、欧米人の特徴的考え方として、 個人としての自己主張が要請される「自己主張的要請」と名付けた。日本社会の中ではこの2つの要請において葛藤が生起しやすいことから、この葛藤を対人恐怖の発症原因としている。
日本人ならではの「気遣い文化」や「空気を読んで行動する文化」が、自己主張したい気持ちを妨げているのですね。
なので、人見知りの一因として「日本人だから仕方がない」と認めてしまうのもよいでしょう。

2-2.過去の経験で恐怖や警戒心などを抱いている
2つめは、幼少期や学生時代にトラウマになる経験があり、人付き合いへの不信感を持っていることです。
あなたも、子どもの頃に「恥ずかしくて泣いた」「うまく会話できないせいで怒られた」などの経験を持っているのではありませんか?
幼少期の嫌な体験は大人になっても心に影響する、と医療の世界では言われています。
子ども時代、人見知りがあったり、幼稚園などで泣いて母親と離れられなかった「分離不安」の傾向もあるようです。学校で友人が先生にしかられるのを見て、人前に立つのが怖くなったり、発表するときに声が震えてしまって以来、人前でものが言えなくなったなど、小さいころの体験や育った環境による影響もあるとされています。
自分ではなく、クラスメイトや友人が怒られていたのが印象に残っていると、影響を受けてしまうこともあるのです。



2-3.他人からの評価を気にしすぎている
そして3つめは、自意識過剰な性格が、あなたから人付き合いを遠ざけているケース。
自意識過剰なタイプの人は、とにかく相手からの評価が気になって仕方がありません。
- どんな風に人から見られているかを常に考えている
- もしかしたら嫌われているかもと被害妄想している
- みんなが常に自分を見ていると思っている
また、このタイプの人が増えてきている、と精神科医の清水英司氏も著書内で述べています。
「他者から見た自分」に過剰に敏感になり、生きていくことに負担を感じたり、つらく思う人が劇的に増殖しているのです。
人見知りは克服できるものの、性格を変えるには少々根気がいる部分もあります。
そこで、人見知りと合わせて性格も直したいなら、性格の分類からひもといていくのもアリです。

人見知りで自分を出せない人が人見知りを克服するとどうなるか

最後に、人見知りで自分を出せない人が、自分を変えるとどうなるのかをお伝えします。
ちょっと先の未来で、あなたもきっとこうなれますよ。
自分の未来予想図だと考えて、イメージしてみてください。
3-1.自分を好きになれる
まずは、なんといっても人見知りな自分を嫌う必要がなくなります。
自分を認めて、褒めて、そして好きになっていけるのです。
「こんな人見知りな自分なんて」と嘆く生活ともお別れできます。
自分への嫌悪感が減ったら、嬉しいですよね。


3-2.自信が出て前向きに生きられる
次に、人と話せたことが自信につながり、前向きに生活できるようになるのです。
「あの頃は話せなかったあの人と雑談できた」
「苦手だと思っていた人が気さくに話しかけてくれた」
「人前に出ても緊張しなくなった」 など
人見知りだった頃と比べると「できた」経験が増えて、すっかり明るくなっているでしょう。
表情からもあなたが生き生きとした感じが、周囲に伝わっているはずです。
3-3.自分の意見を堂々と言えるようになる
そして、「自分を出せた=意見を言える」ことでもあります。
人前で周囲に流されず、自分の意見を堂々と言えたらかっこいいですよね。
人見知りを克服できると、自分の意見もきちんと話せるようになるんです。
これまでは、嫌われるのが怖くて発言を控えていた場面でも、臆せずに手を挙げられるでしょう。
3-4.他人からの評価に流されにくくなる
最後に、人からの評価を気にしすぎない自分になれること。
自分を作っているのは周囲の評価ではないと理解できると、何度も人の顔色をうかがう必要がなくなるのです。
あなたにはあなたの色があり、意見や考え方もあります。
人見知りを直すと、人に流されず強い軸を持った人に近づけるでしょう。
ぜひ、これらの未来を自分の力で手に入れてくださいね。

人見知りで自分を出せないことを「責めない」気持ちが大切
人見知りで自分を出せない人におすすめの克服方法を紹介しました。
上手に人と会話するには、まずは自分を責めるのをやめることからです。
自分を出せないことをネガティブに捉える必要はありません。
ぜひ、過去と今の自分を認めて理解してあげましょう。
そして、気軽に話せる人と出会えたら、まずはその人を大切にしましょう。
あなたが大切に思うと、相手もあなたに親切にしてくれますよ。
そうして、ゆっくりと人との輪を広げて人見知りを解消していきましょう。
あなたが自分を認めて、人との会話を心から楽しめる日がくることを祈っています。

