人生の折り返し地点とも言える50代。
様々な理由で今、毎日を過ごす事が辛くなっていませんか。
生きる希望がないのは私だけ?
私だけが人生を失敗したの?
いいえ、50代は全年代の中で最も悩みや不安を抱えた世代です。
ですから、何かしらのモヤモヤを抱える事は当然と言えます。
でもモヤモヤしたままでは、人生楽しくありませんよね。
そこで、50代のあなたが鬱々とした状態から抜け出し、すっきりした気持ちで生きるためのヒントをまとめました。
- 50代が抱えがちな悩み・不安の正体
- 生きる希望を持つための考え方のヒント
- 50代からの人生を後悔しないために今から出来る具体的な方法
これからの人生へ少しでも前向きな気持ちが芽生えたら幸いです。
悩み多き50代は生きる希望をなくしがち

悩みや不安を抱えたままでは心が疲れてしまい、生きる希望もなくしてしまうでしょう。
18歳以上の男女を対象に内閣府により行われた「平成30年度国民生活に関する世論調査」によると、50代は悩みや不安を最も抱えている年代です。

一見悩みなんてなさそうに見える同年代のあの人も、実は内面では不安な気持ちを抱えているのかもしれませんね。
具体的に50代はどのような事を不安に思ったり、悩んだりしているのでしょうか。
これまでの人生はこれで良かったのか
「家族のために贅沢せず、欲しいものや夢も我慢して来たのに」
「失敗した自分の人生を後悔しながら生きるより死にたい」
これまでの自分の人生を思い返した時に、マイナスな思い出ばかりが蘇る・・・。
自分の人生は一体何だったんだろうとむなしさを感じているようです。
「あの時別の道を選んでいたらもっと違う人生があったんじゃないか」
「こんなはずじゃなかった」
そんな後悔が頭の中をぐるぐる回っていませんか?
人生は時間を巻き戻してやり直す事が出来ません。
それに 加えて、気になる周りの同年代はどうも充実しているように見える・・・。
活き活きした50代の仲間は何を活力にしているのだろう。
自分は何を糧にして生きていけばいいのか、これからの人生に自信をなくしてしまいますよね。



経済的な不安
あなたは老後を暮らせる程の経済的余裕はありますか?
50代は定年退職等の時期が迫って来る年代です。
仕事に打ち込むあなたも退職後の経済面を考える機会が増えているのではないでしょうか。
人生100年時代と言われる昨今、老後2,000万円問題も気になりますよね。
金融審議会の市場ワーキング・グループの報告書では以下のような調査報告がされています。
高齢夫婦無職世帯の平均的な姿で見ると、毎月の赤字額は約5万円となっている。この毎月の赤字額は自身が保有する金融資産より補填することとなる。
引用:金融審議会市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」
「この先死ぬまでちゃんと生活を維持出来るだろうか」
漠然とした不安を抱えるのも無理はありません。


死を意識
50代になると周りで「高齢の親を見送った」といった話題もちらほら挙がって来ます。
そんな環境から「死」を身近に感じ始めるようです。
死を意識すると、具体的にどんな不安や悩みが出現するのでしょうか。

健康不安
健康面の不安は、程度により「病気」や「死」へ直結しかねません。
年齢的にも気力や体力が衰えがちなので、健康面に不安があると未来に前向きな気持ちを持てないのも当然ですよね。
高血圧や関節痛、健康診断の結果が悪かったなど、健康に不安はありませんか。
実は60代の私の父母も、50代頃から高血圧や疲労による心臓の痛みなどがあり、不安に思っているようです。
「腰は痛いし。50代って何が楽しいの?」
「ハツラツとした50代なんてテレビの中だけ」
腰や関節が痛くては、日常生活でちょっと動く事自体もストレスになってしまいます。
健康への不安を抱えたままでは楽しみたい事も楽しめないですよね。
先が短く感じてチャレンジ出来ない
チャレンジの機会が多かったこれまでの50年とは違い、仕事も人生もゴールが見えてしまってチャレンジ意欲自体が湧きづらいのが50代です。
「あと何年生きられるのだろうか」
このように考えた事は、誰しも一度はあるのではないでしょうか。
元気でいられるのはあとわずかかもしれないと思うと、新しい事への挑戦は無意味に感じてしまいますよね。

何をしても楽しくない
50代頃になると、ある程度生活が落ち着いていて大きな変化がありません。
安定は、時につまらなく感じるものです。
「経済不安はなく夫婦関係や人間関係も良好なのになぜか満たされない」
「何をしても楽しいと感じられない」
プライベートを充実させられる週末でさえも何をしていいか分からない場合もあります。
好きなことをして過ごせばよいと思っても、何をして過ごせばよいのか分からない。決められた通りの日常を自動的に動くことが習慣化しているせいで、自由な状況で身動きが取れなくなる。そんな自分を発見して、何とかしなくてはと焦る。
引用:榎本博明「50歳からのむなしさの心理学」(朝日新書)
仕事一本で頑張って来た真面目な方ほど、どうしていいか分からなくなる事が多いようです。
ここまで50代が抱えやすい悩みや不安の一例をご紹介して来ました。
悩みや不安にさいなまれ、生きる希望がない現状から脱したい。
でも、どうしたらこのモヤモヤから抜け出せるのか分からなくて苦しんでいる。
そんなあなたが生きる希望を持つための考え方のヒントをこれからご紹介します。
無理に生きる希望や生きる意味を見つけなくても大丈夫!
生きる希望を持つための考え方のヒント、と述べておきながら、生きる希望や生きる意味を見つけなくても大丈夫だなんて矛盾していますよね。
でも生きる希望を持たなくても大丈夫!と思えたら、楽になると思いませんか?
これから説明する3つの事を知れば、生きる希望がない状態も肯定的に捉える考え方があると分かります。
ふっと肩の力が抜けてこれからの人生をちょっと気楽に考えられるようになるでしょう。



ここまでの人生を頑張った自分を褒めよう
生まれてから約50年、様々な経験を積みながら頑張ってきたあなたを、まずはあなた自身が褒めてあげましょう。
ここまでの人生でどれだけ頑張ったか、どれだけ大変な思いをしたかを一番よく知っているのは、あなた自身です。
「他の人から見たら頑張っているとは言えないのでは」などとためらわず、大いに自分を認めてください。
大変さの感じ方や尺度は人それぞれですから、他の人の評価は気にしなくて良いのです。
50年を生き抜く事は簡単なようでいて実は奇跡だと私は考えています。
ここまで生きて来たというだけで価値があるのです。


隣の芝生は青い
隣の芝生は青く見えるように、同年代の他人は充実してハツラツとして見えるもの。
でも他人の人生にはどんな苦労や悩みが隠れているか分かりませんよね。
他人の人生の一部を見て、自分の人生と比較することは意味がないのです。
例えば50代独り身で、バリバリ働いている人がいるとします。
一見、老後に使えるお金がたくさんありそうに見えませんか?
でも、実は一人で生きていく事に不安を抱えていたり、稼いだお金も実は両親の介護費用などに消えているかもしれません。
逆に生きる希望がないと思っているあなたも、周りからは「安定していて羨ましい人」などと見られているかも。
他人を羨んだり比較したりする自分とお別れし、人は人、自分は自分としっかり割り切りましょう。


諸行無常
諸行無常とは、この世の万物は常に変化して、ほんのしばらくもとどまるものはないこと。人生の無常をいう仏教の根本的な考え。
(三省堂 新明解四字熟語辞典より)
人生は様々な出来事や色々な人など、自分では制御しきれないものと関わり続けています。
この諸行無常に表されるように、周りは刻々と変化していて同じ状態を保ち続けているものはないのです。
言い換えれば、生きる希望がないと感じる今も、明日や来週、来月にはもしかしたら変わるチャンスが巡ってくるかもしれません。
そんなチャンスが巡ってきた時に、その波に乗れるようにしたいですよね。
そのために出来る事は、50代の今からでも実はたくさんあります。
次は50代からの人生をより良くするために、今から出来る事を具体的にご紹介しましょう。

50代からの人生を後悔しないために
残りの人生も充実した気持ちで過ごすために、以下の2つを試してみる価値があると考えています。
- ちょっと心の持ち方を変えてみる
- ちょっと具体的に動いてみる
詳しい内容を見ていきましょう。
何事もポジティブに考えてみる
一見ネガティブに思われがちな事でも、見方や考え方を少し変えるだけでポジティブな面が見えてきます。
ネガティブに感じやすい雨の日を例に、ポジティブな面を探してみましょう。
- 植木に水をやる手間が減った!
- 子どもが長靴を履けて喜んでいる!
- 水不足が防げて良かった!
いかがでしょうか。
嫌だなと思っていた雨の日のイメージが変わりませんか?
また以下のように、ポジティブに考える事はさらにポジティブな経験を引き寄せると、心理学的にも考えられています。
人々が逆境やストレスに直面したとき、その中にポジティブな意味を見いだすことで、思考や行動のレパートリーが拡大し、さまざまなポジティブな資源を手に入れることを可能にし、それがさらにポジティブな感情、経験への遭遇を増加させるといった上向きの螺旋を生み出し、結果としてウェル・ビーイングや健康の増進をもたらす(Fredrickson & Joiner, 2002)と考えられます。
(鈴木直人「心理学ワールド第26号」掲載、公益社団法人日本心理学会HPより)
よく長所と短所は表裏一体と言われますが、まさに同じですよね。
ネガティブな事が身に起こっている時にポジティブな面を探すのは最初は難しいかもしれませんが、意識して練習したいですね。


副業やボランティアを始めてみる
老後の経済状態に不安があるなら、副業を始めてみるのも一案です。
50代から始める副業として以下の3つが始めやすいと考えています。
- これまで本業で培ったノウハウを生かした副業
- やってみたいと思っていた副業
- 社会貢献に重きを置いた副業
50代になれば、仕事もプライベートも何かしらずっと続けて来たものがあるはず。
長年積んだ経験や知識が活かせる副業なら、無理なく始められ、未経験より多い収入も望めるでしょう。
専業主婦でも、家事や育児のノウハウを活かせる仕事はたくさんあります。
また、副業は長年やってみたいと思っていた事をチャレンジ出来るチャンス。
人生は一度きりですから、やらないで後悔するよりやってみた方が断然満足度が違うのではないでしょうか。
一方、経済面には重きを置かず、社会貢献の一つとして副業を始める方もいます。
経済的な不安がない方は、ボランティアという選択もアリ。
社会の役に立っているとを実感出来ると、より豊かな人生を歩めそうですね。


ペットを飼ってみる
我が子が独立して寂しさを感じているなら、犬や猫などのペットを飼うのもオススメです。
アニマルセラピーをご存知でしょうか。
動物と触れ合うことでストレス緩和や癒し、活動性向上などの良い効果が得られるとする考え方です。
日本アニマルセラピー協会によると、ペットを飼うこともアニマルセラピーの一種だそう。
ペットのご飯や散歩の時間を決めれば、規則正しい生活を送る指標にもなります。
何よりも愛情を注ぐ対象があることで、充実した時間を過ごせるでしょう。
スポーツを始めてみる
スポーツは心理的にも身体的にもメリットが期待出来ます。
例えばテニスなどのスポーツを始めると、「上手くなりたい」という気持ちが芽生えてきませんか。
「上手くなりたい気持ち」は、スポーツを継続するために必要な原動力の一つです。
継続するうちに自然とついた体力は、老後を自立して生きる支えとなります。
スポーツを通して得られるのは、体力だけではありません。
同じスポーツをする仲間との出会いです。
仲間とのコミュニケーションやコミュニティの存在は、精神的な生きる希望を支えてくれます。
スポーツジムやスイミングなど、気軽に始められるスポーツを始めてみてはいかがでしょうか。
やってみたい事を書き出してみる
なんでもやりたい事をとにかく書き出してみましょう。
やりたい事がはっきりと分かれば、達成に向けてやるべき事が見えて来やすいです。
例えば、あなたは登山を楽しみたいと考えているとします。
でも長年の運動不足で現在は体力面が心配・・・。
元気に登山をする体力づくりのために、きっと毎日ウォーキングを始めたりジム通いを検討したりするでしょう。
明確な目標があれば、より前向きな気持ちを持って取り組めます。
何よりも、生活にハリが出ますよね。

まとめ
50代で生きる希望がないと感じるあなたへ、モヤモヤから脱するためのヒントを解説しました。
- これまでの人生を頑張った自分を褒める
- 隣の芝生は青く見えると認識し自分と他人を比較しない
- 人生は諸行無常であり生きる希望がない状態も変化の時が来るかもしれない
- ポジティブな面に着目する癖をつけてポジティブな出来事を引き寄せよう
- 副業やボランティア、スポーツ、ペットを飼うなど具体的に動いてみる
- やりたい事を書き出して目標を明確にする
鬱々とした状態とはこれでおさらばです。
一度きりの人生、これからを活き活きと過ごすために今から行動しましょう!