仕事

優先順位が簡単に決まる!3つのマトリックスをテンプレートで解説

「仕事がたまって整理がつかない」
「何から手をつければいいのか?」

日々の仕事で、このように思うことはありませんか?

不況で余剰人員を抱えられない企業は、「少数精鋭」の名のもとに1人あたりの生産性を求めるようになりました。

現代社会では、優秀な人には仕事が集中するばかりです。

ビジネスパーソンは仕事の優先順位をつけ、適切に処理する能力が必須となったのです。

仕事の優先順位をつけ、適切に処理するために使えるフレームワークが「優先順位づけのマトリックス」。

優先順位づけマトリックスを活用すると、効率的に仕事が進められ生産性が上がります。

この記事では仕事の優先順位づけに効果的な3つのマトリックスについて、企業のセールスパーソンを例にテンプレートを交えながら解説します。

すぐに使えるものばかりですので、明日からのタスク管理に役立ててください。

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1.優先順位づけマトリックス4つの領域とテンプレートの特徴

ひじをついてパソコン画面を見る男性
優先順位付けマトリックスで代表的なのが「緊急/重要度マトリックス」。

緊急度と重要度の2つの軸でタスクを優先順位づけし、時間管理に役立てるマトリックスです。

マトリックスの以下4つの領域について、そしてもう一つの緊急/重要度マトリックスについて掘り下げていきましょう。

  • 第1領域「問題課題の領域」|緊急度も重要度も高い
  • 第2領域「質の高い領域」|緊急度は低いが重要度は高い
  • 第3領域「見せかけの領域」|緊急度は高いが重要度は低い
  • 第4領域「ムダな領域」|緊急でも重要でもない
  • もう1つの緊急/重要度マトリックス

1-1.第1領域「問題課題の領域」|緊急度も重要度も高い

緊急度/重要度マトリックス第1領域

優先順位①

緊急度も重要度も高い「今すぐDO」の領域。

何よりも優先して、即時対応するタスクが入ります。

特にクレーム対応は最優先事項で、損害が拡大する前に火を消さなければいけません。

また成果に直結する顧客訪問やプレゼン準備なども、この領域に入るでしょう。

「問題課題の領域」はビジネスにおいて、何より優先して着手する領域なのです。

1-2.第2領域「質の高い領域」|重要だが緊急性は低い

緊急度/重要度マトリックス第2領域

優先順位②

重要ではあるが、緊急性は低い領域。

成果を出すセールスパーソンは、この領域を最も重要だと認識しています。

なぜならこの「種まき」の活動しだいで、後に大きな差が出ることを理解しているから。

セールスパーソンとして成長のカギとなる、以下のような重要な仕事がこの領域に入ります。

  • 学習(専門知識習得のための)
  • 人材育成(チームでの成果につなげる)
  • 人脈づくり(ビジネスパーソンとしての価値を高める)
  • 戦略立案(チームや個人の成績に直結させる)
  • マーケット分析(市場ニーズを知り販売の確率を高める)

どれも緊急性は高くありませんが、後に影響する大事なことばかりですね。

取り掛かるなら、頭がフレッシュな朝方の時間帯がおすすめ。

もしこの領域に入る仕事をおろそかにしていたら、どうなるでしょう。

  • 「あの時もっと知識をつけるための勉強しておけばよかった」
  • 「もっとメンバーに関わって育成しておけば、今こんなに苦労することなかったのに」
  • 「ニーズを把握するために分析し、しっかりとした戦略を初めから立てておけば、もっとスムーズに成果が出せたのに」

上記のような後悔につながります。

人は緊急性が高くなければ、後回しにするもの。

先を見据えて「花を咲かせるための重要な種まき」と捉え、優先順位を上げて着実に進めていけるセールスパーソンが、後に成果を出すのです。

1-3.第3領域「見せかけの領域」|緊急度は高いが重要度は低い

緊急度/重要度マトリックス第3領域

優先順位③

緊急性は高いけど、実はそれほど重要ではない領域。

やらなければいけない仕事に変わりないのですが、仕事の質にそれほどこだわる必要はありません。

上司への報告や業務日報、メールの返信など社内業務がこの領域に入るでしょう。

この領域の仕事に余計な時間を割いてしまうと、「緊急性は低いが重要な仕事」である第2領域の仕事にかける時間を奪ってしまうことになりかねません。

見た目は忙しく仕事していると錯覚するのですが、先々に向けて本当にやらなければいけない仕事に着手できていないことになってしまいます。

結果、忙しい割には成果を出せないセールスパーソンとなってしまうのです。

とりかかるなら帰社前、夕方に短時間で終わらせるのがおすすめ。

「見せかけの領域」に入る仕事は、作業として淡々と進め、時間をかけすぎないようにするのが良いでしょうね。

1-4.第4領域「ムダな領域」|緊急でも重要でもない

緊急度/重要度マトリックス第4領域

優先順位④

緊急でも重要でもない領域。

やっておいてもいいのですが、別にやらなくても支障が出ない仕事です。

一日の仕事で集中力が途切れがちな午後など、頭を休める意味で取り掛かると良いでしょう。

この領域の仕事に時間をかけすぎないのは、言うまでもありません。

1-5.もう1つの緊急/重要度マトリックス

もう一つの緊急/重要マトリックス

4つの領域ではなく、9マスで優先順位をつけるフレームワーク。

緊急度の高いものから、ABCランクに振り分けます。

緊急度と重要度の周囲への広がりが視覚的にわかるので、優先順位づけするうえで全体像が把握しやすくなります。

上記のマトリックスでいくと、右上の欄のクレーム対応が緊急かつ重要なことは一目瞭然。

次にその周囲に位置する、戦略立案やアポ取得、顧客訪問と続きます。

いま抱えている仕事の全体像を整理し、やるべきことから順番に取り掛かれるのでこちらも使いやすいフレームワークですね。

2.リスク管理の現場で使える「リスク評価ヒートマップ」

パソコの上で手を組む リスク評価ヒートマップ

仕事におけるリスク管理に役立つのが「リスク評価ヒートマップ」。

影響力と発生確率を軸に、以下4つの領域に分類します。

  • ハイリスク/重要リスク
  • ミドルリスク/偶発的リスク
  • ミドルリスク/日常的リスク
  • ローリスク/低リスク

領域ごとに整理し、リスク回避のための優先順位づけができます。

2-1.ハイリスク/重要リスク

優先順位①

発生する頻度も重要度も高いものになります。

  • 市場ニーズの変化
  • 景気後退
  • 為替変動
  • 原油高
  • 顧客倒産

リスク回避のため最優先で取り組むべきものです。

2-2.ミドルリスク/偶発的リスク

優先順位②もしくは③

影響力は大きいけど、そうめったに起こらないもの。

  • 自分自身の大病
  • 災害による被害
  • テロによる被害
  • ウィルスなどによる被害

発生頻度はきわめて低いですが、今回のコロナでも分かるように確率は0%ではありません。

万が一の備えや対策は考えておいたほうが良いでしょう。

2-3.ミドルリスク/日常的リスク

優先順位③もしくは②

発生頻度は高いですが、影響力はさほど大きくないもの。

  • ライバル社とのバッティング
  • 案件の失注
  • 顧客からのクレーム
  • メンバー間の関係が上手くいかない
  • スケジュール管理ができていない

影響力は高くないとはいえ、放置しておけば取り返しのつかないことになるかもしれないので、この領域で潰していく必要があります。

2-4.ローリスク/低リスク

優先順位④

影響度も発生頻度も低いもの。

  • クライアント企業キーマンの退職
  • 事故のよる入院(軽傷の場合)

めったに起こらず影響度も低いと考えると、神経質になる必要はありません。

3.効果と実現性で分ける「ペイオフマトリクス」

コーヒーを机の上に置きパソコンの前に座る男性 ペイオフマトリックス

効果と実現性を軸に優先順位づけするのが「ペイオフマトリックス」。

ペイオフマトリックス活用のコツは細分化することです。

実現性が低くても細分化することで、実現可能であるか見極めることが可能。

細分化したものを以下4つの領域に据えることで、効果性を高められます。

  • 実現性が高く効果も高い
  • 実現性は高いが効果は低い
  • 実現性は低いが効果は高い
  • 実現性も効果も低い

3-1.実現性は高く効果も高い

優先順位①

最も優先度が高い領域で、お金も時間もかかりにくいのが特徴。

例えば以下の通りです。

  • 新規開拓による販路開拓
  • 新商品セールス活動での売上UP
  • チームメンバーのOJT

「望めば手に入れられる」領域ですので、優先度は自然に上がっていきます。

3-3.実現性は高いが効果は低い

優先順位②もしくは③

「すぐ取り組める」領域ですので、色んなことが試せます。

  • 新規開拓のDM配布
  • SNSでの新製品プロモーション

テストマーケティングなどは、この領域に入るでしょう。

3-3.実現性は低いが効果は高い

優先順位③もしくは②

「実現するとすごい!」の領域ですので、トライする価値ありです。

ワクワクするものがいいですね。

  • チームメンバー全員のスキルUP
  • 新規開拓ノルマ150%達成
  • 新製品セールス活動で売上200%UP

なりたい姿をイメージしてこの領域に配置すれば、意識も高まり実現するときがくるかもしれません。

3-4.実現性は低く効果も低い

優先順位④

「実現する可能性は極めて低く効果も定かではない」領域で、優先度は低くなります。

  • 参入できる可能性の低い新規事業への取り組み

時間やお金の浪費につながる可能性もあるので、効果や実現性の可能性を模索してから実施するのが良いでしょうね。

4.なぜ優先順位づけマトリックスのテンプレートが活用されるのか?

両手を広げて空を見る男性

時間や能力など、人が持つ資源は無限ではないからです。

どんな優秀なビジネスパーソンでも、すべての仕事を同じレベルで遂行するのは不可能で、またそうする必要はありません。

以下2人のビジネスパーソンを比較すると、どちらの生産性が高いかは一目瞭然。

  • 任されたすべての仕事を、順番通りに同じ時間をかけてひたすら取り組む人
  • 任されたすべての仕事を、効果性を見極めたうえで優先順位づけし、成果が出る最短ルートを明確にしてから取り組む人

後者の人が活用するのが優先順位付けマトリックスで、「何が重要で何が重要でないか」を見極め、生産性を高めています。

現代では多くの仕事をこなす人が優秀ではなく、質の高い仕事をどれだけするか?が問われるようになりました。

生産性を定量で測る指標のひとつが「労働生産性」で就業者1人当たり、または就業1時間あたりの経済的成果として算出されます。

日本は労働生産性で、海外の主要国に遅れているのが現状。

総務省の調査で、GDPを就業者数で割った数値を見ても、海外の主要国と比較して日本は高くなく、2019年時点ではG7で最下位でした。

主要各国労働生産性順位

出典:総務省「デジタルで支える暮らしと経済」

長時間働くことが美徳とされてきた日本の風潮が、このような結果に表れているかもしれませんね。

5.優先順位をつけるビジネストレーニング「インバスケット」で得られる3つの効果

ビルを背景にガッツポーズする男性
「インバスケット」をご存じでしょうか?

インバスケットは1950年代にアメリカ空軍で生まれたトレーニングツール。

制限時間内に架空の役職・人物になりきり、多くの未処理案件を処理するビジネスゲームです。

現在日本でも大手企業中心に、管理職の教育や選抜用のテストとして活用されています。

「どうすれば短時間で精度の高い案件処理ができるのか?」を鍛えることで、ビジネスでの優先順位付けが適切に行えるようになるのです。

「インバスケット思考」の著者である鳥原隆志氏は、自著でインバスケットについて以下のように述べています。

最初に私が取り組んだインバスケット試験は、紳士服チェーンの営業部長の役割の問題でした。中略
最初はまったくできませんでした。時間がまったく足りませんでしたし、どのように判断をすれば良いのかわからない案件もありました。どうすれば短時間で精度の高い案件が処理できるのか?
このように、私のインバスケット研究は自分の昇格試験から始まったのですが、次第に実務でも大きな効果が出始めます。
引用:「インバスケット思考」鳥原隆志:著(2011)WAVE出版

このようにインバスケットはすぐに効果は出にくいのですが、継続することで後に大きな効果が出るのです。

本書でも紹介されている、インバスケットで得られる以下3つの効果を見ていきましょう。

  • 時間の余裕ができる
  • 判断スタイルが変わる
  • 問題解決力が上がる

5-1.時間の余裕ができる

本来すべき仕事に使える時間が増えます。

インバスケットのトレーニングで、業務の適切な優先順位がつけられるようになるからです。

しなくても良い仕事を見つけ出し省くことで、本来すべきクリエイティブな仕事や、マネジメントに関わる仕事に集中でき、本来の役割を遂行するのが可能。

インバスケット思考は、優先順位付けで有益な時間を作り出す点で、これまで見てきた優先順位付けマトリックスと密接に関わるのです。

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5-2.判断スタイルが変わる

インバスケット思考が身につけば、先延ばしする判断スタイルが減り、計画的なプロセスからの論理的な判断スタイルに変わります。

トレーニングによって、案件処理するための高い精度が身につくからです。

インバスケットで架空の人物になりきるのは、失敗に不安や恐れをいただきがちな人でも自分で判断できるようにするため。

結果、今まで上司や同僚に判断をゆだがちな人も、自分で判断する能力を身につけることにつながります。

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5-3.問題解決力が上がる

インバスケット・トレーニングでは、問題発見のプロセスから自力で解決するまでの一連のスキルが向上します。

問題の本質を見抜き、適切に処理する力が鍛えられるからです。

ある一つの問題の本質を解決すれば、その他付随する案件まで処理できるのはよくあること。

結果として、さまざまな問題や課題に対しても、本質を見抜き解決に導けるようになるのです。

参考書籍:「インバスケット思考」鳥原隆志:著(2011)WAVE出版

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まとめ|マトリックス活用で優先順位を明確にして成果につなげよう

仕事の優先順位をつけ、適切に案件処理するために有効な3つのマトリックスについて解説してきました。

3つのマトリックスの、仕分け領域のおさらいは以下の通りです。

緊急/重要度マトリックスの4つの領域
  • 「問題課題の領域」は緊急度も重要度も高い
  • 「質の高い領域」は重要だが緊急性は低い
  • 「見せかけの領域」は緊急度は高いが重要度は低い
  • 「ムダな領域」は緊急でも重要でもない
リスク評価ヒートマップは影響力と発生確率より分類
  • 「ハイリスク/重要リスク」は最優先で取り掛かる
  • 「ミドルリスク/偶発的リスク」は万が一の備えが大切
  • 「ミドルリスク/日常的リスク」は放置せず都度つぶす
  • 「ローリスク/低リスク」は神経質にならない
ペイオフマトリックスは効果と実現性で分類
  • 「実現性が高く効果は高い」は優先第一
  • 「実現性は低いが効果は高い」はトライする価値あり
  • 「実現性は高いが効果は低い」は色々チャレンジ
  • 「実現性も効果も低い」は実現の可能性を検証してから

優先順位づけマトリックスは事象によって使い分けることで、より効果を発揮します。

その時のコツは、できるだけ細分化すること。

細分化することで、適切に優先順位付けする判断材料となります。

正しく優先順位がつけられれば、結果を出せるビジネスパーソンになれるでしょう。

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ミヤモトリョウ
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