人生を豊かなものにするためには、主体的に行動することがとても大切です。
しかし、なんらかの恐怖によって「行動したくてもできない」状態に陥っているのではないでしょうか。
この記事では、そんなあなたのために以下の内容について解説します。
- あなたが行動に対して恐怖を感じる理由
- 怖い気持ちを乗り越えて実際に行動する方法
- 行動することがあなたに与えるメリット
今行動することができていなくても、自分を責める必要はありません。
一緒に恐怖を感じる原因やその対処法について学び、行動するための道を歩んでいきましょう。
この記事が、「行動できない」悩みを抱えるあなたのお役に立てれば嬉しいです。
あなたが行動に恐怖を感じる原因は?「他人指向」こそが最大の問題だった!
ここでは、あなたの「行動したい」気持ちを妨げる恐怖が生じる原因について解説していきます。
失敗した時に周りに笑われるのが怖い

近年、様々な研究によって人間が行動に恐怖を感じる最大の原因が明らかになってきました。
それが、無意識に他人の目を気にしてしまう「他人指向」が心の中に存在していることです。
京都大学文学部の研究室が発表した論文によると、人間は集団で生活する生き物であり、他人からの称賛や高い社会的地位に関して強く固執する性質(=承認欲求、他人指向)を持っています。
そして、この他人指向や承認欲求こそが、行動を邪魔する恐怖を生じさせる原因になってしまうのです。
例えば、あなたの行動として、会社勤めを辞めてカフェを立ち上げた場合を考えてみましょう。
カフェにお客さんが集まり繁盛すればあなたは収益を得ることができ、周囲の人から感謝されたり、以前の職場の同僚からは羨望のまなざしで見られるかもしれません。
しかし、カフェの経営に失敗した場合、あなたは資産を失うだけでなく、家族やかつての同僚たちから「かわいそう」「会社を辞めるなんて馬鹿だなぁ」と哀れに思われ、馬鹿にされる可能性があります。
こうした事例から、「他人指向」の考え方を抱きながら行動をすることが「失敗して周囲に笑われるのが怖い」という恐怖の原因になることが分かります。

多額のお金を失うのが怖い
また、行動するために必要な多額の費用が無駄になってしまうリスクも行動に対して恐怖を感じる原因になります。
せっかく多額のお金を費やして行動を起こしても、その行動が失敗に終わればそれらのお金は失われてしまいます。
例えば、日本政策金融国庫が2020年度に行った調査では、新たに事業を始める際にかかった費用の平均値は989万円です。
この調査の結果から、「事業を立ち上げる」という行動には約1000万円ものお金を失うリスクが存在していることが分かります。
このように、行動にはつぎ込んだお金を失うかもしれないリスクが伴うことも、あなたが「行動が怖い」と感じる一つの原因だと考えられます。
他人に迷惑をかけるのが怖い
また、「自分の行動によって他人に迷惑をかけてしまうのではないか」という不安も行動に恐怖を感じる原因となります。
これは上で述べた「他人指向」につながるところもある考え方で、自分の行動によって家族や友人といった親しい人に影響が及ぶ行動をする際に生じる不安です。
例えば、家庭のある人が田舎への移住をする場合を考えてみましょう。
「自分以外の家族は田舎暮らしを不便に感じるかもしれない」「移住によって仕事が変わり、収入が減ったら家族の生活水準を下げてしまう」といった不安が発生します。
どのようなことを不快に感じるかは個人によって異なるため、他人へ迷惑がかかるリスクを完全に取り除くことは困難です。
このようなことから、自分の行動によって他人に迷惑をかける可能性は避けられず、不安や恐怖を抱くのも当然だと言えるでしょう。

怖い気持ちを乗り越えて実際に行動する方法
ここでは、「行動が怖い」という気持ちを乗り越え、あなたが実際に行動できるようになるための方法について解説していきます。
小さなことから始めてみる

自分にとって難易度の高い行動に取り組もうとすると、行動に対する恐怖が生じてしまいます。
そこで有効なのが、「小さなことから始めて行動の難易度を下げる」方法です。
実は、始めはハードルが高く感じることでも、小さなステップに分けて習慣化することによって次第に簡単にこなすことができるようになります。
つまり、難しい行動に対する恐怖は習慣化によって小さくすることができるのです。
この方法は数多くの書籍や研究でも言及されており、人が行動を始める&生活に定着させるためによく用いられています。
例えば、あなたが「朝に早起きして筋トレやランニングをしたい」と考えているとしましょう。
始めの一週間程度は、わざわざ早く起きて筋トレやランニングをすることがとてもつらく、もしかしたら「止めてしまいたい」と感じるかもしれません。
しかし、数か月経過して早朝の筋トレやランニングが習慣化すると、これらの行動はあなたにとって「簡単なもの」に変化します。
習慣化することであなたにとっての筋トレやランニングの難易度が始めよりも低下し、「怖い」と感じることなく実行できるようになるのです。
以上のことから、行動の恐怖を乗り越えるためには「小さなことから始めて習慣化する」方法が有効だと分かります。

行動している人が多い環境に行く
あなたは、「朱に交われば赤くなる」という言葉をご存じですか?
これは「人は周りの人々に影響を受け、同じような性格・思考回路に変化していく」という意味を表す有名な日本のことわざです。
上のことわざが表すように、人間の思考は周囲の人々の思考に影響を受け、似通ってくることがベトナムの中小企業の社員を対象に行われた研究によって証明されています。(参考論文:RIETI – ランダム化比較試験によるピア(仲間)効果の識別と分解)
この人間の性質をうまく活用することで、行動への恐怖を感じにくくすることが可能です。
なぜなら、世の中の実際に行動している人たちは行動する前の恐怖や不安をすでに乗り越えた状態であるからです。
周りに「行動に対する恐怖をすでに乗り越えた」人が多ければ、あなたのマインドも周囲に影響されて「怖いけれど行動しよう」というものに変化していきます。
つまり、あなたが「行動が怖い」と考えているのであれば、周囲にすでに行動している人が多い環境に飛び込むことが効果的です。

行動に必要な費用を小さくする
行動に対する金銭面での恐怖を小さくする方法の一つに、「行動にかかる費用を減らす」ことが挙げられます。
行動に伴う出費を小さくすることで、失敗してお金を失う恐怖を和らげることが可能です。
以下では、具体例として社会人の進学と地方移住の際に必要な費用を小さくする方法を紹介します。
教育訓練給付金等の活用
一般企業に勤める社会人が大学院に進学したり、大学に編入する際には一定の条件を満たすことで行政から授業料などの給付を受けることができます。
また、看護師や理学療法士といった専門的な資格を取得するために学ぶ場合であれば、通常の給付金よりもさらに高い額のお金を補助する制度も存在しています。
それに加え、学校によっては社会人向けに授業の減免制度を設けているところもあり、何かを学ぶために必要な費用は意外と小さいことも多いのです。
参考サイト:教育訓練給付制度|厚生労働省
自治体独自の支援金の活用
都市部から地方への移住を考えている人であれば、移住先の自治体が実施している独自の支援金制度などを受給することで移住に必要な費用を減らすことができます。
支援の対象となる経費や世帯は自治体によって様々で、住宅購入の補助金、移住者に対する一律の給付金、子供の医療費の無料化などがあります。
参考サイト:下関市移住者向け住宅購入支援事業について
このように行動するためにかかる費用を小さくする仕組みは多様なため、自分が使えるお得な制度や補助金がないか、行動する前に一度調べてみるのがおすすめです。
恐怖を乗り越えて行動することのメリット
ここまで、あなたが「行動が怖い」と感じる原因や行動に対する恐怖を乗り越えるための方法について書いてきました。
最後に、挑戦しようと頑張るあなたを後押しするために行動することで得られるメリットをいくつか記載します。
行動することによって得られるメリットを知ることで、「行動が怖い」という悩みを完全に打ち消すことができると思います。
ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
自分に自信が持てるようになる

様々な障壁を乗り越えて行動することで、自分に自信が持てるようになります。
ただ、ここであなたの頭の中には「失敗したらむしろ自信は失われるんじゃないの?」という考えが浮かぶかもしれません。
しかし、よく考えてみてください。
失敗した場合でも、そこには「行動することができた」という事実が新たに生まれます。
その事実は行動の結果に関係なく生じるものであり、行動していない人には絶対に得ることができない貴重なものです。
「行動することができた」という事実はあなたに確固たる自信を与えてくれることでしょう。
新たな知識を得ることができる
行動することによって、それまでの自分にはない新たな知識や技術を得ることができます。
例えば、ある地域で自分と同じ趣味を持つ仲間のコミュニティをつくる場合を考えてみましょう。
コミュニティをつくる前には、メンバーを集める方法や参加費用の適切な価格設定、コミュニティの宣伝の仕方などを学ぶことができます。
また、実際にコミュニティを運営する過程では、参加メンバーを引き付けるための話術、くり返し参加してもらうためのセールス力などを実践の中で身に着けることが可能です。
このように、行動することによって多くの知識や技術が身に着き、自分の能力が向上していくことが分かります。


まとめ
ここまで解説してきたように、「行動したいけどできない」「怖くて一歩を踏み出せない」という悩みには原因と解決策が存在します。
実際に行動をするのが困難であるからこそ、「行動できない自分」を乗り越えた先には必ず大きな変化や明るい未来が待っているのではないでしょうか。
この記事で紹介した内容によって、行動したいあなたの背中を押すことができていれば幸いです。
ここまで記事をお読みくださり、本当にありがとうございました!