「親といると自己肯定感が低くなる」
「今まで親にあなたは何もできないと言われ続けて、自分は誰にも必要とされてないのではないかと感じる」
親のせいで自己肯定感が低いと感じているあなた。
親と子は切っても切れない関係なので、今まで本当に辛かったのではないでしょうか。
実は自己肯定感が低くても、今から自己肯定感を高めることもできるんですよ!
そこで本記事では以下の内容をお話しします。
- あなたが自己肯定感が低いのは親のせい?
- 自己肯定感を低くする親のワード集
- 自己肯定感とは?
- 自己肯定感を上げる方法3選
この記事を読めば悩んでいた自己肯定感の低さと向き合えますよ!
ぜひ最後まで読んでくださいね。
あなたが自己肯定感が低いのは親のせい?
結論からお伝えすると、幼少期のあなたに親がどのように接してきたかによってあなたの自己肯定感が決まると言っても過言ではありません。
子どもの自己肯定感を低くさせる親にはきまって以下のような思考があります。
子どもは、自分だけでなにもできない
なんでも親の自分が正しいことを教えてあげなければいけない。
このように、子どもを過小評価してしまう傾向があるのです。
自己肯定感が低いのは親のさり気ない言動のせい
では、親は子どもの自己肯定感をどのように低くさせるのでしょうか。
答えはズバリ【さり気ない言動】です。
いつも口癖のようにでてしまう言動が、実は自己肯定感をさげているというのです。
「早くしなさい!」「ちゃんしなさい!」「勉強しなさい!」子どもに向かって、毎日こんな言葉をかけてはいませんか?
実は、こんな何気ない言葉が、子どもの自尊心をつぶしています。
こちらの本で話しているように、どの言葉もほぼすべての親が何気なくいっているのではないでしょうか?
実際わたしには娘と息子がいますが、母親である自分自身に余裕がないとこの言葉を乱用していることに気づきました。
特に朝は「早くしなさい」のオンパレードです。
そうこの3つの言葉は深く言葉のおもみを感じないで何気なくつい口から出てしまう言葉なのです。
親はあなたを想っていったつもり?
親を擁護しているわけではありませんが、子どものことを想わない親はいないでしょう。
あなたにとって【ずっと胸に引っかかっている辛い言葉】だったものは、親にとっては【あなたの将来を想って発した言葉】の可能性があります。
例えば、「早くしなさい」と口ぐせのように言うとしましょう。
親としては、「時間を守り、自主的に準備を進められる子になってほしい」と思って言ったかもしれません。
実際、わたしもそうでした。
しかし子どもにとっては「今やろうとしていたのに」と感じ何度も言われると「自分はダメな子なんだ」と感じてしまう要因になりかねません。
このように親は本当にあなたをダメな人間と思って言った言葉ではなく、あなたを想いやっていっていたのです。
正直大人である親も、完璧ではありません。
うまく伝えられなかっただけで、あなたに愛情をもって発したのではないでしょうか。

あなたの自己肯定感を下げてきた親のワード集
自己肯定感に影響をあたえるのは母親のほうが強いと青山学院大学教授の古荘純一先生は話しています。
実際わたしも子どものころの関わりは母のほうが多く、何度も母に叱られては自己肯定感が下がったのは確かです。
また幸せについて研究している慶応義塾大学大学院の前野隆司教授は、こうも述べています。
子どもの肯定感を下げる要因は親の言葉と態度だと。
このように自己肯定感と親は切っても切れない関係でいるのは間違いありません。
そこで、自己肯定感を下げている親のワードをまとめてみました。
- 泣いたって仕方ない!などの共感しない言葉
- お兄ちゃんみたいになんでできないの?などの兄弟と比べる言葉
- あなたなら絶対に失敗しない!などの期待しすぎる言葉
- だからダメッていったじゃない!などの失敗を否定する言葉
- 時間がないんだから早くして!などの行動をせかす言葉
- できないことはなんだってやってあげる!という過干渉で過保護な言葉
あなたの親にどれくらい当てはまるか、ぜひチェックしてみてくださいね。
泣いたって仕方ない!などの共感しない言葉
悲しかったり悔しかったろしたときに、泣いてしまう子ども。
日常よくある光景ですよね。
そんな時に「泣いたって仕方ないじゃない。」と言われたことはありますか?
じつはこのワードも自己肯定感をさげるワードです。
子どもはうまく言葉で表現できないので、代わりに泣くという表現で感情を表現しています。
こんなときに、「泣きたいくらい悔しかったんだね。頑張ったね」という共感の一言があれば自己肯定感は低くならなかったかもしれません。
お兄ちゃんみたいになんでできないの?などの兄弟と比べる言葉
「お兄ちゃん(お姉ちゃん)はすぐできたわよ!」など兄弟と比べる言葉も、自己肯定感を下げるワードです。
兄弟だけでなく友達と比べられる場合も同様に、自己肯定感が低くなります。
相手より劣っているんだ、自分はなにもできないんだと感じてしまうのです。

あなたなら絶対に失敗しない!などの期待しすぎる言葉
根拠もなく「あなたなら絶対に失敗しないから大丈夫よ」などの過度な期待は、子どもにとって大きなストレスに感じます。
なぜなら「失敗してしまったらどうしよう」と委縮し、もし失敗してしまった時にダメな人間だとより強く感じてしまうからです。
もし親に「失敗しても大丈夫。自分らしくやってきなさい。」といわれていたら、あなたが感じる気持ちは違かったのではないでしょうか?
だからダメだっていったじゃない!などの失敗を否定する言葉
「だからダメッていってるじゃない」という失敗を否定する言葉は、子どもにとっては責められて辛い気持ちになるでしょう。
子どもの失敗を責める言葉は、自己肯定感を低くしやすいワードのひとつです。
「頑張ったね」とひとこと言ってほしいところですね。
時間がないんだから早くして!などの行動をせかす言葉
「時間がない!早くして」よく聞くワードです。
子どもは動きが遅いものです。
そんな時に早く!急いで!とせかされると親のペースで動かなければいけなくなるため、自分で考えて行動することがなかなか難しいでしょう。
また自分のペースを乱されることで、あなたの自己肯定感がどんどん低くなっていきます。
できないことはなんだってやってあげる!という過干渉で過保護な言葉
子どもがする前になんでもやってあげる過干渉で過保護な親の場合も、子どもの自己肯定感は下がりかねません。
親が干渉しなんでもやってしまうことで、子どもは自分でできたはずのこともやらずに終わり、結果考えることが減ります。
そんななか、学校や社会にでると何もできない自分を目の当たりにし自己肯定感がさがるのです。
実際わたしの兄は、高校時代に半年くらい不登校でした。
そのときに「おれ生きている意味あるのかな。死にたい」落ち込むとよく言っていたフレーズです。
我が家の母親は兄に非常に甘く、どちらかというと過干渉を超えて依存しているといっても過言ではないでしょう。
なんでもしてあげることは、子どもにとって良くないことだというのをわたしは子どもながらに感じたのを覚えています。
親はずっといるわけではありません。
あなたのためにも【子どもを信じて見守る】という選択肢をもってくれると嬉しいですよね。

自己肯定感が低い子どもの親は自己肯定感が低い
自己肯定感が低い子どもの親は、同じようにネガティブで自己肯定感が低い特徴があります。
自己肯定感が低い親の場合、自分に自信がないので「本当に自分の子育てであっているのか」と毎日不安や心配になりながら子どもと接しているでしょう。
そうすると身近な親の影響を受けやすい子どもは、同じように不安になったりストレスを感じたりするのです。
また自己肯定感の重要性や高めかたを企業や学校に伝える活動している一般社団法人日本セルフエスティームは、以下のように述べています。
親の自己肯定感が低いと、分かりやすい尺度である子どもの学校の成績や、進路、就職先など、成果や優劣が一目で分かるもので、親自身の自己価値にすり替えてしまうのです。
また、親の過去の後悔や悔しさ、挫折を挽回したいという思いが、子どもに親のエゴを押し付けてしまうケースもあります。
このように子どもと親は別の人間なのにもかかわらず、自分の過去を今の子どもと照らし合わせてしまうのです。
子どもとしてみたらとても厄介ですよね。
自己肯定感が低い親との良い接し方
もしあなたがもう大人で会うたびに自己肯定感が低い親にげんなりするということであれば、アクティブ・コンストラクティブ・レスポンスという方法がおすすめです。
アクティブ・コンストラクティブ・レスポンスとは、【相手の関心があるものに興味をもって一緒に楽しみながら話をする】というものです。
たとえば料理が好きな親だったら「この料理の作りかた知りたいから一緒に作ろう!」と誘うのも良いかもしれません。
自己肯定感が低い親だったとしても、好きなものに相手が興味を持ってくれるのは嬉しいもの。
会うたびに繰り返していくと、親の反応やあなたの接しかたが変わってきたり明るくなったりしてきますよ。

あなただけではない!日本人は自己肯定感が低い
わたしだけなんでこんなに自己肯定感が低いのだろう。
そう感じているかたも多いかと思います。
しかし、あなただけではありません。
知らないかもしれませんが、日本は他の国と比べても自己肯定感が低いことがわかっているのです。
日本の若者で、自分自身のイメージの中で、「自分自身に満足している」と「自分には長所があると感じている」に「そう思う」又は「どちらかといえばそう思う」と回答した者の割合は、それぞれ45.1%と62.3%であったが、この割合はいずれも同様の回答をした諸外国の若者の割合と比べて低かった。
自分に満足していると答えた中でいちばん高いのが、アメリカで87%。
なんと調査対象だった韓国・アメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・スウェーデン・日本のなかで最下位だったのが45.1%の日本だったのです。
この資料からもわかるように、日本は自己肯定感が低い国といえます。

自己肯定感ってなに?
そもそも自己肯定感ってなにかしっていますか?
辞書でしらべるとこのようにあります。
自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する語。
自己否定の感情と対をなす感情とされる。引用:実用日本語表現辞典
かんたんにいうと【自分はどんな価値があってどんな存在だろう】と考えることをいいます。
この自己肯定感は小学校にあがる頃あなたの中にほぼ出来上がるとされており、そこからいろいろな人との関わりで今の自己肯定感になったのです。
自己肯定感は2種類ある
実は自己肯定感とは2種類にわけられています。
【絶対的自己肯定感】そしてもうひとつが【社会的自己肯定感】です。
絶対的自己肯定感は、特に条件なく【自分はこんな人間で、周りから必要とされている存在なんだ】と自分を受け止められる自己肯定感のことをいいます。
この自己肯定感が、おおもとの根っこになる部分といってもよいでしょう。
そして社会的自己肯定感は、仕事や勉強の成績などある特定のものに対して【誰かと比べて劣っているか優れているか】という自己肯定感なので条件付き自己肯定感などともいわれています。
絶対的自己肯定感は非常に大切で、この絶対的自己肯定感が低いと社会的自己肯定感もなかなか上がりません。
むしろ社会的自己肯定感が低いと、さらに絶対的自己肯定感が低くなるともいえるでしょう。
自己肯定感が低いとどうなる?
では自己肯定感が低いとデメリットはあるのでしょうか。
答えは【自己肯定感が低いとデメリットだらけ】ということです。
自己肯定感が低すぎると「自分はいなくても良い存在だ」と感じるようになり、場合によっては自殺を考えてしまうことにもなりかねません。
また不登校やひきこもりになったときの心情は【自己肯定感が低い】といえます。
立命館大学教授の心理学者である高垣忠一郎先生は、ひきこもりをする心情について以下のように話しています。
自己否定にとらわれると「ダメな自分」をますます人前に出せなくなり一層社会からひきこもることになる。
「出て行かねばならない」と思いながら出ていけない葛藤の泥沼にはまり込んで身動きつかぬ自分を「どうしようもなくダメな奴」とさらに否定するという自己否定の悪循環に陥っていくことになる。
このように自己肯定感が低すぎると、社会から置いてけぼりにされた気分になってしまい、負のループがはじまるのです。

今から実践しよう!自己肯定感をあげる方法3選
自己肯定感が低いあなたは「こんな自分はもういやだ。自己肯定感をあげたい」と感じているかたがほとんどかと思います。
では自己肯定感をあげることはできるのでしょうか。
結論からお伝えすると、少しの工夫で自己肯定感はあげられます。
自己肯定感をあげる方法は以下の3つです。
- 一日の最後に今日良かったことを3つ思い出そう
- ネガティブな感情を受け止めよう
- ポジティブ心理学を学んで明るく生きよう
では、ひとつずつみていきましょう。
一日の最後に今日良かったことを3つ思い出そう
寝る前に、今日よかったことを3つ書き出しましょう。
なかなか書くのが難しければ、思い出して声に出すだけでも十分です。
この方法は幸福学研究者で慶應義塾大学教授の前野隆司先生がやってほしいと話ししている方法です。
1日の中でビッグニュースになるような嬉しいことやよかったことはそうそうありません。
しかし、小さな嬉しいことやよかったことはたくさん転がっています。
このよかったことに気づくと、小さいことにも幸せを感じられる人間にかわっていきます。
幸せを感じることで、自己肯定感がアップするのです。

ネガティブな感情を受け止めよう
自己肯定感が低いとネガティブな発想になりませんか?
しかし、日本は自己肯定感が低いひとが多いです。
あなただけではありません。
そういう日もあるよね。とネガティブな感情をしっかり受け止めてあげましょう。
自分を責めず受け止めてあげることで、自己肯定感は上がってきます。

ポジティブ心理学を学んで明るく生きよう
自己肯定感を高めるには【ポジティブ心理学】を学ぶのも良いでしょう。
ポジティブ心理学とは、【幸せになる方法を科学的に検証し学ぶ】ものです。
大手企業のGoogleやマイクロソフトなどもこのポジティブ心理学を取り入れています。
自己肯定感が低い人は無意識にくせのように自分を責めがちです。
しかし「自分は自分。いいところも悪いところも含めて価値がある」と自分を責めることをやめると自己肯定感はあがってきます。
ポジティブ心理学を学びたいかたはこの本もおすすめですよ。

今からでも遅くない!自己肯定感をあげて素敵な毎日をすごそう
自己肯定感は親からの影響をうけやすいですが、自分で自己肯定感をあげる方法があることをお伝えしました。
では以下まとめです。
自己肯定感が下がった理由は親が深く関係していることをお伝えしました。
- 自己肯定感は幼少期に出来上がり親の言動が深く関係している
- 親はあまり考えずに傷つく言葉を言っている
- 実際親は、子どもを否定しようとは思っておらずあなたのことを想っていた
- 親はうまく言葉に表現できなかっただけ
また自己肯定感をあげる方法もお話ししました。
- 一日の最後に今日良かったことを3つ思い出そう
- ネガティブな感情を受け止めよう
- ポジティブ心理学を学んで明るく生きよう
自己肯定感が低くなったのは過去の親の些細な言動だったかもしれません。
しかし過去を変えることはできません。
ぜひ今回お話しした自己肯定感をあげる方法を試して素敵な毎日を過ごしてくださいね。
